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モールの応力円を描くと垂直応力σとせん断応力τの関係が分かります。σとτは円の関係で表示されるので、σのみ作用しても「せん断応力が生じる」のです。逆にせん断力のみ作用しても垂直応力が生じます。今回はモールの応力円とせん断応力の関係、せん断応力の正負、せん断力のみ作用する場合の応力について説明します。モールの応力円、二軸方向の応力のつり合いなど下記も参考になります。
モールの応力円とは?1分でわかる意味、導出、主応力の求め方は?
2軸方向に生じる応力とは?任意断面の応力の求め方と力のつりあいは?
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モールの応力円とはせん断応力τと垂直応力σの関係を表す円です(縦軸にτ、横軸にσをとる)。下図にモールの応力円を示します。
上図のように、モールの応力円の中心は(σ,0)です。よって、モールの応力円を描く場合、円周上の2点の座標が既知であれば中心が分かり、その中心から2点を通るように円を描けばよいのです。
なお、せん断応力は「物体をずらすような1組の力」であり、必ず正負の値(相反する方向に作用する)があります。また、モールの応力円を描く場合、縦軸では原点より上側が正、下側が負の値、横軸では原点より右側が正、左側が負の値をとります。
モールの応力円の詳細は下記をご覧ください。
モールの応力円とは?1分でわかる意味、導出、主応力の求め方は?
ここにσx、σy、せん断応力τxy=0が作用する物体を考えます。この応力状態におけるモールの応力円を描くと下図が得られます。
モールの応力円を描けば明らかなように、見かけ上、垂直応力のみ作用しているにも関わらず、実際には「せん断応力も生じる」ことがわかります。
たとえば、物体を一軸方向に引張試験または圧縮試験すると、斜め方向に亀裂が入って破断することがあります。これは、せん断応力による作用であり、例えばコンクリートなどは圧縮強度に対してせん断強度の方が小さいので、圧縮荷重を加えても「せん断応力が生じて、せん断破壊」が起きるのです。
モールの応力円の元となる、二軸方向に生じる応力のつりあいから得られる、任意断面のせん断応力τの式を示します。下式に示すように、τxy=0でも、垂直応力σx、σyによりせん断応力が生じますね。
二軸方向の応力の詳細は下記が参考になります。
2軸方向に生じる応力とは?任意断面の応力の求め方と力のつりあいは?
せん断力のみ作用する場合のモールの応力円を描いて応力状態を確認しましょう。σx=0、σy=0、τ=τxyにおけるモールの応力円を描きます。2点の座標は(0,τxy)と(0,-τxy)なので、円の中心がσ-τ軸と一致する応力円が得られます。
このように、物体にせん断力のみ作用しても「垂直応力も生じる」ことがわかります。前述と同様に、モールの応力円の元となる、二軸方向に生じる応力のつりあいから得られる、任意断面の垂直応力σの式からも明らかです。
上式⑤をみればτxyの項があるためσx、σyが作用しなくてもσは生じます。
今回はモールの応力円とせん断応力の関係について説明しました。モールの応力円とは、垂直応力σ、せん断応力τの関係を表す円です。物体に垂直応力のみ作用しても、実際にはせん断応力が生じます。たとえば、コンクリートの圧縮試験を行うと斜め方向にひび割れますが、これはコンクリート内部にせん断応力が生じるためです。モールの応力円、二軸方向の応力のつりあいなど下記も勉強しましょう。
モールの応力円とは?1分でわかる意味、導出、主応力の求め方は?
2軸方向に生じる応力とは?任意断面の応力の求め方と力のつりあいは?
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