この記事の要点
湿潤密度(γt)は湿潤状態の土の全重量を全体積で除した値で、γt=W/V(g/cm3)で計算する。
乾燥密度(γd)は土粒子のみの重量を全体積で除した値で、γd=Ws/Vで求め、含水比による換算式もある。
この記事では、湿潤密度とは何か、乾燥密度とどう違うのかを整理します。
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土の湿潤密度畑の土を触ると湿っています。
これは、土に水分が含まれているからです。
この土を乾燥させると水分が飛び、元の土よりも軽くなるでしょう。
このように、土は状況の変化に応じた性質を把握します。
今回は、そんな土の湿潤密度と乾燥密度について説明します。
関連用語に「乾燥密度」「飽和密度」があります。
下記が参考になります。
乾燥密度とは?1分でわかる意味、求め方と公式、読み方、土粒子の密度
飽和密度とは?意味・求め方と飽和単位体積重量・湿潤密度との比較(一覧表)
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湿潤密度は、湿潤状態の土の重量を、土の体積で除した値です。下式で求めます。
γtは湿潤密度、Wは土の重量(湿潤状態)、Vは土の体積です。土は、空気、水、土粒子の3つから成ります。これらの体積と重量を下記の記号で示します。
空気 Wa=0
水 Ww
土粒子 Ws
3つを合計した重量 W=W a+Ww+ Ws
空気 Va
水 Vw
土粒子 Vs
3つを合計した体積 V=V a+ V w+ V s
つまり前述した湿潤密度は、3つの物体の重量または体積を合計した値同士の比率です。例えば畑の土を持ってきて、そのまま重量を体積を計測します。これが湿潤密度です。また空気は重さがほとんど0です。下記も参考にしてください。
一方、乾燥密度は土粒子だけの重量に対する、全体積の比率です。下式で計算します。
γd=Ws/V(g/cm3)
γdは乾燥密度、Wsは乾燥状態の土粒子の重量、Vは体積です。ではどうやって、乾燥状態の重量を計測するのか。土質試験を行う機関では、専用の乾燥炉があります(要は熱を加えて、内容物の水分を飛ばす機器です)。
また、乾燥した土粒子の重量が分かれば、元の土の重量と差し引くことで「水の重量」がわかります。水の重量がわかると、土の含水比や含水率が計算できます。含水比については下記の記事が参考になります。
また、乾燥土の体積が計測できれば、間隙比や間隙率も計算可能です。間隙比や間隙率の意味は下記が参考になります。
乾燥密度は前述した計算式だけでなく、他にも2通りの求め方があります。下式をみてください。
γd=γt/(1+w/100)
γd=γw/(1/Gs+w/Sr)
です。γtは湿潤密度、wは含水比です。また、γwは水の単位体積重量、Gsは土粒子の比重、wは含水比、Srは飽和度です。
Gs、Srは下記の式で求めます。
Gs=γs/γw
Sr=Vw/Vv×100
γsは土粒子の単位体積重量、γwは水の単位体積重量です。難しい式ではないので、併せて覚えておきたいですね。下記も参考になります。
乾燥密度とは?1分でわかる意味、求め方と公式、読み方、土粒子の密度
乾燥密度の求め方|計算式ρd=ms/Vと湿潤密度・含水比・間隙比との関係
混同しやすい用語
湿潤密度(γt)
湿潤状態の土(空気+水+土粒子)全体の重量を全体積で除した値。
γt=W/V(g/cm3)で計算する。
乾燥密度(土粒子のみの重量/全体積)と混同しやすいが、湿潤密度には水の重量(Ww)も含まれる点が異なる。
乾燥密度(γd)
乾燥状態の土粒子重量Wsを全体積Vで除した値(γd=Ws/V)。
含水比wを使ったγd=γt/(1+w/100)でも求められる。
湿潤密度より常に小さい値となり、γd=γt/(1+w/100)の関係から、含水比が増えるほど乾燥密度は小さくなる。
土の湿潤密度を整理した表を示します。
| 項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 湿潤密度(γt) | 水分を含んだ状態の土の密度(kN/m3) | 一般的に14〜20 kN/m3 |
| 乾燥密度(γd) | 水分を除いた土骨格のみの密度 | γd=γt/(1+w/100) |
| 含水比(w) | 土中の水分量を土粒子重量比で表したもの | w=(ww/ws)×100(%) |
今回は乾燥密度と湿潤密度について説明しました。土質力学は、土の様々な状態における性質を計算します。計算自体は簡単なのですが、用語の意味や計算式が似ています。覚え間違いしないよう注意したいですね。下記も参考にしてください。
土粒子の密度とは?1分でわかる意味、公式と計算、目的、比重、単位体積重量
乾燥密度とは?1分でわかる意味、求め方と公式、読み方、土粒子の密度
飽和密度とは?意味・求め方と飽和単位体積重量・湿潤密度との比較(一覧表)
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湿潤密度(γt)とは何か。公式は?
湿潤状態の土(空気+水+土粒子)全体の重量を全体積で除した値。γt=W/V(g/cm3。Wは湿潤状態の土の重量、Vは体積)。
湿潤密度と乾燥密度の違いは?
湿潤密度は水を含む土全体の重量÷全体積、乾燥密度は土粒子のみの重量÷全体積(γd=Ws/V)。乾燥密度には水の重量が含まれないため、湿潤密度より常に小さい。
含水比wを用いた乾燥密度の換算式は?
γd=γt/(1+w/100)。この関係から、含水比が増えるほど乾燥密度は小さくなる。
