この記事の要点
横弾性係数Gはせん断力への抵抗(かたさ)を表す材料固有の値で、縦弾性係数Eとポアソン比νから「G=E/2(1+ν)」で求められ、概ねEの1/3程度の値になる。
建築で多用される鋼材の横弾性係数はG≒79,000N/mm2、コンクリートはG≒E/2.4程度であり、材料ごとに値が異なる。
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横弾性係数(よこだんせいけいすう)の値は、縦弾性係数よりも小さくなります。横弾性係数は「E×1/2(1+ν)」で計算します。
Eは縦弾性係数、νはポアソン比です。ポアソン比は材料ごとに変わります。同じような金属でも縦弾性係数と横弾性係数の関係にはバラつきがあります。
ただし、概ね「横弾性係数は縦弾性係数の1/3程度の値」と考えておけば、それなりに近い値になるでしょう。
今回は横弾性係数の一覧と値、単位、縦弾性係数との違いについて説明します。横弾性係数、縦弾性係数の意味は下記が参考になります。
材料の横弾性係数(よこだんせいけいすう)の一覧(※建築で良く使う材料)を下図に示します。
| 材料 | ヤング係数E(N/mm2)((kgf/cm2)) | せん断弾性係数G(N/mm2)((kgf/cm2)) | ポアソン比ν |
| 鉄骨 | 2.05×105(2.1×106) | 79,400(810,000) | 0.3 |
| 鉄筋 | 2.05×105(2.1×106) | 79,400(810,000) | 0.3 |
| 普通コンクリート(軽量コンクリート) | 3.35×104×(γ/24)2×(Fc/60)1/3 (2.1×105×(γ/2.3)1.5×√(Fc/200) | (1/2.4)E | 0.2 |
| アルミニウム合金 | 68,600(700,000) | 26,500(270,000) | 0.3 |
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また横弾性係数Gは下式で求めます。Eは縦弾性係数、νはポアソン比です。
上式の通り横弾性係数の値は、縦弾性係数よりも小さくなります。金属の種類が変わるとポアソン比の値も変わります。
※鋼のポアソン比=0.3、チタン=0.4など。よって金属ごとに縦弾性係数と横弾性係数の関係にばらつきがあります。
通常の金属のポアソン比=0.3なので、上記の公式に当てはめると「横弾性係数は、縦弾性係数の1/3程度」とすれば、
概算的には近い値が得られます。横弾性係数=縦弾性係数×1/3を暗記しておくと便利です。
縦弾性係数とポアソン比の値がわかれば、前述した一覧以外の横弾性係数も算定できます。気になる材料の横弾性係数を是非算定してみましょう。
横弾性係数は、せん断力に対する抵抗を表す値です。せん断弾性係数と言うことも多いです。横弾性係数の詳細は下記も参考になります。
横弾性係数の単位は「N/m㎡」を使います。縦弾性係数と同じ単位ですね。
横弾性係数と縦弾性係数の違いを下記に示します。
横弾性係数 ⇒ せん断力に対する抵抗(かたさ)を表す値
縦弾性係数 ⇒ 引張力、圧縮力に対する抵抗(かたさ)を表す値
詳細は下記も参考になります。
混同しやすい用語
横弾性係数(G)
せん断力(平行にずらす力)に対するかたさを表す材料固有の値で、縦弾性係数の約1/3程度の値になる。
縦弾性係数(ヤング率)が引張・圧縮力に対するかたさであるのに対して、横弾性係数はせん断力への抵抗を表し、同じ材料でも必ず縦弾性係数より小さい値になる。
ポアソン比(ν)
引張方向と直交方向のひずみの比率を表す無次元数で、金属では概ね0.3程度の値を取る。
横弾性係数の計算式の分母に入っているため、ポアソン比が大きいほどGは小さくなるという逆の関係にある点で、縦弾性係数Eとは異なる役割を持つ。
今回は横弾性係数の一覧を示しました。各材料の横弾性係数の値が分かったと思います。
横弾性係数の値を丸暗記するのではなく、横弾性係数の計算式や縦弾性係数との関係を理解しましょう。
横弾性係数の値は縦弾性係数の1/3程度の値です。概算的な値をとらえることで値を忘れたときは、覚え間違いを防ぐことができます。
横弾性係数と縦弾性係数の意味など下記も勉強しましょうね。
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
建築士試験では各材料の横弾性係数の値(鋼≒79,000N/mm2)や、縦弾性係数との比(横≒縦×1/3)を使った計算・比較問題が出題される。
一覧の数値を丸暗記するより「G=E/2(1+ν)」の式とポアソン比ν≒0.3の組み合わせから概算できる力を身につけると応用が利く。