建築学生が学ぶ構造力学

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合モーメントとは?モーメントの合成計算と正負の取り方

この記事の要点

合モーメントとは、ある点まわりに作用する複数のモーメントを代数的に足し合わせた総モーメントのことだ。

力のモーメントは「力×腕の長さ」で求め、時計回りを正(または負)と定義して符号を揃えてから和を取る。

構造力学では「支点まわりのモーメントの和=0」という釣合い条件を使って未知の反力を求めるのが基本手順だ。

合モーメントがゼロでないと部材は回転し続けることになり、平衡状態にない。

この記事では、合モーメントとは何か、正負はどう判断するのか、モーメントの合成はどう計算するのかを整理します。

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合モーメント(ごうもーめんと)とは、ある点に作用するモーメントを合成したものです。

モーメントの値は、時計回りと反時計回りに応じて正負があります。

今回は合モーメントの意味、正負、モーメントの合成と計算方法について説明します。

モーメントの計算方法は、下記が参考になります。

力のモーメントとは?意味・計算方法と建築構造への応用

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合モーメントとは?

合モーメントとは、ある点に作用するモーメントを合成したものです。下図をみてください。O点に作用するモーメントは、どの程度の値でしょうか。

合モーメント

O点周りには、色々なモーメントが生じています。これらを整理した値が合モーメントです。合モーメントの計算方法は、後述します。


なお、モーメントの計算方法は、


作用する力×作用点から、ある点までの距離


です。合モーメントの計算をする前に、モーメントの計算方法をマスターしましょう。下記が参考になります。

力のモーメントとは?意味・計算方法と建築構造への応用

合モーメントと正負

合モーメントを計算するには、モーメントの正負を理解しましょう。モーメントには、正負の値があります。難しくありません。下図に示します。

合モーメントと正負

時計回りが「正」、反時計回りが「負」の値です。構造力学の慣習なので、丸暗記しても良いです。

モーメントの合成と計算方法

モーメントを合成して、合モーメントを計算しましょう。下図をみてください。梁に集中荷重やモーメントが作用しています。O点に作用する合モーメントを計算してください。

合モーメントの計算方法

ポイントは、「モーメントの正負」を正しく理解することです。O点に対して、モーメントが「時計回り」「反時計回り」になるか考えてください。


まず2つの集中荷重が作用しています。両方ともO点に対して反時計回りに作用しています。よって、「-」の符号が付きます。次に、外力としてのモーメントが3つ作用しています。これは、左側から順に「反時計回り、時計回り、時計回り」ですね。


外力であるモーメントは、O点の左右のどちらにあっても、回転方向(時計回り、反時計回り)は変わりません。そのまま、値に符号を付けます。


以上、モーメントを整理すると、


M=-10x1.0-20x1.5-40+10+5=-65 kNm


です。O点には、反時計回りの合モーメント65kNmが作用するとわかりましたね。モーメントの正負が分かれば、合モーメントの計算は簡単です。

混同しやすい用語

合モーメント

ある点に作用する複数のモーメントを合成(代数和をとった)値のこと。

正負の符号を考慮して合計する。

曲げモーメント

部材の断面に曲げ変形を生じさせる応力のこと。

合モーメントとは異なり、部材の内部に生じる「内力」として扱われる。

合モーメントを整理した表を示します。

項目符号説明
合モーメントΣMある点に作用する複数モーメントを代数和した値
時計回りモーメント正(+)構造力学の慣習で時計回りを正とする
反時計回りモーメント負(-)各モーメントの正負を判断してから合成する

まとめ

今回は合モーメントについて説明しました。意味が理解頂けたと思います。合モーメントは、ある点に作用するモーメントを合成した値です。まずはモーメントの計算方法、モーメントの正負の考え方を勉強してください。下記が参考になります。

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理解度チェック

Q.

合モーメントとは何か説明してください。

答えを見る

合モーメントとは、ある点まわりに作用する複数のモーメントを符号を考慮して代数的に足し合わせた総モーメントです。力のモーメントは「作用する力×作用点からある点までの距離」で求めます。

Q.

モーメントの正負はどう判断しますか。

答えを見る

構造力学の慣習で、時計回りを正(+)、反時計回りを負(-)とします。外力としてのモーメントは、対象点の左右どちらにあっても回転方向(時計回り・反時計回り)は変わらないため、そのまま符号を付けます。

Q.

合モーメントが構造力学でどう使われるか説明してください。

答えを見る

「支点まわりのモーメントの和=0」という釣り合い条件を使って未知の反力を求めるのが基本手順です。合モーメントがゼロでないと部材は回転し続け、平衡状態になりません。

ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

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