この記事の要点
基礎から地盤に荷重が伝わるとき、応力はすぐ真下に集中するのではなく、球根のように広がっていく。この広がり方が「圧力球根」で、基礎の重なりや沈下計算に影響する。
圧力球根の意味と、杭基礎・直接基礎への実際の影響を整理する。
圧力球根の考え方は平板載荷試験の荷重板寸法の決定などに活用されています。
この記事では、圧力球根とは何か、平板載荷試験とどう関係するのか、応力球根とは何かを整理します。
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圧力球根とは、地盤に作用する荷重により、応力が作用する範囲をいいます。
圧力球根は、大きさの等しい圧力を結んで得られる曲線ですが、見た目が球根のようなので、「圧力球根」です。
今回は、圧力球根の意味、基礎と平板載荷試験との関係について説明します。
※地盤ついては下記が参考になります。
圧力球根とは、地盤に作用する荷重により、応力が作用する範囲を言います。下図を見てください。これが圧力球根です。
圧力球根は、地盤に発生する応力の等しい点を結んでできる曲線です。
発生する鉛直応力は、荷重点から離れるにしたがって(地盤の深度が深くなるほど)、小さくなります。
※鉛直応力ついては下記が参考になります。
荷重の範囲をBとしたとき、圧力球根は深さ1.5B~2.0B以内が沈下や支持力に大きな影響を及ぼす範囲です。
下図をみてください。圧力球根と応力増加分の関係を示しました。
上図のように、荷重点から離れるほど応力は小さくなります。
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基礎の大きさをBとしたとき地盤に沈下や支持力の影響を及ぼす範囲は、1.5~2.0Bでした。
よって、荷重の作用する範囲が大きいほど圧力球根も大きくなります。
直接基礎とするとき、表層は良好な地盤だったとしても、基礎の大きさによっては、軟弱地盤に圧力球根が影響する可能性もあります。
一様に良好な地盤でないとき、基礎の大きさには十分注意しましょう。
杭の先端にも圧力球根が生じています。直接基礎と同様に、応力が影響する範囲を考慮します。
例えば、N値の高い砂層や砂礫層の下に、圧密沈下を起こす粘土層がある場合、沈下や支持力の影響が無いか確認をします。
※N値ついては下記が参考になります。
n値とは?1分でわかる意味、目安、求め方、地盤、n値40や50の地耐力
直接基礎の支持力度(地耐力)を測定するとき、平板載荷試験が行われます。
平板載荷試験では、所定の大きさの載荷版から荷重を作用させ支持力度を測定します。
ただ、圧力球根の原理により、載荷版幅の1.5倍の範囲しか調査できません。
※平板載荷試験については下記が参考になります。
平板載荷試験と地耐力算定式の違い|試験結果の読み方と実務での注意点を解説
混同しやすい用語
・圧力球根:地盤内で応力が生じる範囲。荷重幅に比例して広がる
・地耐力:地盤が上部荷重を支えられる強さ(圧力球根の範囲が関係する)
・平板載荷試験:載荷板の大きさが圧力球根の概念に基づいて規定されている
圧力球根を整理した表を示します。
| 項目 | 直接基礎の圧力球根 | 杭基礎の圧力球根 |
|---|---|---|
| 影響範囲の深さ | 基礎幅Bの1.5~2.0倍 | 杭先端から下方に広がる |
| 注意点 | 基礎幅が大きいほど球根が深くなる | 軟弱層への影響を確認する |
| 試験との関係 | 平板載荷試験の載荷板サイズに関係 | N値調査深度の設定に影響 |
今回は圧力球根について説明しました。圧力球根とは、地盤に作用する荷重により、応力が作用する範囲です。
構造設計では、圧力球根をあえて計算することはありませんが、その考え方が平板載荷試験などに活かされています。
また基礎による圧力が作用する範囲と、荷重幅の関係も併せて覚えておきましょう。下記も参考にしてください。
平板載荷試験(へいばんさいかしけん)の読み方・必要性・地耐力との関係
平板載荷試験と地耐力算定式の違い|試験結果の読み方と実務での注意点を解説
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圧力球根とは?
基礎から地盤に荷重が伝わるとき、応力が球根のように広がって作用する範囲のことです。
圧力球根の考え方は何に活用される?
平板載荷試験の荷重板寸法の決定などに活用されます。

試験での問われ方|管理人の一言
圧力球根は設計計算で直接使うわけではありませんが、地盤の応力分布の概念として試験に出ます。
荷重が広がる範囲(応力の影響深さ)が荷重幅の約2倍程度であることを覚えておきましょう。
平板載荷試験との関係(試験板サイズが圧力球根の概念に基づく)は試験で問われることがあります。(一級建築士 令和6年 No.20:平板載荷試験の調査深度が載荷板幅の1.5〜2.0倍程度であることが出題)