この記事の要点
両端支持梁(単純梁)の最大たわみの公式は、等分布荷重wのとき「δmax=5wL⁴/(384EI)」です(L:スパン、E:ヤング率、I:断面二次モーメント)。
片持ち梁の最大たわみは「δmax=wL⁴/(8EI)」で、同スパン・同荷重なら両端支持梁の384/(5×8)≈9.6倍になります。
建築士試験では両端支持梁・片持ち梁・両端固定梁の公式を使い分ける問題が出題されます。
片持ち梁の最大たわみは単純梁の約10倍大きくなるため、構造設計では片持ち梁のたわみ・振動に特に注意して断面算定を行う必要がある。
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最大たわみδmaxの公式を下記に示します。
なお最大たわみとは、梁のたわみ曲線における最大値です。
梁に荷重が作用すれば「梁全体がたわむ」のですが、部材の安全性を検討する上では「たわみの最大値」が重要なので最大たわみを単に「たわみ」といいます。
なお、最大たわみは、たわみ曲線を導出した上で、数学の極大・極小値の算定方法にならい求めます(後述する)。
・中央集中荷重 単純梁
・等分布荷重 単純梁
・先端集中荷重 片持ち梁
・等分布荷重 片持ち梁
・中央集中荷重 両端固定
・等分布荷重 両端固定
・中央集中荷重 片側ピン片側固定
・等分布荷重 片側ピン片側固定
・三角形分布荷重 単純梁
・三角形分布荷重 片持ち梁
なお、両端支持梁の最大たわみの生じる位置は等分布荷重であれば梁の「スパンの中央付近」、集中荷重が作用する場合は「荷重の作用位置付近」です。一方、片持ち梁の最大たわみが生じる位置は「片持ち梁の先端部」です。
さて、例題として中央集中荷重が作用する両端支持梁の最大たわみを導出します。この梁に荷重が作用するとき、梁のたわみ曲線は
となります。たわみ公式の導出方法は下記をご覧ください。
最大たわみは、数学の極大値、極小値を求める方法を使います。下記に手順を示します。
1.たわみの式を1回微分する。
2.1回微分して得られた式=0としてxの値を計算する。
y1のたわみを1回微分すると
上記よりx=L/2の地点で最大のたわみが発生します。たわみ曲線の式にx=L/2を代入して、たわみの最大値を求めると
が得られます。
混同しやすい用語
単純梁の最大たわみ(等分布荷重):5wL⁴/384EI
単純梁に等分布荷重wが作用するときの最大たわみ公式。
スパン中央付近でたわみが最大となる。
片持ち梁の最大たわみ(等分布荷重)wL⁴/8EIに対して、分母が約48倍大きく、たわみは大幅に小さい。
片持ち梁の最大たわみ(等分布荷重):wL⁴/8EI
片持ち梁に等分布荷重wが作用するときの最大たわみ公式。
固定端の反対側の先端でたわみが最大となる。
単純梁の5wL⁴/384EIと比較すると、同条件でも約10倍近くたわみが大きくなるため、設計上の注意が必要。
最大たわみの公式を整理した表を示します。
| 項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 中央集中荷重・単純梁 | δmax=PL3/48EI | スパン中央でたわみ最大 |
| 等分布荷重・単純梁 | δmax=5wL⁴/384EI | スパン中央付近でたわみ最大 |
| 等分布荷重・片持ち梁 | δmax=wL⁴/8EI | 先端でたわみ最大・単純梁の約10倍 |
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