この記事の要点
浮力とは、液体中の物体が受ける上向きの力で、アルキメデスの原理により「物体が押しのけた液体の重さに等しい」と定義される。
式で表すとF_b = ρ_液 × g × V_排(ρ_液:液体密度、g:重力加速度、V_排:排除体積)だ。
物体が浮くか沈むかは「物体の平均密度 vs 液体の密度」で決まる。
物体の平均密度が液体より小さければ浮き、大きければ沈む。
氷(密度0.917g/cm³)が水(1.0g/cm³)に浮き、鉄(7.87g/cm³)が水に沈むのはこのためだ。
船が巨大な空洞で平均密度を水以下にしている点も同じ原理だ。
物体が半分だけ浸かっている場合など、液体を押しのけている体積の大きさによって浮力が変化する点が重要である。
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浮力Fは液体の密度ρの値に比例します。浮力は「液体の密度×液体を押しのけている物体の体積」です。
物体の密度が、液体の密度より大きければ物体は「沈み」、液体の密度より小さければ物体は浮かびます。
ただし「物体の密度<液体の密度」の場合、完全に水面の上に浮ぶわけでは無く、物体の重さと均衡のとれる位置に留まります。
今回は浮力と密度、体積の関係、求め方、単位、沈む物体との関係について説明します。浮力の詳細、密度、体積の求め方は下記が参考になります。
密度とは?意味・求め方と比重との違い・単位(ρ)と水・空気の密度一覧(建築材料)
浮力Fは液体の密度ρの値に比例します。また、浮力と密度には下記の関係があります。
・物体の密度<液体の密度 ⇒ 物体は浮かぶ。ただし、液体の上に完全に浮かぶわけでは無く、物体の重さと浮力が均衡のとれる(等しく)位置に留まる
・物体の密度>液体の密度 ⇒ 物体は沈む
さて、浮力は下式で求めます。
F=ρV
Vは、液体を押しのけている物体の体積です。下図をみてください。物体が液体の中に完全に浸かるようにします。
このとき、物体の体積そのものが「液体を押しのけている物体の体積」です。
物体の密度ρが液体の密度ρlより大きいとき、物体の重さと浮力は下記となります。※物体の体積はVとする。
物体の重さ=ρ×V=ρV
物体に作用する浮力=ρl×V=ρlV
Vは同じ値でρ>ρlの関係ですから、物体の重さが浮力より大きくなります。よって、物体は液体中に沈みます。
物体の密度<液体の密度の場合は、もう少し複雑です。前述と同様に、物体が液体中に完全に浸かるようにします。物体の重さ、浮力は下記の通りです。
物体の重さ=ρ×V=ρV
物体に作用する浮力=ρl×V=ρlV
ρ<ρlなので、「重さ<浮力」の関係になります。よって、物体は浮力により押し上げられて浮かびます。
下図をみてください。ある程度まで物体が浮かぶと、液体を押しのけている物体の体積がかなり減っています。体積が減少すると「浮力」も小さくなります。
そして、ある位置で物体は上昇しなくなり静止します。このとき「重さ=浮力」の関係です。実際にお風呂場で実験してみましょう。浮力、密度、体積の各解説は下記が参考になります。
密度とは?意味・求め方と比重との違い・単位(ρ)と水・空気の密度一覧(建築材料)
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浮力と密度、体積の単位を下記に示します。
・浮力の単位 ⇒ kN、Nなど
・密度の単位 ⇒ g/cm^3、kg/m^3、t/m^3など
・体積の単位 ⇒ cm^3、m^3など
浮力の単位はN・kN|kgf換算・公式(F=ρgV)との関係を解説
混同しやすい用語
物体の密度
物体そのものの単位体積あたりの質量。
物体の密度が液体の密度より大きければ物体は沈む。
液体の密度が浮力の大きさを決めるのに対して、物体の密度は重さ(重力)の大きさを決める点が異なる。
液体の密度
液体の単位体積あたりの質量。
浮力の計算式「F=液体の密度×体積×重力加速度」に直接影響する。
物体の密度と比較することで物体が浮くか沈むかを判断でき、液体の密度が大きいほど浮力も大きくなる。
浮力と密度・体積の関係を整理した表を示します。
| 項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 浮力の公式 | F=液体の密度×物体の体積×重力加速度 | 体積は液体を押しのけている部分のみ |
| 物体の密度<液体の密度 | 物体は浮かぶ | 浮力が重さを上回る位置で静止する |
| 物体の密度>液体の密度 | 物体は沈む | 重さが浮力を常に上回るため底に沈む |
今回は浮力と密度の関係について説明しました。浮力は液体の密度に比例します。
物体の密度が液体の密度より小さければ物体は浮かび、物体の密度が大きければ物体は沈みます。
まずは浮力の意味を理解しましょう。下記が参考になります。
水に浮く素材とは?密度1g/cm³の法則と建築材料の浮き沈み一覧
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
建築士試験では、物体の密度と液体の密度の大小関係から浮き沈みを判断する問題が出題される。
「物体の密度>液体の密度⇒沈む」「物体の密度<液体の密度⇒浮かぶ」を素早く判断できるよう練習しよう。