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断面係数を大きくするには|断面のせいを高くする方法と効率的な断面形状を解説

この記事の要点

曲げ強度を上げたいとき、断面積を単純に増やすより断面のせいを高くする方が効果的だ。

断面係数はせいの二乗に比例するので、高さを2倍にすると断面係数は4倍になる。

この記事では断面係数を大きくする方法・断面形状の選び方・断面二次モーメントとの関係を解説する。

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断面係数の大きさは断面の高さの二乗に比例します。

例えば長方形の断面係数は「bh2/6」で算定します。

よって断面係数を大きくするには「断面のせい(高さ)」を大きくする方が効果的です。

軽量化した上で断面係数を高めた形状として「H形鋼」「角形鋼管」などがあります。

今回は断面係数を大きくする方法、断面係数の大きな形状、断面二次モーメントとの関係について説明します。

断面係数、断面二次モーメントの詳細は下記が参考になります。

断面係数とは

断面二次モーメントとは|公式・H形鋼・たわみとの関係

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断面係数を大きくするには?

断面係数を大きくするには「断面の高さを大きくするべき」です。断面係数の大きさは「断面のせい(たかさ)の二乗に比例」します。例として、長方形の断面係数の公式を下記に示します。断面係数はZ、bは断面の幅、hは断面のせい(高さ)です。

Z=(bh^2)/6


図 断面係数を大きくする方法

よって同じ材料、同じ質量で形状のみを変えて断面係数(または断面二次モーメント)を大きくする場合、断面のせい(高さ)を大きくする方が有利です。具体的に計算しましょう。

幅b=10cm、高さh=10cmの断面Aと、幅b=5cm、高さh=20cmの断面Bの断面係数の大きさを比較します。

図 断面係数を大きくする方法2

断面A,B共に断面積が同じなので質量も同じです。一方、断面係数は

図 断面係数を大きくする方法2

となります。上記のように質量が同じでも、高さを変えるだけで断面係数が2倍も違うことが分かりましたね。

断面係数を大きくしたいときは、まずは「断面のせい(高さ)」を大きくできないか、考えてみましょう。断面係数の詳細は下記も参考になります。

断面係数とは

断面係数と曲げ応力の関係|σ=M/Z・単位・計算方法を解説

断面係数の大きな形状

前述したように断面係数の大きな形状とは「断面のせい(高さ)が大きな形状」と言えます。以上を踏まえて断面を軽量し、より効果的な断面形状としたものが「H形」や「角形鋼管」などです。下図にH形鋼を示します。


H形鋼


H形鋼は幅よりもせい(高さ)が大きくなっており、かつ、余分な幅を削ることで軽量化に成功した形状です。H形鋼と断面係数の関係は下記が参考になります。

H形鋼の断面係数|JIS規格・公式・計算方法

断面係数の大きさと断面二次モーメントの関係

断面係数Zと断面二次モーメントIは下式のように関係します。


Z=I/y


yは断面の中立軸から断面の上端(または下端)までの距離です。上式の通り、断面係数の値は断面二次モーメントの値に比例します。


断面二次モーメントが大きくなれば、断面係数も大きくなると覚えておきましょう。詳細は下記が参考になります。

断面係数とは

断面二次モーメントとは|公式・H形鋼・たわみとの関係

断面係数を大きくする方法を整理した表を示します。

項目内容備考
最も効果的な方法断面のせい(高さ)を大きくするZ∝h2(高さの二乗に比例)
効率的な断面形状H形鋼・角形鋼管軽量化しながら断面係数を確保
断面二次モーメントとの関係Z=I/y(比例関係)Iが大きいほどZも大きい

まとめ

今回は断面係数を大きくする方法について説明しました。

断面係数を大きくするには「断面のせい(高さ)」を大きくすることです。

なぜなら断面係数は断面の高さの二乗に比例します。

また断面を軽量化した方が、建築物に使う構造部材としてより効果的です。

H形鋼の断面係数等も確認してみましょう。

下記が参考になります。

断面係数の公式は?求め方・断面二次モーメントとの違いと設計への使い方(Z=bD²/6)

H形鋼の断面係数|JIS規格・公式・計算方法

混同しやすい用語

断面係数を大きくする方法(断面せいを増やす)

Z=bh2/6より断面高さhの二乗に比例するため、高さを増やすことが最も効果的。

断面係数を大きくする方法(H形断面の採用)

余分な部分を削って断面のせいを効率的に確保したH形断面は断面係数が大きい。

試験での問われ方|管理人の一言

試験では断面係数Z=bh²/6を大きくする方法と効率的な断面形状が問われます。Zは幅bに比例しますが高さhの2乗に比例するため、「せいを高くする(高さを増やす)」ことが最も効果的です。

H形鋼が経済的な断面として使われる理由は、フランジに材料を集中させることで断面係数(曲げ抵抗)を大きくしながら自重を抑えているためです。断面形状の効率と断面係数の関係を問う問題は頻出です。

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ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

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