この記事の要点
壁芯・柱芯・通り芯は、建築設計・施工の基準となる中心線(芯)です。
壁芯は壁の中心線、柱芯は柱の中心線、通り芯は建物全体に通した基準線で、スパンの計測や面積計算の基準として使われます。
不動産登記での面積計算や設計上の寸法管理に不可欠な概念です。
この記事では、壁芯・柱芯・通り芯はどう違うのか、建築図面の基準線はどう使い分けるのか、面積計算にどう関係するのかを整理します。
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壁芯・柱芯・通り芯は、建築設計・施工の基準となる中心線(芯)です。
壁芯、柱芯、通り芯、建築図面には似ている言葉が沢山描いてあります。
実は、それぞれに意味があって建築物の設計に欠かせないものです。
今回は、壁芯、柱芯、通り芯とは何か、説明しましょう。
建築図面については、下記が参考になります。
建築図面の種類は?意匠図・構造図・設備図の分類と各図面の見方
壁芯の詳細、内法との関係などは下記をご覧ください。
壁芯とは?意味・壁芯面積の求め方・内寸との差と専有面積計算への影響
壁芯と内法の違いとは|計算方法と壁厚による寸法差をわかりやすく解説
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壁芯とは外壁の中心線を表している、と考えましょう。例えば、鉄筋コンクリート造(以下、RC造)の場合、壁芯はRC壁厚の中央です。下図をみてください。
これはRC壁の断面図を表しています。壁厚は150mmが多いですが、150の中央は75mmですね。よって壁芯は壁面から75mm内側に入った位置です。壁芯は本来、「壁厚の中心線」ですが、これに該当しない場合もあります。
というのも、「壁芯」は建築設計で自由に設定することが可能だからです。例えば、150mmの壁厚に対して60mm、90mmという振り分けの壁芯も存在します。これは外壁や構造体との納まりで設定されます。
上図の場合、15mmだけ部屋は広くなりますね。居住者にとっては少しでも床面積が増えるのは嬉しいこと。壁芯は何も中央で振り分ける必要はない、と覚えてください。
※外壁、壁厚、納まりの意味は、下記が参考になります。
建築の納まりとは?意味・図面での表し方と勉強方法・おすすめ本
以上のように壁芯の設定は外装材や構造体との納まりを考えて決めています。何気ない線ですが、重要な意味があるのです。もう1つ理由があります。それは、床面積の算定。床面積は居住者の方にとっては、内部空間の広さだと思うでしょう。
しかし、実は壁芯によって囲まれた面積が床面積です。壁芯をずらすだけで、床面積は変更になります。構造部材の納まり上、壁芯を変更したいこともありますが、設計が進んでしまっては中々難しいことが現状です。
※床面積については、下記が参考になります。
床面積とは?意味・延べ面積との違いと階段・バルコニー・テラスの考え方(建築法規)
先に述べたように壁芯は建築を建てる上で重要な線です。もう1つ重要な線があります。それが通り芯。通り芯は、何もない敷地に建物を施工するとき、最も規準になる線です。通り芯を規準に全ての仕事を始めるからです。
例えば、柱の位置を抑えるとき通り芯が無ければ、正確な柱位置はわかりません。通り芯があれば、「通り芯から500mmの位置」のように、位置を明確に指定できます。
通り芯は、意匠図はもちろん、構造図、設備図、構造計算にまで関係する重要な線。通り芯は仮想線なので、壁芯を通り芯にすることもあるし、柱芯にすることも。それは設計者それぞれですね。
※意匠図、構造図については、下記が参考になります。
意匠図とは?1分でわかる意味、見方、種類、サイズ、構造図との違い
柱芯は柱の中心線です。900角の柱では、柱芯は柱面から450入った位置です。柱芯は例外なく、柱の中心です。但し、X,Y方向で柱の大きさが異なる場合は、柱芯はそれぞれ変わります。
柱芯間の距離を「スパン」ということもあります。柱芯間距離(スパン)は構造計算で、とても重要な寸法です。スパンについては、下記の記事を参考にしてください。
混同しやすい用語
壁芯(かべしん)
壁芯とは、壁の中心を通る線のことです。
面積計算や平面計画の基準として使われ、建築基準法上の床面積は壁芯面積で算定します(マンション専有部分の登記面積は内法面積)。
内法(うちのり)
内法とは、壁の内面から内面までの寸法のことで、部屋の有効な広さを示す実寸法です。
マンションの専有面積は壁芯面積で表示されますが、実際の居住スペースは内法面積に近くなります。
壁芯・柱芯・通り芯を整理した表を示します。
| 用語 | 定義 | 主な用途 |
|---|---|---|
| 壁芯 | 壁の中心を通る線(通常は壁厚の中央) | 床面積・不動産登記面積の算定基準 |
| 柱芯 | 柱の中心を通る線 | スパン計測・構造計算の基準 |
| 通り芯 | 建物全体に通した基準線(壁芯または柱芯と一致することが多い) | 施工の基準線・全図面共通の位置基準 |
壁芯は建築物の床面積を決めるため、外装材や構造体との納まりを考える上で重要な線です。通り芯と壁芯は同じになることが多いですが、柱芯が通り芯になることも。線の意味をしっかり理解しておきましょうね。
また、壁芯、柱芯、通り芯を理解したら、建物の階高についても理解しておきたいですね。下記が参考になります。
階高とは?どこからどこまで?構造階高・天井高との違いをわかりやすく解説
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。
