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強度・剛性・靭性の違いとは?意味・相関・わかりやすい例を解説

この記事の要点

強度は「どの程度の力に耐えられるか」を示す値、剛性は「変形(伸び・縮み・ずれ)のしにくさ」を示す値で、両者は独立した指標です。

糸のように強度はあるが剛性が小さい材料もあり、強度が高ければ剛性も高いと思い込まないことが重要です。

この記事では、強度・剛性・靭性の違いとは何かを整理します。

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強度と剛性の違い強度と剛性は、全く違う意味です。

強度は、「物体がどの程度の力に耐えられるか表す値」で、剛性は「物体の伸び・縮み・ずれ(変形)のしにくさを表す値」です。

2つの違いがわかる面白い材料があります。

糸です。

細い糸でも、重い物を吊るすことができます。

一方で、少しの力で「ぐにゃぐにゃ」に変形します。

糸は、「強度はあるが剛性の無い」材料といえます。

強度と剛性が全く違う指標だとわかるでしょう。


今回は、強度と剛性の違い、相関、靭性との関係について説明します。強度、剛性の意味は、下記が参考になります。

強度とは?意味・単位・種類・応力と剛性の違い

剛性とは?変形しにくさの意味・強度との違い・計算式・単位を解説


靭性の意味は、下記が参考になります。

靱性(じんせい)とは?意味・靭性のある材料と建物の耐震性・脆性との違い

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強度と剛性の違いは?

強度と剛性の違いを、下記に示します。


強度 ⇒ どの程度の力に耐えられるか示す値。強さの度合い。

剛性 ⇒ 変形(伸び、縮み、ずれ)のしにくさを示す値


強度の高い材料は、大きな力に耐えることができます。

重い物を吊るしたり支えても、壊れることが無いでしょう。

剛性の高い材料は、力を加えても変形が小さいです。

下図をみてください。

剛性の高い材料を引張るとき、剛性の低い材料に比べて「伸びる量」が少ないですね。

剛性と変形

強度、剛性の意味は、下記も参考になります。

強度とは?意味・単位・種類・応力と剛性の違い

剛性とは?変形しにくさの意味・強度との違い・計算式・単位を解説


強度は材料毎に値が変わります。鋼材とコンクリートでは、強度が全く違います。鋼材とコンクリートの強度は、下記が参考になります。

強度とは?意味・単位・種類・応力と剛性の違い

設計基準強度と品質基準強度の違いと、5分で分かるそれぞれの意味


剛性は材料のヤング係数(弾性係数、弾性定数、ヤング率などという)、断面の形状が関係します。詳細は、下記が参考になります。

剛性とは?変形しにくさの意味・強度との違い・計算式・単位を解説

ヤング係数(弾性係数)とは?求め方と公式、単位、材料ごとの値【図解】

強度と剛性の相関

強度の高い材料は、剛性も高いと思いがちです。実際は、強度と剛性に相関は無いです。前述した「糸」は、強度は高いですが剛性の小さな材料です。石は、圧縮強度は高く剛性も高いですが、引張強度は極端に小さいです。


強度が高ければ剛性も高い、と考えないよう注意してください。

強度と剛性、靭性との関係

靭性の意味を、下記に示します。


靭性 ⇒ 材料の粘り強さ。鋼材は粘り強い。反対の意味の用語が脆性。


強度、剛性と同様に、建築物の耐震性に影響する指標です。靭性の意味は、下記も参考になります。

靱性(じんせい)とは?意味・靭性のある材料と建物の耐震性・脆性との違い

混同しやすい用語

「強度」と「剛性」

強度は材料・部材がどの程度の力に耐えられるかを表す値(降伏点・破断強度など)。

「剛性」と「靭性」

剛性は変形のしにくさを表す値。

剛性が高いほど同じ荷重でも変形が小さい。

靭性は材料の粘り強さで、大変形しても急激に破壊しない性質。

強度と剛性の違いを整理した表を示します。

項目内容備考
強度どの程度の力に耐えられるかを表す値材料の種類(鋼・コンクリート等)により異なる
剛性変形(伸び・縮み・ずれ)のしにくさを表す値ヤング係数と断面形状に依存する
靭性破断までのエネルギー吸収能力強度・剛性と合わせて耐震設計で重視される

まとめ

今回は強度と剛性について説明しました。

違い、相関など理解頂けたと思います。

まずは、強度と剛性のそれぞれの意味を理解しましょう。

その上で、強度と剛性は意味する内容が全く違うことを覚えてくださいね。

「糸」や「石」などの材料を思い出すと良いでしょう。

下記も参考になります。

強度とは?意味・単位・種類・応力と剛性の違い

剛性とは?変形しにくさの意味・強度との違い・計算式・単位を解説

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理解度チェック

Q.

強度と剛性の違いを答えてください。

答えを見る

強度は「物体がどの程度の力に耐えられるか」を示す値、剛性は「物体の変形(伸び・縮み・ずれ)のしにくさ」を示す値です。両者は独立した指標で、剛性は材料のヤング係数と断面形状に関係します。

Q.

強度と剛性に相関があるか、例を挙げて答えてください。

答えを見る

相関はありません。糸は強度は高いが剛性が小さい(少しの力でぐにゃぐにゃ変形する)材料で、石は圧縮強度・剛性は高いが引張強度が極端に小さい材料です。「強度が高ければ剛性も高い」と考えないよう注意します。

Q.

靭性とは何で、強度・剛性とどう関わりますか。

答えを見る

材料の粘り強さ(大変形しても急激に破壊しない性質)で、反対の意味は脆性です。鋼材は粘り強い材料です。強度・剛性と同様に建築物の耐震性に影響する指標で、破断までのエネルギー吸収能力を表します。

ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

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