この記事の要点
斜め荷重が作用する片持ち梁では、まず荷重を鉛直・水平成分に分解し、それぞれ独立した荷重として反力・応力・たわみを算定する。
水平荷重が圧縮力として梁に作用する場合は座屈の影響を追加検討する必要がある点が通常の片持ち梁と異なる。
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斜め荷重が作用する片持ち梁を計算する場合、まずは斜め荷重を「鉛直、水平荷重」に分解します。あとは集中荷重の作用する片持ち梁として反力、応力、たわみを計算するだけです。なお、斜め荷重の方向により水平荷重は「圧縮荷重」として作用します。断面算定する際は、圧縮力と曲げモーメントが同時に作用する梁として計算しましょう。今回は、斜め荷重の作用する片持ち梁の計算、たわみ、モーメント、反力の求め方について説明します。斜め荷重、片持ち梁の詳細は下記が参考になります。
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斜め荷重の作用する片持ち梁を下図に示します。
斜め荷重は
・鉛直荷重
・水平荷重
に分解すると簡単です。荷重の分解方法は下記をご覧ください。
斜め荷重を分解した後は、鉛直荷重による反力、応力と変形(たわみ)、水平荷重による反力、応力とたわみ(軸変形)を算定するだけです。なお、水平荷重が圧縮力として片持ち梁に作用する場合、座屈による影響に注意が必要です。
斜め荷重が作用する片持ち梁のたわみ、モーメント、反力を計算します。下図をみてください。斜め荷重の大きさが20kN、45°方向に荷重が作用しています。
まずは、斜め荷重を分解します。鉛直、水平荷重は下記です。
・鉛直荷重=14kN
・水平荷重=14kN(引張方向に作用)
片持ち長さが2.0mなので、曲げモーメントは
・M=2.0*14=28.0kNm
です。片持ち梁の支点には鉛直、水平、回転反力が生じます。それぞれ下記に示します。
・鉛直反力=14kN
・水平反力=14kN
・回転反力=28kNm
片持ち梁のたわみは下式で求めます。
δ=PL3/3EI
曲げモーメント、たわみ、反力の詳細は下記が参考になります。
曲げ応力とは?1分でわかる意味、公式と演習問題、単位、曲げ応力度との違い
たわみとは?1分でわかる意味、求め方、公式、単位、記号、計算法
混同しやすい用語
斜め荷重(ななめかじゅう)
水平・鉛直両方向の成分を持つ荷重。三角関数で分解しなければ反力・応力・たわみが求められない。片持ち梁では、分解後の水平力が軸力、鉛直力が曲げを生じさせる。
集中荷重(しゅうちゅうかじゅう)
部材の一点に鉛直方向にのみ作用する荷重。片持ち梁の基本公式(M=PL、δ=PL3/3EI)はこの条件で成立する。斜め荷重はこの公式をそのまま使えない点が異なる。
斜め荷重が作用する片持ち梁を整理した表を示します。
| 項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 荷重の分解 | 斜め荷重を鉛直荷重・水平荷重に分解して計算 | 三角関数(sin・cos)を使用 |
| 曲げモーメント・たわみ | 鉛直分力により発生(M=PL、δ=PL3/3EI) | 通常の片持ち梁の公式を適用 |
| 軸力と座屈 | 水平分力が圧縮軸力として梁に作用する場合は座屈検討が必要 | 片持ち梁は座屈長さが大きく要注意 |
今回は、斜め荷重の作用する片持ち梁について説明しました。反力、応力、たわみを算定する場合、まずは斜め荷重を鉛直、水平荷重に分解しましょう。斜め荷重、片持ち梁の詳細は下記が参考になります。
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試験での問われ方|管理人の一言
試験では「片持ち梁+斜め荷重」の組み合わせ問題が出ることがあります。解法の手順は「①斜め荷重を鉛直・水平に分解→②鉛直力で曲げモーメント・たわみを計算→③水平力を軸力として処理→④圧縮軸力なら座屈の検討要否を判断」です。特に水平荷重による軸力の符号(引張か圧縮か)を間違えないよう注意してください。