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曲げモーメントMxとせん断力Qxには下式の関係があります。下式より、曲げモーメントの式を微分すればせん断力Qの式が得られます。
曲げモーメントからせん断力を求める計算例を示します。微分を理解していれば簡単です。たとえばMxの式が「Mx=x^2+6x+2」のとき、せん断力を表す式Qxは
のように、Mxをxについて微分すればせん断力の式が得られます。上式より、xに支点からの任意の位置までの距離xを代入すれば、指定した位置でのせん断力が算定できます。
では、なぜ曲げモーメントを微分するとせん断力になるのでしょうか。これは梁の微小部分に生じる応力のつり合いから導けます。下図に示すように、梁に任意の分布荷重が作用して力がつりあっているとします。このとき梁の微小部分を抜き出して応力のつりあいを考えましょう。微小部分の長さをdxとします。
梁に作用する力はつりあっているのですから、微小部分においても力のつりあいは成立します。部材に生じる応力はせん断力、曲げモーメント、軸力の3つです。ただし、上図の梁には鉛直方向の荷重のみ作用するので軸力は0です。
以上より、梁の微小部分には下図のような応力および荷重が作用して力がつりあいます。
微小部分の右側では、分布荷重wxにより微小な応力が増加します。微小なせん断力、曲げモーメントをそれぞれdQx、dMx、左側のせん断力、曲げモーメントをQx、Mxとするとき
となります。鉛直方向の力のつりあいは
より
が得られます。上式より微小せん断力の大きさは、分布荷重と微小長さの積です。さらに両辺をdxで割ると
となり、上式はせん断力の1回微分したものが分布荷重になることを意味します。次に点Aにおけるモーメントのつりあいを考えます。
dx2、dQxdxは微小量の積のため無視できるくらい小さいと考えると
が求まります。上式より、微小曲げモーメントはせん断力と微小長さの積といえます。さらに両辺をdxで割ると
になります。上式は曲げモーメントの1回微分がせん断力になること、すなわち、曲げモーメントの変化の割合がせん断力といえます。
今回は、曲げモーメントを微分するとせん断力になる理由について説明しました。曲げモーメントとせん断力の関係は、梁の微小部分に生じる応力のつり合いから導出できます。導出までの過程は長いですが、応力のつり合いを整理できれば、あとは機械的に計算処理するだけです。曲げモーメントの詳細は下記もご覧ください。
曲げモーメントとは?わかりやすい意味、正負の考え方、記号と単位、曲げモーメントからせん断力を求める方法、公式、計算例は?
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