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1方向版とは?1分でわかる意味、2方向版との違い、辺長比、スラブの計算

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1方向版(いちほうこうばん)とは、一方向に力が流れる板です。主に、スラブの計算で使う用語です。


今回は1方向版の意味、2方向版との違い、辺長比との関係、1方向版の計算について説明します。スラブ、辺長比の意味は、下記が参考になります。

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辺長比とは?1分でわかる意味、計算法、スラブとの関係、読み方

1方向版とは?

1方向版とは、1方向に荷重が流れる板です。下図をみてください。矢印の方向にのみ、力が流れます

1方向版

1方向版となる条件は下記です。


・支点が一方向にのみ有している

・辺長比が2以上となる


上図に示すように、支点が1方向のみの場合、当然、力は1方向にしか流れません。


一方、スラブの全周が支点となる場合でも、辺長比が2以上となる場合、一方向版として扱うことができます。

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下図をみてください。スラブの全周が支点です(四辺固定版)。辺長比が3.0です。このとき、スラブに生じる荷重は、ほとんどが「短辺方向」に伝わります。

1方向版と短辺方向

1方向に力が流れるスラブは、見方を変えれば「梁」と同じです(幅が広くて厚さが薄い梁)。よって、下図の条件で計算をします(梁は一方向に荷重が流れる部材ですね)。

また、スラブの支持条件が変われば、梁に置き換えたときの支持条件も変わります。

1方向版と梁

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記事を書いた人

ハナダユキヒロ/建築学生が学ぶ「構造力学」

難解な構造力学、建築構造の用語を分かりやすく解説する専門家。高等専門学校在学中から建築学生が学ぶ「構造力学」を運営。その後、国立大学大学院⇒組織設計事務所⇒弊サイト運営に従事している。

著書:「わかる構造力学/工学社」、「わかる構造力学 改訂版/工学社」

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1方向版と2方向版の違い

1方向版と2方向版の違いを、下記に示します。


1方向版 ⇒ 1方向に荷重が流れる板(スラブなど)

2方向版 ⇒ 2方向に荷重が流れる板(スラブなど)


前述したように、スラブは一般的に2方向版が多いですが、辺長比や境界条件などにより、1方向版となります。

1方向版のスラブと計算

1方向版のスラブを計算しましょう。スラブの短辺距離は1.0m、長辺距離が3.0mです。四辺固定版、荷重は等分布荷重6.0kN/m2とします。


まず辺長比を計算します。辺長比は、スラブの長辺/短辺なので、


辺長比=3.0÷1.0=3.0


です。1方向版のスラブを梁と考えます。両端は固定支持、等分布荷重6.0kN/㎡が作用する扁平断面の梁です。なお、単位幅当たりの梁として計算します。


最大曲げモーメント=wL^2/12=6.0*1.0*1.0/12=0.5kNm/m


です(kNm/mは単位幅当たりの曲げモーメントの意味)。


あとは、上記の曲げモーメントに見合う配筋をするだけです。スラブの設計は、下記の記事も参考になります。

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まとめ

今回は1方向版について説明しました。1方向版は、一方向に力が流れる版です。

スラブの設計で使う用語です。スラブの計算、辺長比の意味など、併せて勉強しましょう。下記が参考になります。

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