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せん断力の向きと符号・正負とは?意味と例題でわかりやすく解説

この記事の要点

せん断力の符号は、1組の力が時計回りに向く場合が正の値、反時計回りの場合が負の値と定義される

梁を仮想的に切断して反力とのつり合いを考えることで、任意断面のせん断力の向きと大きさを求められる。

この記事では、せん断力の向きと符号・正負とは何かを整理します。

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せん断力の向き:せん断力には向きがあります。

せん断力は物をずらすような力で、物体を平行四辺形に変える1組の力です。

せん断力には向きと符号があります。

せん断力は時計回りの力の向きを正の値、反時計まわりの力の向きを負の値と考えます。

今回は、せん断力の向きと意味、符号、例題について説明します。

せん断力の意味は下記も参考になります。

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せん断力の向きは?

せん断力には向きと符号があります。下図をみてください。1組の力が時計回りに向く場合が正の値、反時計回りの力の向きを負の値と考えます。


図 せん断力の向き


せん断力は物をずらすような1組の力です。「時計回りの方向⇒正の値」「反時計回り⇒負の値」と考えれば、覚えやすいですね。


また下図をみてください。梁に等分布荷重が作用したときの変形状態を表しています。


図 せん断力と向き、変形


梁に線を引いて変形状態を分かりやすくしました。すると、梁の左側が斜め左上に向いて変形し、右側は斜め右上に変形していますね。前述した、せん断力の向きと物体の変形状態をみてください。


変形状態を想像すれば、梁に作用するせん断力の向きや、どの部分が「正の値」「負の値」か理解できますね。


せん断力の意味など下記も参考になります。

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せん断力の向きと符号

下図をみてください。せん断力の向きと符号を示しました。せん断力の向きと符号を必ず覚えてください。


図 せん断力の向き


上図のように、物の変形状態と符号を関連付けると忘れにくいです。

せん断力の向きと例題

下図をみてください。梁に集中荷重が作用しています。梁に作用するせん断力の符号と向きを考えてください。


図 せん断力の向きと例題


せん断力を求める時は、梁を仮想的に切断し、反力とのつり合いを考えます。下図をみてください。集中荷重の手前で梁を切断します。またせん断力は下向きに生じると仮定します(正の値と考える)。


図 せん断力の向きと例題2


よって、


Q-R=0

Q=R=P/2


ですね。つまり荷重の作用位置より左側は、せん断力が「正の値」です。さらに、集中荷重の作用点から右側を含めて梁を切断します。

図 せん断力の向きと例題3


つり合い式は、


Q-R+P=0

Q-P/2+P=0

Q+P/2 =0

Q = -P/2


です。上記の通り、荷重の作用位置より右側のせん断力は「負の値」です。計算を行い、せん断力の符号が分かりました。

混同しやすい用語

せん断力の正の向き(時計回り)

梁断面を仮想切断したとき、左側の断面が下向き・右側が上向きになるような1組の力の組合せ。

反時計回りの向き(負の値)と混同しやすいが、変形状態(平行四辺形の傾き方向)とセットで覚えると整理しやすい。

せん断力の負の向き(反時計回り)

梁断面を仮想切断したとき、左側が上向き・右側が下向きになるような力の組合せ。

集中荷重の位置を境に正負が切り替わるため、符号変化の位置(ゼロクロス点)を意識して確認する。

せん断力の向きを整理した表を示します。

項目内容備考
正のせん断力1組の力が時計回りの向き左断面:下向き、右断面:上向き
負のせん断力1組の力が反時計回りの向き集中荷重右側では負になる
符号の求め方梁を仮想切断し反力とつりあいを考える正と仮定して計算する

まとめ

今回は、せん断力の向きについて説明しました。意味が理解頂けたと思います。1組の力が時計回りに向く場合が正の値、反時計回りの方向が負の値です。言葉の意味だけでなく、是非、部材の変形と符号を関連付けて覚えましょう。下記も参考になります。

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理解度チェック

Q.

せん断力の符号(正負)の定義は?

答えを見る

断面を仮想切断したときの1組の力が、時計回りに向く場合が正の値、反時計回りの場合が負の値。

Q.

せん断力を求める手順は?

答えを見る

梁を仮想的に切断し、反力とのつり合いを考える。せん断力は正の向き(下向き)と仮定して計算し、正値なら正、負値なら負と判断する。

Q.

中央集中荷重Pの単純梁で、荷重作用位置の左側・右側のせん断力は?

答えを見る

左側はQ=R=P/2(正の値)、右側はQ=-P/2(負の値)。集中荷重の作用位置を境に符号が切り替わる。

ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

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