この記事の要点
液状化とは、地震時に砂質地盤が液体のように軟化し、支持力を失う現象です。緩い砂地盤・地下水位が高い場所・大きな地震動という3条件が重なると発生します。
液状化判定では、FL値(液状化抵抗率)=R/Lを計算します。FL値が1.0未満の地層は液状化のおそれがあります。建築士試験では、FL値の定義と判定基準が頻出です。
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液状化(えきじょうか)とは、地震の振動によって砂質地盤の粒子間の結合が失われ、地盤が液体のように流動化する現象です。
液状化が起きると、建物の沈下・傾斜、マンホールの浮き上がり、地表への水と砂の噴出(噴砂)などが発生します。今回は液状化の意味、液状化の条件、FL値の計算方法、液状化判定の手順について説明します。
液状化と関係の深い地盤・基礎の用語は、下記も参考になります。
粘性度とは?1分でわかる意味、砂質土との違い、基礎構造との関係
液状化は、次の3つの条件が重なったときに発生しやすくなります。
砂の粒子は通常、互いに接触しながら荷重を支えています。地震の繰返し振動によって粒子間の有効応力がゼロに近づくと、砂が液体のように振る舞います。この状態を液状化といいます。
埋立地・旧河道・砂丘・扇状地など、人工的に盛り土した地盤や堆積時期が新しい地盤は特に液状化のリスクが高くなります。
FL値(えふえるち)は、液状化抵抗率とも呼ばれます。地盤の液状化しにくさを表す指標で、次の式で求めます。
FL = R / L
Rは地盤の液状化強度比、Lは地震時の繰返しせん断応力比です。
R(液状化強度比)は、地盤が液状化に抵抗できるせん断強度の割合です。N値(標準貫入試験の打撃回数)・細粒分含有率・平均粒径などから推定します。N値が大きいほど(締まった地盤ほど)Rは大きくなります。
L(繰返しせん断応力比)は、地震動によって地盤に作用するせん断応力の割合です。地震動の大きさ(地域・地盤種別)と深さに依存します。深い地層ほど有効上載圧が大きいため、Lは変化します。
FL値の判定基準は次のとおりです。ここは試験でよく問われるので、しっかり押さえましょう。
| FL値 | 判定 |
|---|---|
| FL ≧ 1.0 | 液状化しない(安全側) |
| FL < 1.0 | 液状化のおそれあり |
FL値が1.0を下回る地層は、地震動によるせん断力が地盤の抵抗力を上回ることを意味します。FL値が小さいほど、液状化の危険性は高くなります。
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液状化判定では、建築基礎構造設計指針などを参考に、地盤調査結果をもとに以下の手順で確認します。
PL値(ぴーえるち)は、液状化指数とも呼ばれます。FL値が1.0未満の地層が地表に与える影響の大きさを、深さの影響を考慮して積分した指標です。
地表面に近い地層ほど重みが大きくなります。PL値が大きいほど、地表面での液状化被害(噴砂・地盤沈下など)が生じやすいと評価されます。目安として、PL>15で液状化の危険性が高いと判断する場合があります。
FL値が「その地層が液状化するか」を判定するのに対し、PL値は「地表面への影響がどの程度か」を総合評価します。建築士試験では、FL値とPL値の役割の違いを問う問題が出題されます。
液状化が予想される地盤では、以下のいずれかの対策工法を検討します。
工法の選定は、液状化危険度・建物の規模・施工条件・コストを総合的に判断して行います。
混同しやすい用語
FL値 と PL値
FL値は「ある地層が液状化するかどうか」を判定する指標です。FL=R/Lで計算し、FL<1.0の地層が液状化のおそれありと判定されます。
PL値(Potential for Liquefaction)は、液状化の危険度を地表面への影響として総合評価する指標です。各地層のFL値を重み付けして積分した値で、PL値が大きいほど地表面への液状化被害が大きくなります。
FL値は地層ごとの判定、PL値は地盤全体の影響評価、という使い分けを押さえましょう。
液状化 と 軟弱地盤
軟弱地盤は圧縮性が高くて沈下しやすい地盤(粘性土地盤など)で、常時荷重に対する問題です。
液状化は地震時に砂質地盤が一時的に流動化する現象で、地震動に対する問題です。
「軟弱地盤=粘性土・常時沈下」「液状化=砂質地盤・地震時」という対比で整理してください。
今回は液状化について説明しました。液状化とは、地震時に砂質地盤が液体のように流動化する現象です。
FL値は液状化抵抗率で、FL=R/Lで計算します。FL<1.0の地層が液状化のおそれありと判定されます。PL値は地表面への影響度を総合評価する指標です。
液状化・FL値・PL値・液状化対策はセットで理解しましょう。下記の関連記事も参考にしてください。
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
建築士試験では「FL<1.0で液状化のおそれあり」という判定基準が繰り返し問われます。FL値の計算式(FL=R/L)とセットで覚えてしまいましょう。
よくある引っかけは「FL>1.0だと液状化する」という誤記です。FL値が1.0未満で液状化のおそれあり、をしっかり確認してください。
また、FL値とPL値の混同も頻出です。「FL値は地層ごとの判定、PL値は地盤全体への影響評価」と整理しておきましょう。液状化対策の工法(締め固め・固結・排水)も、名称と概要をセットで押さえておくと記述問題で役立ちます。