この記事の要点
軸方向力はラーメン構造では力のつり合い方程式から、トラス構造では節点法または断面法によって求める。
ラーメン構造の柱の軸力は梁からの鉛直力の伝達によって求まり、梁の軸力は水平力の伝達から求まることが多い。
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軸方向力は部材の軸方向(部材の長さ方向に平行)に作用する応力(部材の断面内部に生じる力)です。
部材を引張る軸方向力を「引張応力」、部材を縮める軸方向力を「圧縮応力」といいます。
軸方向力について、下図をみてください。部材の軸方向に引張荷重が作用した状態で静止しています(力が釣り合っている)。
手元にある鉛筆やボールペンを両手で引張った状態を確認すれば良いでしょう。
このとき、ペンの途中を仮想的に切断して、断面にどのような応力が生じているか確認します。
部材が静止した状態なので部材の内外で力は釣り合っています。よって、仮想的に切断した部材を取り出して、力のつり合いを考えます。
引張荷重は部材軸方向に作用しており、力が釣り合うためには「引張荷重と反対方向に、同じ大きさの力が作用する」必要があります。
数式で表すと下記となります。引張荷重をP、引張応力をNとすれば
∑H=0
P-N=0
N=P
です。部材に圧縮荷重が作用すれば、断面に逆方向の力が作用して釣り合います。次にラーメン構造の軸方向力(軸力)を求め方の考え方を解説します。
実際の計算の流れはラーメン構造の計算方法をご覧ください。
ラーメン構造は柱と梁で構成されます。柱は鉛直方向の部材、梁は水平方向の部材です。よって、柱と梁に荷重が作用します。
まずは、これらの荷重による支点反力を求めた後、柱、梁を任意の位置で切断して、力のつり合いから軸方向の応力(軸方向応力)を求めます。
トラス構造の軸力の求める場合、トラス部材の節点周りの力のつり合いから軸力を求める「節点法」と、
トラスを任意の断面で切断し、せん断力やモーメントのつり合いから、部材力を求める方法である「断面法」があります。
トラス部材の軸力を求める方法も、前述した梁やラーメン構造の軸力を求める方法と考え方は同じで、力のつり合いが基本的な考え方となります。
断面法とは?リッター法・クルマン法の計算手順と節点法との違い(例題付き)
混同しやすい用語
ラーメン構造の軸力 vs トラス構造の軸力
ラーメン構造では曲げモーメント・せん断力・軸力が同時に発生し、力のつり合い(ΣX=0・ΣY=0・ΣM=0)から各応力を求める。
トラス構造は全て軸力部材で構成され(節点ピン接合・部材中間に荷重なし)、節点法や断面法を使って各部材の軸力のみを求める。
節点法 vs 断面法(断面切断法)
節点法は節点のつり合いを順次解いていく方法で、全部材の軸力を系統的に求められる一方、計算量が多くなる。
断面法(リッター法・クルマン法)は求めたい部材を含む断面で切断してつり合い式を立てる方法で、特定の部材の軸力を効率よく求めることができる。
軸方向力の求め方を整理した表を示します。
| 項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 基本的な考え方 | 力のつり合い(ΣH=0)から断面の軸方向応力を求める | N=P(引張荷重と軸方向応力は等しい) |
| ラーメン構造 | 支点反力を求めた後、任意断面で切断して力のつり合いを解く | 柱の軸力は梁からの鉛直力として伝わる |
| トラス構造 | 節点法(節点周りのつり合い)または断面法(断面切断) | トラス部材には軸力のみ生じる |
今回は、軸方向力の求め方について説明しました。軸方向力は部材の軸方向(部材の長さ方向に平行)に作用する応力(部材の断面内部に生じる力)です。
力のつり合いから、軸方向に生じる応力を求めます。軸方向力の意味、トラス構造の軸力の計算など下記も勉強しましょう。
軸方向力とは?1分でわかる意味、読み方、軸力との違い、求め方、圧縮軸力と引張軸力
断面法とは?リッター法・クルマン法の計算手順と節点法との違い(例題付き)
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