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損失水頭(そんしつすいとう)とは、摩擦などにより損失したエネルギーを水頭で表したものです。例えばAからBへ水が流れるとき、A点での全水頭がH、B点での水頭がRとします。Rは摩擦などの影響で水頭が下がっています。このとき損失水頭はH-Rで算定できます。またA点からB点までの距離をLとすると(H-R)/Lをエネルギー勾配といいます。
今回は損失水頭の意味、単位、計算、エネルギー勾配について説明します。水頭、全水頭、動水勾配の詳細は下記が参考になります。
全水頭とは?1分でわかる意味、求め方、単位、ピエゾ水頭、圧力水頭との関係
動水勾配とは?1分でわかる意味、求め方、単位、エネルギー勾配との違い
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損失水頭(そんしつすいとう)とは、摩擦などにより損失したエネルギーを水頭で表したものです。下図をみてください。A点とB点の水頭を比べると、B点の水頭が低いですよね。この差が損失水頭です。
水は圧力の高い所⇒低い所へ流れるため、上図ではA点からB点に水が流れることがわかります。※ちなみに、上図のように管や容器の圧力を調べる器具をマノメーターといいます。
エネルギー損失が起きる原因として「摩擦」があります。例えば、下図のように水路を流れる水は必ず壁と接触します。この摩擦でエネルギーが損失します。
その他、水路が急に折れ曲がる場合や、水粒子同士の摩擦の影響でエネルギーが損失します。
損失水頭の単位は
cm
m
などです。水頭なので長さの単位で表しましょう。
圧力水頭と位置水頭の和をピエゾ水頭といいます。圧力水頭=p/ρg、位置水頭=hとするとき、
ピエゾ水頭=p/ρg+ h
です。A、B点のピエゾ水頭の差をAからBの距離Lで割った値を「動水勾配」といいます。下図をみてください。これが動水勾配です。
2点(水の流れはA点からB点とする)の水頭が分かっている場合、損失水頭の計算は下記のように行います。
A点の全水頭=B点の全水頭+損失水頭
なお、全水頭=位置水頭+速度水頭+圧力水頭で計算されます。全水頭の詳細は下記が参考になります。
全水頭とは?1分でわかる意味、求め方、単位、ピエゾ水頭、圧力水頭との関係
下図をみてください。損失水頭をhl、A点からB点の距離をLとするとき、
I=hl÷L
をエネルギー勾配といいます。速度水頭の影響が小さい場合、前述した動水勾配とほぼ同じ値になります。
エネルギー勾配の詳細は下記も参考になります。
エネルギー勾配とは?1分でわかる意味、求め方、単位、動水勾配との違い
今回は損失水頭について説明しました。意味が理解頂けたと思います。損失水頭とは、摩擦などにより損失したエネルギーを水頭で表したものです。損失水頭の原因を理解しましょう。また、損失水頭の求め方やエネルギー勾配、動水勾配との違いも理解したいですね。下記も参考になります。
全水頭とは?1分でわかる意味、求め方、単位、ピエゾ水頭、圧力水頭との関係
動水勾配とは?1分でわかる意味、求め方、単位、エネルギー勾配との違い
エネルギー勾配とは?1分でわかる意味、求め方、単位、動水勾配との違い
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