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構造設計をしていると、擁壁や独立看板を受ける柱の設計をすることがあります。独立看板を設置している建物は、銀行に多いです。『○○銀行』というように看板が立っていますよね。海外だと結構カッコイイ看板もあります。下図の形です。
http://media.gettyimages.com/photos/street-signs-picture-id186765082?s=170667a
この看板は外装材ですから、看板屋さんが設計していますが受けの柱は風圧力や地震力に抵抗できないといけません。この受け柱は多くの場合1本又は2本で片持ち柱であることが多いのです。では、受け柱や基礎の検討はどのように行うのでしょうか。
今回は、独立看板の設計として看板を受ける鉄骨柱や柱脚、基礎構造の設計方法について説明したいと思います。
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何度も説明しますが、独立看板の受け柱とは例えばこんなやつです。この受け柱を設計しようと思ったとき、まず風圧力と地震力による検討を思いつきます。長期荷重は看板自重の重さが作用しますが、大した重さでないこと、軸力しか発生しないので問題になりません。
看板は目立つように高い位置に設置しますから、柱も9~10mくらい大きくなります。よって、曲げモーメントや変形量に注意することが必要です。
さて、まずは水平力の荷重を設定します。風圧力は建築物の設計と同じように決めてください。地震力は、建築基準法の工作物の検討によればK=0.5でよいとされています。つまり、看板自重や柱重量などの重量を全て拾って、0.5倍した値が水平力になるのです。
この両者を比較して大きい値を設計用水平力として設定します。注意したいのは、看板の向きです。看板をよく見ると、風をまともに受ける向きと幅が狭いので風を受けない向きがありますよね?つまり、X、Y方向で風圧力の大きさが変わってくるので、両方向で水平力を設定しましょう。
荷重を設定したなら、モデル化を行います。看板の受け柱は1本か2本で構成されています。そのため、ほとんどが片持ち柱になります。ですから、モデル化では柱の長さが重要になりますね。設計者の考え方次第ですが、僕なら柱の天端~ベースプレート天端までを柱の長さと考えて片持ち柱としてモデル化します。
地震力や風圧力のモデル化ですが、風圧力は等分布荷重で問題ありません。地震力ですが、看板が上部に集中的についている場合は、看板自重は集中荷重として考えた方が安全です。一方、全体的に看板が貼られている場合、地震時にも等分布荷重として作用するでしょう。
荷重を決め、モデル化を行えばあとは計算に入ります。計算自体は片持ち梁と同じなので簡単ですよね。分布荷重の曲げなら、
M=wL^2/2
で算定できます。あとは、この曲げモーメントに対して柱が持つか確認しましょう。柱の断面係数をZとしたとき、応力度σは
σ=M/Z
です。これを柱のfb(=235、295)と比較してOKか判断します。また、わずかながら圧縮力も作用していますよね。本当に僅かな値なので、問題になりませんが一応加えておきましょう。
今回は、独立看板の設計方法を紹介しました。独立看板の受け柱の多くは、1本か2本の片持ち柱です。計算は簡単ですが、曲げや変形にもつかどうか確認しましょう。風圧力や地震力は看板が荷重を受ける向きで大小が変わってきますから、注意してください。
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