この記事の要点
確認申請では、柱脚の設計ルート(露出柱脚・埋め込み柱脚等)と細長比の明記を求められることがあります。
細長比は建築基準法で柱200以下・梁250以下と規定されており、一貫計算プログラムの断面算定に記載された値を構造図にも明記することが審査で求められます。
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※本対応例及び指摘例は事実に基づいたフィクションです。
さて、フィクションと断ったので苦情は一切受け付けませんが、私がこれまで受けてきた指摘回答の例を紹介します。
■指摘 柱脚の計算ルートを明示してください。
■回答 明記します。
■管理人の解説
鉄骨造には、柱のS部分と基礎柱のRC部分が接合する合成構造箇所があります。
材料が異なる部分で、力の伝達が複雑になります。
この箇所を柱脚と呼んでいますが、柱脚は上部構造の構造計算ルートと対応して、柱脚の設計ルートがあります。
今どきの一貫計算プログラムでは、自動で柱脚の計算ルートを選定し計算してくれると思いますが、明記していない場合上記の指摘が挙がります。
手計算の時、注意が必要です。
■指摘 細長比さ明記してください。
■回答 明記します。
■管理人の解説
柱の細長比は200以下、梁は250以下と建築基準法で決まっていますが、柱の座屈長さに関しては図面に明記する必要があります。 計算書に書いてあるじゃん、と全ての設計者が思っているかもしれませんが、争っても仕方がないので、明記しましょう。
大抵、一貫計算プログラムの断面算定に明記されているので、この値を明記すれば差支えないでしょう。もしくは「200以下」と分かりきったことを明記しても通るかもしれません。
混同しやすい用語
細長比
細長比とは、部材の座屈長さを断面二次半径で割った無次元比率のことです。
細長比が大きいほど座屈しやすくなり、建築基準法で上限値(柱200以下・梁250以下)が定められています。
座屈長さ(有効長さ)
座屈長さとは、部材の実際の長さに支持条件による座屈長さ係数を乗じた有効長さのことです。
両端ピン接合なら実長がそのまま座屈長さになります。
細長比の計算に使います。
H形鋼柱 H-250×250×9×14、有効座屈長さ lk = 4,000mm とする。
細長比 λ を求めよ。
この断面の断面二次半径は i ≒ 107mm(断面表より)。
λ = lk / i = 4,000 / 107 ≒ 37.4
建築基準法施行令による上限(柱:λ ≦ 200)を十分に満たしている。
| 確認申請で求められる記載 | 記載場所 | 注意点 |
|---|---|---|
| 柱脚の設計ルート(ルート1/2/3) | 構造図の特記仕様書・計算書 | ルートによって必要な確認事項が異なる |
| 柱の細長比(λ ≦ 200) | 断面算定書・構造図断面リスト | 全柱断面について記載する |
| 梁の細長比(λ ≦ 250) | 断面算定書 | 横座屈の検討と混同しないよう注意 |
Q. 鉄骨造の柱の細長比の上限値を答えよ。
A. 200以下(建築基準法施行令第65条)。
梁は250以下。
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