この記事の要点
面内方向とは検討している架構面(フレーム面)と平行な方向、面外方向はそれに直交する方向であり、同じ部材でも作用する力の方向によって検討すべき応力や変形が異なる。壁や床スラブには面外方向の風圧力・地震力が作用する場合があり、面内と面外を区別しないと設計の見落としにつながります。
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面内方向と面外方向建築用語で面内と面外という言葉があります。主に構造設計で用いる言葉ですが、一般の方には馴染みが少ないかもしれません。
面内方向とは一体どこを向いているのか? 面外方向とは何向きなのか、今回は面内方向と面外方向の違いや、そもそも何か?ということを説明します。
構造設計では面内、面外という言葉を多く聞きます。例えば、
『この梁は面外方向に力を受けるから注意して』とか、『面内のせん断力を処理する』とか。
※例えば、地震力や風圧力が面外方向の力として作用します。地震力、風圧力の意味は下記をご覧ください。
風圧力とは?1分でわかる意味と計算、速度圧と風力係数、受圧面積との関係、風荷重との違い
なぜ、こんな言葉を使い分けるのか? そもそも構造設計は昔、平面ごとに部材を設計していました。例えばX方向のフレームを取り出して構造計算し、Y方向にあるフレームを取り出して、別々に計算したのです。
しかし、X方向フレームには、その面に対して直交に風圧力が作用することもあります。ですから、計算している面とは別の方向に力が作用する場合、それを定義する必要があるのです。※フレームの意味は、下記が参考になります。
建築のフレームとは?1分でわかる意味、構造形式、シェル、スペースフレームの関係
今、X1通りのフレームの検討を行っているとします。面内というのは、今まさに計算しているX1通りの面のことです。
また、X通りに関する面内フレームとは、X通りに配置されているフレームのことです。同じく、Y通りに関する面内フレームは、Y通りに配置されているフレームです。
これを一言で言えば、考えている面の水平方向のことです。※水平の意味は下記が参考になります。
水平とは?1分でわかる意味、垂直との違い、水平方向、水平荷重との関係
例えば、スラブでも面内を使いますが、これは、スラブ面との水平方向と考えれば理解が早いでしょう。
逆に面外は、考えている面との直交方向を意味します。いまX方向フレームを考えていて、その面外はY方向のことです。
Y方向の面外はX方向です。スラブの面外は、Z方向(階数の方向)を意味しています。
※直交の意味は下記をご覧ください。
直交とは?1分でわかる意味、垂直との違い、鉛直、水平、平行との関係
混同しやすい用語
「面内(in-plane)」と「面外(out-of-plane)」
面内方向は壁・板・ブレースなどが自身の面内にある方向の力や変形を受けること。面内では剛性が高い。
「面内力」と「面外力(曲げ)」
面内力は壁・スラブが面内に受ける圧縮・せん断力。面外力は板・壁が面に垂直な方向(風圧力など)に受ける曲げ力。同じ部材でも面内・面外で異なる耐力・剛性を持つ。
面内方向と面外方向を整理した表を示します。
| 項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 面内方向 | 考えている面の水平方向 | 面内では剛性が高い(圧縮・せん断力) |
| 面外方向 | 考えている面との直交方向 | 風圧力・地震力が面外方向に作用 |
| 使用例 | X方向フレームの面外=Y方向 | 耐震壁は面内せん断・面外曲げを区別して設計 |
面内方向は、考えている面の水平方向、面外方向は考えている面との直交方向だと覚えてくださいね。下記も併せて参考にしてください。
鉛直と垂直の違いは?1分でわかる意味、図の説明、鉛直方向、水平方向
水平とは?1分でわかる意味、垂直との違い、水平方向、水平荷重との関係
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
面内方向と面外方向の区別は壁・スラブ・ブレースの設計で重要です。耐震壁(シアウォール)は面内のせん断力に抵抗しますが、面外の曲げに対する耐力は別途確認が必要です。