この記事の要点
全水頭とは、水の持つ全エネルギーを水頭で表したもので、位置水頭・速度水頭・圧力水頭の合計です。
公式はH=z+v2/2g+p/ρgで表されます。
理想的には全水頭はどの断面でも一定(エネルギー保存の法則)ですが、実際には摩擦による損失水頭が生じます。
各水頭の意味と損失水頭の概念をセットで理解しましょう。
この記事では、全水頭とは何かを整理します。
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全水頭(ぜんすいとう)とは、位置水頭と速度水頭、圧力水頭を合計した水頭です。
また、水路を通るどの位置でも全水頭は等しいという法則を「エネルギー保存の法則」といいます。
ただし実際の流体(水など)は摩擦などの影響によりエネルギーの損失が生じます(損失水頭)。
今回は全水頭の意味、求め方、単位、ピエゾ水頭、圧力水頭との関係について説明します。
ピエゾ水頭、圧力水頭の詳細は下記も参考になります。
ピエゾ水頭とは?1分でわかる意味、公式と求め方、単位、全水頭との違い
全水頭(ぜんすいとう)とは、水の持つ全エネルギーを水頭で表したものです。具体的には下記を合計します。
全水頭=位置水頭+速度水頭+圧力水頭
下図に全水頭と各水頭を示しました。
※上記のように流体(水)のエネルギーは、剛体と違い「圧力によるエネルギー」を考慮する必要があります。圧力水頭の詳細は下記が参考になります。
ただし、実際には水には粘性があるため、摩擦などの影響でエネルギーが損失します。
下図をみてください。A点よりもB点の方が、水頭が下がりました。この損失した水頭を「損失水頭」といいます。
詳細は下記が参考になります。
損失水頭とは?計算・求め方とエネルギー勾配・動水勾配との関係
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全水頭は下式で求めます。
H=位置水頭+速度水頭+圧力水頭=z+( v^2/2g) +( p/ρg)
zは位置水頭、vは流速、gは重力加速度、pは水圧、ρが水の密度です。
全水頭の単位は
cm
m
です。水頭なので長さの単位を使います。
ピエゾ水頭とは、位置水頭と圧力水頭を合計したものです。よって下式で計算します。
ピエゾ水頭=位置水頭+圧力水頭=z+( p/ρg)
動水勾配やエネルギー勾配の算出で、上記の違いが関係します。詳細は下記が参考になります。
動水勾配とは?1分でわかる意味、求め方、単位、エネルギー勾配との違い
エネルギー勾配とは?求め方・単位と動水勾配との違い(損失水頭と管路設計への応用)
混同しやすい用語
全水頭
位置水頭+速度水頭+圧力水頭の合計で、水の持つ全エネルギーを水頭(長さ)で表したものです。
単位はmまたはcmです。
ピエゾ水頭との違いは「速度水頭を含むかどうか」です。
全水頭は速度水頭も含みますが、ピエゾ水頭は位置水頭+圧力水頭のみで速度水頭を含みません。
ピエゾ水頭
位置水頭と圧力水頭の合計です。
流速を考慮しない静的なエネルギーを水頭で表します。
動水勾配の算出に使います。
全水頭との違いは「速度水頭の有無」です。
ピエゾ水頭は速度水頭を除いた値で、全水頭からv2/2gを引いた値に等しくなります。
全水頭を整理した表を示します。
| 項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 全水頭の公式 | H=z+v2/2g+p/ρg | 位置水頭+速度水頭+圧力水頭の合計 |
| ピエゾ水頭との違い | ピエゾ水頭=z+p/ρg(速度水頭を含まない) | 全水頭=ピエゾ水頭+速度水頭 |
| 損失水頭 | hl=H₁-H₂(2点間の全水頭の差) | 摩擦などのエネルギー損失分 |
今回は全水頭について説明しました。全水頭とは、水の持つ全エネルギーを水頭で表したものです。
具体的には、位置水頭と速度水頭、圧力水頭を合計した値です。各水頭の計算方法など下記も勉強しましょう。
損失水頭とは?計算・求め方とエネルギー勾配・動水勾配との関係
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全水頭とは何ですか?
水の持つ全エネルギーを水頭で表したもので、位置水頭+速度水頭+圧力水頭の合計です。
全水頭の公式は?
H=z+v2/2g+p/ρgです(z:位置水頭、v:流速、g:重力加速度、p:水圧、ρ:水の密度)。
全水頭とピエゾ水頭の違いは?
全水頭は速度水頭も含む(位置+速度+圧力水頭)、ピエゾ水頭は速度水頭を含まない(位置+圧力水頭=z+p/ρg)点が異なります。
