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微小変形理論(びしょうへんけいりろん)とは、部材に生じる変形が微小の場合、微小変形の影響は軽微のため、変形を無視して応力解析など行うことです。つまり、部材を剛体(全く変形しない物体)として扱います。建築物に用いる構造部材は、一般に荷重に対する変形が微小のため、微小変形理論を適用して解析を行います。今回は、微小変形理論の意味(定義)と解析、微小ひずみ、応力計算の考え方について説明します。剛体、ひずみの求め方など下記も参考になります。
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微小変形理論とは、部材に生じる変形が微小の場合、微小変形の影響は軽微のため、変形を無視して応力解析などを行う理論です。
下図をみてください。梁に荷重が作用するとき、梁には微小な変形(たわみ)が生じたのち静止します(力がつりあう)。よって厳密には、梁の変形後の状態(梁の断面形状や長さが変わった状態)における力のつりあいなどを考える必要があります。
しかし、通常これらの変形は部材寸法に比べて微小であり、影響はごく僅かとして無視します(微小変形理論)。つまり、梁の変形前の状態をもとに力のつりあい、ひずみと変位の関係などを考えます。なお、部材を全く変形しない物体(剛体)といいます。
部材に生じる微小な変形を無視(微小変形理論を適用)することで、解析を簡単に行えるメリットがあります。剛体の意味は下記が参考になります。
簡単な例をもとに、微小変形理論の考え方を学びましょう。下図に示す棒に引張り力Nが作用するときの変形をΔL、棒の変形前の長さをLとします。このとき、棒の変形量と棒の元(変形前)の長さLとの比率ΔL/Lを棒のひずみε(公称ひずみ)として定義します。
一方で、棒の長さはΔLを考慮するとΔL+Lとなり、変形後の棒の長さを基準とするひずみε'はΔL/(ΔL+L)となります。このときΔLが微小ならば、下式のように変形前後でひずみの大きさは概ね等しいといえるでしょう。
微小変形を無視したひずみ(公称ひずみ)は線形な式で表します。一方、下式のように変形を考慮したひずみ(対数ひずみ)は対数で表すため非線形の式となります。
つまり、微小変形理論が適用できる場合、より簡単に力のつりあいや変形の問題が解けるのです。以上のような微小変形理論は、構造力学の問題を解くための大切な仮定の1つです。公称ひずみの詳細は下記をご覧ください。
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また、真ひずみの求め方は下記が参考になります。
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今回は、微小変形理論の意味について説明しました。微小変形理論とは、部材に生じる微小な変形は無視して解析できる、という理論です。微小変形理論を適用することで、応力解析などが簡単に行えます。微小を意味する記号「デルタ」や公称ひずみなど下記も参考になります。
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