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スラブは、鉄筋コンクリート造の床または屋根です。英語でslabと書きます。私達実務者は、仕事中当たり前のように「スラブ」という言葉を使います。今回はスラブの意味、特徴、役割、屋根スラブの意味、土間コンクリートの違い、スラブの構造などについて説明します。
片持ちスラブ、スラブ厚については下記が参考になります。
片持ちスラブとは?長さと厚さの関係、設計方法と計算、変形増大係数は?
スラブ厚とは?1分でわかる意味、規準、かぶり厚、調べ方、マンション
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スラブとは、鉄筋コンクリート造(RC造)の床または屋根です。難しそうな専門用語ですが、意味はとても簡単ですね。
元々、スラブは外来語です。英語の、「slab」に由来します。和訳すると平板という意味で、まさに鉄筋コンクリートの床の形状を表しています。では、木製の床や、鉄骨造の床はどうでしょうか。
下図をみてください。このように、木製や鉄骨の床は、まず根太があって、根太を支える梁があり、その上に仕上げ材となるフローリングや、畳などが張られています。
※根太の意味、木造の床を支える骨組みは、下記が参考になります。
根太とは?1分でわかる意味、寸法、間隔、材質、鉄骨と木材の根太
「平板」という形状には当たりませんね。平板とは下図の形状です。
平面の大きさに対して、厚みが小さい部材のことを「平板」といいます。鉄筋コンクリートの床は、鉄骨造や木造と比べて凹凸もなく、平べったい板です。よって、slab(スラブ)といいます。
以降、特に断らずにスラブと明記してある場合は、鉄筋コンクリート造の床だと思ってくださいね。※平板の意味は下記をご覧ください。
平板の読み方は?1分でわかる読み方、意味、平板測量、平板載荷試験の読み方は?
ではスラブは、どのような箇所に使用されるでしょうか。またスラブの役割は何でしょうか。前述したように、スラブは床です。人間が建物の中で生活や社会活動を行うために必ず必要です。
特にスラブは、木製や鋼製の床と違い、高い遮音性や居住性があります。そのため、マンションや公共建築物の床は、ほとんどがスラブです。一般の方が賃貸物件を決める時、「静かな部屋が良い」と考えるでしょう。※木造の床を支える骨組みを、床組みといいます。
スラブは音を通しにくい性質があります。つまり鉄筋コンクリート造の建物、あるいはスラブの重量を支えることができる重量鉄骨造が、遮音性が高いです。さらに、スラブは振動や変形が少ない、というメリットもあります。
お子さんがいる家庭なら、子供が走り回って心配だと感じますよね。スラブは、変形が大きくても数mm程度で、固い部材のため振動も起きにくい特性があります。
そのような特徴を活かして、前述したような公共施設やマンションに多く用いられる部材なのです。
スラブの厚みは一般的に150mm、分譲マンションだと180~250mm程度になります。スラブの厚みは遮音性に大きく影響します。スラブ厚が大きいほど、遮音性が高いです。スラブ厚は下記が参考になります。
スラブ厚とは?1分でわかる意味、規準、かぶり厚、調べ方、マンション
建築業界には間違いやすい言葉が沢山あります。
・床スラブ
・スラブ
・土間スラブ
という用語もその一例です。これらの違いについて説明しましょう。
まず、スラブと床スラブは全く同じ意味です。
スラブ=床スラブ
ですね。但し、実務では単にスラブという方が多いです。床スラブという言い方はあまり聞き馴染みがありません。
次に土間スラブという用語ですが、これは誤った用語です。土間コンクリートという用語と混同していると思われます。もし、「土間スラブ」と書かれている資料があるのなら、それは間違いだなと思ってください。※土間コンクリートは下記が参考になります。
ところでネットの記事では、「土間スラブ」という用語も散見されます。注意しましょう。結論としては、「スラブ」という用語だけ覚えておけばOKです。
屋根スラブとは、スラブで造った屋根です。鉄筋コンクリート造では、屋根をスラブとします。鉄骨造は、屋根を折板やALC版にしますが、遮音や防水などを考慮し、スラブにすることも多いです。下図が屋根スラブです。
下記に、屋根スラブと床スラブの違いを整理しました(詳細は下記リンクをご覧ください)。
屋根スラブ ⇒ 屋根につかうスラブ
床スラブ ⇒ 床につかうスラブ
屋根スラブとは?1分でわかる意味、厚さ、配筋、補強筋との関係
スラブには色々な構造があります。1点のみが留まるスラブ構造を片持ちスラブといいます。地下部分は、スラブを二重にして間の空間に設備配管を通す構造もあります。これを二重スラブ構造といいます。また、基礎に使うスラブを「基礎スラブ」といいます。※スラブの構造に関する記事を下記に整理しました。
片持ちスラブとは?長さと厚さの関係、設計方法と計算、変形増大係数は?
二重スラブとは?1分でわかる意味、読み方、基礎、水槽、ピット
スラブは、応力やたわみなど、梁と異なる計算で求めます。スラブの計算について、下記が参考になります。
スラブの設計とは?5分でわかる方法、辺長比、集中荷重の検討、スラブの応力とたわみ
今回はスラブについて説明しました。難しそうな専門用語ですが、意味は簡単ですね。スラブの使用箇所や特徴を理解しましょう。また、スラブや床スラブ、土間スラブの違いも覚えるといいでしょう。スラブ厚やスラブの配筋など、下記も併せて参考にしてくださいね。
スラブ厚とは?1分でわかる意味、規準、かぶり厚、調べ方、マンション
スラブ配筋とは?1分でわかる意味、定着、端部、計算と主筋、配力筋、間隔
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