この記事の要点
径深とは水路断面の平均的な水深であり、流積を潤辺で割って求める(R=A÷S)。
実際の水深より常に浅い値になり、マニング式による開水路の平均流速計算に欠かせない量である。
この記事では、径深とは何か、径深の単位は何か、水深とどう違うのかを整理します。
【管理人おすすめ!】セットで3割もお得!約1,100語の用語集+476点の図解集セット⇒ 建築構造がわかる基礎用語集&図解集セット
径深(けいしん)とは、水路断面の平均的な水深です。実際の水深ではなく、水が接している壁の高さを考慮した水深です。
径深は流積(りゅうせき)÷潤辺(じゅんぺん)で算定します。流積は、水路に水が流れる部分の面積、潤辺は水が水路の底や壁に接している長さの合計です。
今回は径深の意味、求め方、公式、単位、水深との違いについて説明します。流量、潤辺の意味は下記が参考になります。
流量とは?公式Q=Av・単位と流速・流積(潤辺)との計算方法
潤辺とは?1分でわかる意味、台形水路、円形の潤辺の求め方、径深との関係
径深(けいしん)とは、水路断面の平均的な水深です。下図をみてください。水路を輪切りにして断面を示しました。水路の断面は考えやすいよう長方形としました。
水路には水が流れており水深をH、水路幅はBとします。水深はHですが、水が接している壁の高さも「水路幅」と考えて、算定した水深が径深です。
よって、実際の水深よりも径深は低い値になります。下図を見てください。水が接する壁の高さを幅として加えた図を示しています。
水が流れる部分の面積(流積)は同じで、幅が広くなる分、当然、水深は浅くなります。
上図のように水が流れる壁、底の長さを合計した値を「潤辺(じゅんぺん)」といいます。
長方形水路の径深と水深、水路幅の関係を下図に示します。縦軸が径深、横軸が水深または水路幅の値です。
下図より、水路幅を大きくするほど径深≒水深に近づくことがわかります。
潤辺、流積の求め方は下記が参考になります。
潤辺とは?1分でわかる意味、台形水路、円形の潤辺の求め方、径深との関係
流積とは?計算式と潤辺・径深との関係、円管・台形断面での求め方
100円から読める!ネット不要!印刷しても読みやすいPDF記事はこちら⇒ いつでもどこでも読める!広告無し!建築学生が学ぶ構造力学のPDF版の学習記事
径深の求め方は、流積÷潤辺です。流積をA、潤辺をS、径深をRとします。径深の公式は、
R=A/S
です。
なおA、Sの値は水路の断面形状で変わります。長方形断面、円形断面の水路における径深を下記に示します。
長方形水路の径深 ⇒ R=BH÷(2H+B)
※A=B×H=BH、S=2×H+B=2H+B
円形水路の径深 ⇒ R=D÷4
※A=πD^2/4、S=πD
径深の単位は、長さの単位と同じです。よって、
m
cm
mm
などが考えられます。
径深と水深の違いを下記に示します。
径深 ⇒ 水路断面の平均的な水深。
水が流れる壁高さを考慮した水深のこと。
実際の水深より浅い値になる。
水深 ⇒ 水槽、水路などの水の深さ
混同しやすい用語
径深
水路断面の平均的な水深(R=流積A÷潤辺S)。
水が接する壁の高さも幅として考慮するため、実際の水深より浅い値になる。
水深が水路内の実際の水の深さを示すのに対して、径深は潤辺を幅として換算した仮想的な平均水深である。
水深
水路や水槽における水面から底面までの実際の深さ。
断面形状に関係なく、垂直方向の距離を直接測った値。
径深が流積と潤辺の比から計算される抽象的な値であるのに対して、水深は直接観察・測定できる物理的な深さである。
径深を整理した表を示します。
| 断面形状 | 径深の計算式 | 備考 |
|---|---|---|
| 長方形水路 | R=BH÷(2H+B) | B:水路幅、H:水深 |
| 円形水路(満流) | R=D÷4 | D:直径 |
| 共通公式 | R=A÷S | A:流積、S:潤辺 |
今回は径深について説明しました。径深は、水路断面の平均的な水深です。
水の流れる壁高さを水路幅に考慮した水深です。よって、実際の水深より浅い値になります。
また水路断面の形状で、径深の値は変わります。径深の公式=流積÷潤辺です。流積、潤辺の意味など合わせて勉強しましょう。
流積とは?計算式と潤辺・径深との関係、円管・台形断面での求め方
潤辺とは?1分でわかる意味、台形水路、円形の潤辺の求め方、径深との関係
【管理人おすすめ!】セットで3割もお得!約1,100語の用語集+476点の図解集セット⇒ 建築構造がわかる基礎用語集&図解集セット
この記事の内容を○×クイズで確認する
この記事で学んだ内容は、無料の○×問題集でも確認できます。
意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
建築士試験では、径深の定義(R=A/S)と水深との違い、断面形状ごとの計算が出題されることがある。
「径深は実際の水深より必ず小さい値になる」という性質を理解した上で、長方形断面の計算例を押さえよう。