この記事の要点
片持ち梁のたわみは荷重の種類や作用位置により変化します。先端集中荷重ではδ=PL3/3EI、等分布荷重ではδ=wL?/8EIの公式を状況に応じて使い分けます。
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下図に示す片持ち梁のたわみを求めましょう。なお、鉄骨梁の断面二次モーメントは2000cm4とします。

たわみの公式は荷重条件によって変わります。上図の例題では片持ち梁の先端に集中荷重が作用しており、片持ち梁のたわみの公式は
δ=(PL^3)/3EI
です。L=3000mm、P=20kN、鉄骨梁なのでヤング係数E=2.05×10^5N/mm2、断面二次モーメントI=2000×10^4mm4なので、片持ち梁のたわみは
δ=(PL^3)/3EI=(20×1000×3000^3)/(3×2.05×10^5×2000×10^4 )≒43.9mm
だと分かります。次に、下図の例題を解きましょう。集中荷重が先端ではなく先端から2m固定端に近づいた位置に作用しています。

集中荷重が任意の位置に作用する片持ち梁先端たわみの公式は
δ=(Pb^3)/3EI (1+3a/2b)
です。上図よりa=2、b=1なので(その他の条件は最初の例題と同じ)
δ=(Pb^3)/3EI (1+3a/2b)=(20×1000×1000^3)/(3×2.05×10^5×2000×10^4 ) (1+(3×2)/(2×1))≒6.5mm
になります。上記のように、荷重が同じ値でも作用位置によりたわみの値が大きく変わることが分かります。最後の例題として等分布荷重の作用する片持ち梁のたわみを計算します。

等分布荷重の作用する片持ち梁のたわみの公式は下記の通りです。
δ=(wL^4)/8EI
w=7kN/mより
δ=(wL^4)/8EI=(7×3000^4)/(8×2.05×10^5×2000×10^4 )≒17.3mm
です。等分布荷重w=7kN/mなので、片持ち梁に作用する全荷重としては7×3=21kNであり、これまで例題で計算した片持ち梁に作用する荷重と同程度です。しかし、荷重の総量は同じでも集中荷重か等分布荷重かでたわみの値が大きく変わることが理解頂けたと思います。
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混同しやすい用語
先端に集中荷重が作用する場合
たわみ公式はδ=PL3/3EI。Lは片持ち梁のスパン全体(固定端?自由端)で計算します。
荷重が途中に作用する場合
たわみ公式はδ=Pa2(3L-a)/6EI(aは固定端から荷重作用点の距離)。先端荷重と公式が異なる点に注意しましょう。
片持ち梁のたわみの例題を整理した表を示します。
| 例題 | 計算結果 | 備考 |
|---|---|---|
| 先端集中荷重P=20kN、L=3m | δ≒43.9mm | δ=PL3/3EI |
| 途中集中荷重P=20kN(a=2m、b=1m) | δ≒6.5mm | 荷重位置で大きく変化 |
| 等分布荷重w=7kN/m、L=3m | δ≒17.3mm | δ=wL?/8EI |
今回は片持ち梁のたわみを求める例題について解説しました。前述したように、同じ片持ち梁でも荷重の作用位置や荷重の種類(集中荷重、分布荷重)に応じて、たわみの公式は変わります。片持ち梁の意味、片持ち梁のたわみの公式は下記が参考になります。
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
たわみ例題では、まず荷重の作用位置を確認することが最初のステップです。先端荷重か途中荷重かで公式が変わります。