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曲げ応力度σの公式は「σ=M/Zまたはσ=My/I」です。Mは曲げモーメント、Zは断面係数、yは断面の中立軸から断面の上端または下端までの距離、Iは断面二次モーメントです。なお、曲げ応力度とは曲げモーメントによる部材断面に生じる軸方向応力度です。今回は、曲げ応力度の公式、単位、計算方法と例題、導出方法について説明します。曲げ応力の詳細は下記が参考になります。
曲げ応力とは?1分でわかる意味、公式と演習問題、単位、曲げ応力度との違い
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曲げ応力度の公式を下記に示します。Mは曲げモーメント、Zは断面係数、yは断面の中立軸から断面の上端または下端までの距離、Iは断面二次モーメントです。
下図をみてください。曲げ応力度は、曲げモーメントによる部材断面に生じる軸方向応力度です。
曲げ応力の求め方、詳細は下記が参考になります。
曲げ応力とは?1分でわかる意味、公式と演習問題、単位、曲げ応力度との違い
曲げ応力度の単位は「N/mm2」です。前述したように、曲げ応力度は曲げモーメントを断面係数で除した値です。曲げモーメントの単位はNmm、断面係数の単位はmm3なので「1Nmm÷1mm3=1N/mm2」になります。その他、応力度の単位は下記をご覧ください。
応力度の単位は?1分でわかる単位と意味、読み方、応力の単位との違い
曲げ応力度の計算方法を、例題を通して学びましょう。下図に示す梁の曲げモーメントは25kNm、部材断面の断面係数は500cm3です。
まずは曲げモーメントと断面係数の単位を整理します。25kNm=25000000Nmm、500cm3=500000mm3より
曲げ応力度σ=M/Z=25000000Nmm÷500000mm3=50
前述した曲げ応力度の公式を導出しましょう。導出する前に、まずは下記の仮定を考慮します。
1.梁の断面はx、y方向について伸びや縮み、せん断変形しない、すなわち梁の断面は一切変形しない(断面不変の仮定)。
2.梁の断面は荷重を受けて変形した後も平面を保つ(平面保持の仮定)。 すなわち梁の中立軸に直交する断面は変形後も中立軸に直交する。
1、2の仮定により、梁の変形は材軸方向の伸びと縮み、回転のみで表すことができます。本仮定は「微小変形理論」におけるx軸方向(材軸方向)のひずみだけ考慮することを意味します。
なお、断面に生じるせん断力を考慮します。つまり断面は少なからずせん断力に応じてせん断変形します。これは明らかに矛盾しますが、梁のようにせん断変形が微小である部材では、せん断変形しないと仮定することで実用的な式を得ます。さて、下図に曲げモーメントを受けて変形する梁を考えます。
梁の一部を取り出して拡大すると、梁は下側で伸び上側は圧縮されます。このとき「平面保持の仮定」より図のAB断面、CD断面は変形後も平面かつ中立軸と直交すると考えます。
図に示すような微小部分の梁の長さ(A'-D間)をdxとします。さらに、長さdxや伸びは曲線ですが微小であるため直線とすれば、図のような変形図として示されます。中立軸から任意の点yにおける伸び量をΔdxとするとき、元の長さdxからΔdxの伸びが生じるときのひずみは
です。図形の相似の関係より曲率半径ρ、たわみy との関係は
になります。フックの法則より
となり、点yにおける微小断面dAには式9.20の応力度が生じています。中立軸における式の応力度によるモーメントの総和は、曲げモーメントMと等しいので
です。
となります。∫y2dAは断面二次モーメントなので
が得られます。以上を整理すると
となり、式が曲げ応力度を表す式です。さらに断面係数Z=I/yより、σ=M/Zが得られます。は中立軸からの距離を意味します。
図のように、σ1側は部材に引張応力度が生じるので正値、σ2側は圧縮応力度が作用するので負値で表します。また中立軸から最も遠い位置に生じるσ1、σ2を縁応力度といいます。それぞれ、以下の式で求めます。
今回は、曲げ応力度σの公式は「σ=M/Zまたはσ=My/I」です。Mは曲げモーメント、Zは断面係数、yは断面の中立軸から断面の上端または下端までの距離、Iは断面二次モーメントです。曲げ応力、曲げモーメントの詳細は下記が参考になります。
曲げ応力とは?1分でわかる意味、公式と演習問題、単位、曲げ応力度との違い
曲げモーメントとは?わかりやすい意味、正負の考え方、記号と単位、曲げモーメントからせん断力を求める方法、公式、計算例は?
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