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耐力とは?意味・降伏点との違い・0.2%耐力・引張強さをわかりやすく解説

この記事の要点

耐力とは構造物・部材が外力に抵抗できる最大の力(N・kN)のことで、鋼材では降伏点(降伏応力度×断面積)が耐力に対応する

「強度」は単位面積あたりの耐力(応力度:N/mm2)であり、耐力と強度は「耐力=強度×断面積」の関係で結ばれている。

この記事では、耐力とは何か、降伏点とどう違うのか、0.2%耐力と引張強さはどう関係するのかを整理します。

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耐力鋼材の降伏強さ(降伏耐力)のことです。降伏点が明確に表れない鋼材では、ひずみが0.2%時点の応力度を0.2%オフセット耐力といいます。


また、これを単に耐力といいます。今回は、耐力の意味、単位、降伏点との関係、求め方、記号、引張強さと強度の関係について説明します。

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耐力とは?

耐力とは、鋼材が降伏するときの応力度です。降伏耐力ともいいます。また、降伏が明確に表れない鋼材では、ひずみが0.2%時点での応力度を耐力とします(0.2%オフセット耐力ともいう)。


なお、ひずみが0.2%を超えると永久ひずみが残ると考えられます。


※降伏耐力は降伏点ともいいます。下記が参考になります。

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永久ひずみ、塑性の意味は下記が参考になります。

弾性と塑性の性質について


下図に降伏点、引張耐力の関係を示します。

耐力

一方、建築の構造計算では、耐力のことを

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などの意味で使います。許容耐力とは、部材が降伏しない最大の耐力のことです。終局耐力は、建物が崩壊するときの部材の耐力です。


許容耐力は、許容応力度計算で、終局耐力は保有水平耐力計算で使います。

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鋼材の耐力と、構造計算で使う耐力の違いは、単位をみればよく分かります。下記に違いを整理しました。


鋼材の耐力 ⇒ N/m㎡

構造計算で使う耐力 ⇒ kN、kNm


鋼材の耐力は、応力度の単位です。一方、構造計算で使う耐力は、「力そのもの」です。

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耐力の読み方

耐力は、「たいりょく」と読みます。関係する用語を下記に示します。


許容耐力 ⇒ きょようたいりょく

終局耐力 ⇒ しゅうきょくたいりょく


耐力の単位

耐力の単位は、前述したように「鋼材に使う場合」「構造計算で使う場合」で違います。下記に単位を示します。


鋼材の耐力 ⇒ N/m㎡

構造計算で使う耐力 ⇒ kN、kNm

耐力と降伏点の関係

鋼材の降伏点(降伏耐力)を、単に耐力といいます。


また、降伏点が明確に表れない鋼材では、ひずみが0.2%時点の応力度を降伏耐力とします。

降伏点とは?1分でわかる意味、求め方、SS400の値、単位、引張強さ

耐力の求め方

鋼材の耐力は、鋼種ごとに値が規定されます。鋼材の種類は、下記が参考になります。

鋼材の種類は?種類一覧・用途と材質の特徴・記号(SS・SN・SM材の違い)

耐力と引張強さの関係

鋼材の引張強さを、引張耐力ともいいます。降伏耐力(耐力)をむかえた後、応力度が上昇し引張耐力に到達します。※引張耐力の意味は、下記が参考になります。

引張強さの求め方・単位・降伏点との違い【鋼材データ付き】


下図をみてください。鋼材の降伏耐力、引張強さの関係を示します。

降伏耐力

耐力の記号

耐力の記号は、


σy


です。構造計算の場合、曲げ耐力やせん断耐力を


My

Qy


で表すこともあります。

耐力と強度の関係

梁に荷重Pが作用しています。この梁はPに耐えることが出来るのでしょうか? 『梁が何kNの力まで耐えることができるのか?』、


これを耐力と言います。耐力の単位はkNで表すことがポイントです。


外力に対して比較するときは、外力10kN<耐力20kNとい表します。


強度は単位面積当たりの耐力です。耐力を面積で除した値が、強度となります。強度の意味は下記が参考になります。

強度とは?意味・単位・種類・応力と剛性の違い

混同しやすい用語

耐力(たいりょく)

部材または構造物が外力に抵抗できる力の大きさで、単位はN・kNなど力の単位で表す(例:許容耐力・終局耐力)。

強度に対して、耐力は断面積を含めた部材全体としての抵抗力であり、断面が大きいほど耐力は大きくなる。

強度(きょうど)

単位面積あたりの耐力(応力度)で、単位はN/mm2(MPa)などで表す材料固有の特性(例:降伏強度・引張強度)。

耐力に対して、強度は材料の特性値であり断面積に依存しない。

「耐力=強度×断面積」の関係で耐力に変換できる。

耐力の種類と単位を整理した表を示します。

項目内容備考
鋼材の耐力(降伏耐力)N/mm2(応力度の単位)降伏点が明確でない場合は0.2%オフセット
許容耐力kN・kNm(力の単位)降伏しない最大の耐力。許容応力度計算で使用
終局耐力kN・kNm(力の単位)崩壊時の耐力。保有水平耐力計算で使用

まとめ

今回は耐力について説明しました。鋼材の耐力は、降伏点のことです。降伏点は、部材が降伏するときの応力度です。

構造計算で使う耐力は、応力「度」ではなく、応力を意味します。許容耐力や終局耐力があります。下記も併せて参考にしてくださいね。

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理解度チェック

Q.

耐力とは何か。降伏点との関係は?

答えを見る

鋼材が降伏するときの応力度(降伏耐力)のこと。降伏点が明確に表れない鋼材では、ひずみ0.2%時点の応力度(0.2%オフセット耐力)を耐力とする。

Q.

耐力と強度の違いと、両者の関係式は?

答えを見る

耐力は部材全体が外力に抵抗できる力(単位N・kN)、強度は単位面積あたりの耐力(応力度、N/mm2)。耐力=強度×断面積の関係で結ばれる。

Q.

構造計算で使う許容耐力と終局耐力の違いは?

答えを見る

許容耐力は部材が降伏しない最大の耐力で許容応力度計算に用いる。終局耐力は建物が崩壊するときの部材の耐力で保有水平耐力計算に用いる。

ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

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