この記事の要点
地下水位の計算や空調設備の設計で「ゲージ圧」と「絶対圧」の違いを意識したことがあるか。
大気圧を基準に取るか真空を基準に取るかで、数値が大きく変わるため、扱い方を間違えると設計に影響する。
この記事では大気圧の意味・101.3kPaという値の計算根拠・絶対圧とゲージ圧の違い・単位換算を解説する。
大気圧はゲージ圧では0として扱い、絶対圧では大気圧poを含めてp=ρgh+poと表します。
ゲージ圧・絶対圧との関係をセットで理解しましょう。
この記事では、大気圧とは何か、大気圧の単位は何か、kpaとの関係はどうなっているのかを整理します。
【管理人おすすめ!】セットで3割もお得!約1,100語の用語集+476点の図解集セット⇒ 建築構造がわかる基礎用語集&図解集セット
大気圧(たいきあつ)とは、空気の重さです。「空気に重さがあるの?」と思うかもしれません。
確かに空気自体は軽いのですが、空から地上まで空気が積み重なっていると考えると、空気は相当重くなります。
よって、高い山に登るほど大気圧は小さくなります。地上の大気圧は約101.3kpaです。
今回は大気圧の意味、計算と値、単位、kpa、Mpaの表し方について説明します。大気圧と関係する用語に、絶対圧とゲージ圧があります。詳細は下記が参考になります。
ゲージ圧とは?意味・単位と大気圧・絶対圧との関係(換算方法と建築設備)
絶対圧とは?計算式・ゲージ圧への換算と建築給排水・空調設計への応用
大気圧(たいきあつ)とは空気の重さです。
空気自体は軽い(空気の密度≒1.3kg/m3)ですが、空から地上まで空気が積み重なっているため、空気の重さは相当大きくなります。
下図をみてください。大気圧と空気の重さのイメージ図です。
上図のように地上よりも高い山にいる方が、空気の積み重なる高さが小さいですね。よって空気の重さも小さく(大気圧が小さく)なります。
地上での大気圧は101.3kpa(=1平米当たり10t)とかなり大きな力です。私たちの体、モノには大気圧が作用しています。
なぜ潰れないのでしょうか。それは、大気圧に対して反作用の圧力が生じており、大気圧と打ち消し合い0になるからです。
100円から読める!ネット不要!印刷しても読みやすいPDF記事はこちら⇒ いつでもどこでも読める!広告無し!建築学生が学ぶ構造力学のPDF版の学習記事
私たちの体は、大気圧による重さを感じません。空気に重さがあるという事実を忘れてしまいがちです。
そんな空気の重さ(大気圧)を測定したのが「イタリアの物理学者トリチェリー」です。
トリチェリーの実験では、まずシャーレに水銀を入れます。試験管に水銀を満たし、口を押えて試験管を逆さにシャーレの中へ入れます。
すると、試験管に入った水銀はシャーレから溢れるのではなく、下図のようにシャーレ底から0.76mの位置で止まりました。
これはシャーレに作用する大気圧、試験管内の水銀の重さが釣り合っているからです。水銀による静水圧を計算します。
po=ρo×g×H=13590kg/m3×9.8m/s2×0.76m=101300N/㎡ ⇒ 101.3kpa
上記のように大気圧の値が計算できました。また、前述の実験により初めて人類が真空を作りました。
大気圧は圧力の単位で表します。
kPa
MPa
等を使います。
大気圧の値をkpa、Mpaで表します。
101.3 kpa
0.10 Mpa
paの単位換算は下記が参考になります。
Paとは|SI単位系での圧力の定義とkPa・MPa・N/m²への換算方法を解説
混同しやすい用語
ゲージ圧
大気圧を基準(ゼロ)として計測した圧力です。
日常的な水圧計算では大気圧を無視し、ゲージ圧p=ρghで表します。
絶対圧との違いは「大気圧を含むかどうか」です。
ゲージ圧は大気圧を0と置くのに対し、絶対圧は大気圧poを加算した値になります。
絶対圧
完全な真空を基準(ゼロ)として計測した圧力です。
絶対圧=ゲージ圧+大気圧(po)で表されます。
ゲージ圧との違いは「基準点」です。
ゲージ圧の基準は大気圧(101.3kPa)、絶対圧の基準は真空(0Pa)です。
通常の水理計算はゲージ圧を使います。
大気圧を整理した表を示します。
| 項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 大気圧の値 | 101.3kPa(地上) | 水深10mの水圧(約100kPa)とほぼ同じ |
| トリチェリーの実験 | 水銀柱0.76m=大気圧101.3kPa | 人類初の真空生成実験 |
| 単位の表記 | 101.3kPa = 0.10MPa | ゲージ圧では大気圧を0として扱う |
今回は大気圧について説明しました。大気圧は、空気の重さです。
空気自体は軽いですが、空から地上まで積み重なると、とても大きな重さになります。
地上の大気圧=101.3kpaで、これは1平米当たり10tもの力です。大気圧とゲージ圧、絶対圧の関係も勉強しましょう。
ゲージ圧とは?意味・単位と大気圧・絶対圧との関係(換算方法と建築設備)
絶対圧とは?計算式・ゲージ圧への換算と建築給排水・空調設計への応用
【管理人おすすめ!】セットで3割もお得!約1,100語の用語集+476点の図解集セット⇒ 建築構造がわかる基礎用語集&図解集セット
この記事の内容を○×クイズで確認する
この記事で学んだ内容は、無料の○×問題集でも確認できます。
意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
試験では「大気圧≒101.3kPa」の値と、ゲージ圧・絶対圧の違いが問われます。
大気圧が水深10mの水圧とほぼ同じ大きさであることも覚えておくと比較問題に役立ちます。
トリチェリーの実験はそのまま出題されることもあります。
「水銀柱0.76m=大気圧」という対応関係を整理しておきましょう。