1. HOME > 鉄筋コンクリート造の基礎 > 鉄筋コンクリートの断面算定式の導出

鉄筋コンクリートの断面算定式の導出

これまで矩形断面の断面について勉強してきました。断面二次モーメント、断面係数など。それは断面が一様な材料として考えた場合です。


一方、RCは木、鋼に続き一般的に使用されている構造材料です。しかし、RC材はコンクリートと鉄筋という2つの異種材料を用いた材料ですから、断面算定式もやや考え方が異なります。


今回は、これまで勉強してきた知識を使って、RC断面の断面算定式を導出しましょう。


例えば、下図のような矩形断面を考えます。RCなので、コンクリートの中に鉄筋が入っています。応力状態は純曲げを、正曲げ状態(上から荷重が作用したときの中央に作用する曲げ)想定しました。



スポンサーリンク
 

鉄筋とコンクリートが引張力、圧縮力を別々に負担する

今回算定するRC部材の断面算定式は、一般式と言うよりは簡略式です。しかし、実務では(例えば梁の計算など)配筋を決めるとき普通に使用されています。この式を先に示しておきましょう。RCの断面算定式(簡略式)は、下記です。

atは鉄筋の全断面積、ftは鉄筋の許容引張応力度、jは応力中心間距離です。jは上図に示す、TとCが同じであるという仮定の中で、その偶力の作用間距離です。

では、上式を誘導します。

まず、外力により曲げモーメントMが発生しています。以前、矩形断面の断面係数を算定したとき、同じ考え方をしました。

と考えます。また、Tは引張耐力です。Cはコンクリートの圧縮耐力です。重要なのは、コンクリートは引張力を負担できない。圧縮力はコンクリートだけで負担する、と仮定している点です。

今回は、簡易な断面算定式を求めているので、上記の考え方としています。しかし、実際は圧縮側にも鉄筋を入れています。この影響を考慮した式が、本当の式です。

さて、Tは引張耐力で、引張力は全て鉄筋で負担しますから、

となります。

C=Tと仮定したので、これは鉄筋とコンクリートが同時に降伏する、という考え方に基づいています。

応力中心間距離がj、偶力をTとすれば、

です。さらに、Tを置き換えると、

です。

この断面算定式は引張鉄筋を決めるとき便利ですが、注意も必要です。なぜなら、先ほど述べたように圧縮力は圧縮鉄筋も負担しているからです。また、引張鉄筋とコンクリートが同時に降伏する、と言う仮定も限定的です。

実際は圧縮鉄筋が降伏する場合もあれば、先に、コンクリートが圧潰することもあります。

本当は、これらを加味した式が正解ですが、応力が小さい場合や簡易的に配筋を決めたいとき、実務でも用いています。

▼この記事を今すぐSNSでシェアする▼


▼こちらも人気の記事です▼

▼人気の記事ベスト3▼

▼いつでも構造力学の問題が解ける!▼

構造ウェブ問題集

▼同じカテゴリの記事一覧▼

▼カテゴリ一覧▼

▼他の勉強がしたい方はこちら▼

スポンサーリンク

検索

カスタム検索

プロフィール

おすすめ特集

note始めました 構造ウェブ問題集

人気の記事ベスト3

建築の本、紹介します。▼

すぐにわかる構造力学の本

同じカテゴリの記事一覧

  1. HOME > 鉄筋コンクリート造の基礎 > 断面係数とは