この記事の要点
2級建築施工管理技士の試験では、曲げモーメント図の読み取りや作図が毎年出題されます。「公式は覚えているけど、図がイメージできない」という受験者は多いです。
この記事では、試験頻出の曲げモーメント図の問題を解く手順と、過去問への対応方法を解説します。
支点の種類(ピン・ローラー)による反力の違いと、柱・梁接合部でのモーメントの伝わり方を視覚的に理解することが、正答率を高める最短ルートとなる。
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2級建築施工管理技士の計算問題として、ラーメン構造や梁の「正しい曲げモーメント図」を選ぶ問題が出題されます。
過去問の傾向では、具体的な曲げモーメントの算定は不要です。今回は2級建築施工管理技士の曲げモーメント図に関する過去問の解き方と計算について説明します。
曲げモーメント図の書き方、曲げモーメントの算定は下記が参考になります。
曲げモーメント図とは?1分でわかる意味、書き方、正負と引張側
応力の公式は?1分でわかる公式一覧、曲げ応力、せん断応力、単位
2級建築施工管理技士の構造力学の問題として、ラーメン構造や梁の「正しい曲げモーメント図」を選ぶ問題が出題されます。
具体的な曲げモーメントの値は算定不要ですが、
・曲げモーメントの算定
・曲げモーメント図の書き方
は理解すべきです。上記の詳細は下記が参考になります。
曲げ応力とは?1分でわかる意味、公式と演習問題、単位、曲げ応力度との違い
曲げモーメント図とは?1分でわかる意味、書き方、正負と引張側
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実際に過去問を解きましょう。1問目はラーメン構造の正しい曲げモーメント図を選ぶ問題です。
曲げモーメント図を描く流れを下記に示します。
① 反力の向き(および値)を求める
② 外力の作用位置での曲げモーメントを確認
③ 柱と梁の接合部の曲げモーメントを確認
④ 選択肢を選ぶ
前述した流れに従い解きましょう。
① 反力の向き(および値)を求める
外力は右向きに作用しています。また支点に注目すると左側はピン支点、右側はローラー支点です。
ローラー支点に反力が作用しません。反力は外力と釣り合うように、ピン支点に左側に作用します。
また、Pはラーメン構造を回転させる力(モーメント)として作用します。鉛直反力はモーメントに抵抗するように、上下反対に作用します。
② 外力の作用位置での曲げモーメントを確認
まず、右支点の水平反力は0(ぜろ)です。よって右側の柱に曲げモーメントは生じません。曲げモーメント図の描き方は下記が参考になります。
曲げモーメント図とは?1分でわかる意味、書き方、正負と引張側
よって選択肢3と4は誤りです。1と2を比較すると、同じ向きに曲げモーメントが生じています。この段階では、どちらが正かわかりません。
③ 柱と梁の接合部の曲げモーメントを確認
柱と梁の接合部(赤点丸印)での曲げモーメントを確認します。とはいえ計算は不要です。
Pの作用点から外力は作用していません。よって、P作用点の曲げモーメントは変化せず、そのまま柱頭部まで作用します。
さらに、柱と釣り合うよう梁にも同様の曲げモーメントが生じます。
④ 選択肢を選ぶ
上記より解答は「2」です。
2問目は梁の正しい曲げモーメント図を選択する問題です。
まず両端はピンとローラー支点なので、モーメントは0になります。よって3と4は誤りです。
次に外力の作用点での曲げモーメントに着目します。2Pと3Pは支点からL離れた位置に作用しています。よって3P位置の方が2P位置より曲げモーメントが大きいです。
2Pと3Pの間に、他外力は作用していません。1のように曲げモーメントが減ることは無いです。よって解答は「2」です。
混同しやすい用語
曲げモーメント図の正(引張側)の方向
曲げモーメント図は引張側に描く。
単純梁に上からの荷重が作用する場合、梁の下側が引張となるため曲げモーメント図は梁の下に描く。
ラーメン構造の柱では内側か外側かが変わるため注意。
ラーメン構造 vs 単純梁
ラーメン構造は柱と梁が剛接合されており、節点に曲げモーメントが伝わる。
単純梁はピン・ローラー支点で端部にモーメントが生じない。
この違いにより曲げモーメント図の形が全く異なる。
ローラー支点での水平反力
ローラー支点は鉛直方向の反力のみ生じる(水平反力は0)。
水平荷重が作用するラーメン構造でローラー支点側の柱に曲げモーメントが生じないのはこのため。
試験の選択肢から誤答を除外するのに使える。
| 荷重条件 | モーメント図の形状 | ポイント |
|---|---|---|
| 集中荷重(単純梁) | 三角形 | 荷重位置で最大値,両端ゼロ |
| 等分布荷重(単純梁) | 放物線(2次曲線) | スパン中央で最大値 |
| ラーメン構造(集中荷重) | 柱・梁ともに直線状 | 引張側(外側)に描く |
今回は2級建築施工管理技士の曲げモーメント図に関する過去問の解き方、考え方を説明しました。
曲げモーメント図の描き方、曲げモーメントの計算を理解しましょう。下記も参考にしてください。
2級建築施工管理技士の構造問題でモーメントを解く|反力と曲げモーメントの計算手順
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
2級建築施工管理技士の曲げモーメント図問題は、数値計算よりも「どの選択肢の図の形が正しいか」を判断するスキルが問われる。(2級建築施工管理技士 頻出:ローラー支点M=0・引張側に描くルールで正しいM図を選ぶ問題が繰り返し出題)
まずローラー支点側でモーメント=0の選択肢に絞り、次に外力作用点での大きさの大小を確認するという消去法が効果的だ。
曲げモーメント図を自分で描く練習を2〜3問行えば、選択肢を素早く絞れるようになる。
図を「引張側に描く」ルールは必ず体で覚えよう。