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スリーブってなに?梁のスリーブ位置や間隔、孔径、スリーブ補強

スリーブの意味をご存じでしょうか。言葉の由来は、英語のsleeveです。和訳すると、「袖」という意味もありますが、「配管」という意味もあります。建築業界では、英語をそのままカタカナに変えて「スリーブ」と言っているのです。


では、スリーブとは何の意味でしょうか。スリーブの位置や、間隔、孔径はどのような規定があるのでしょう。今回はスリーブについて説明します。

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スリーブってなに?

スリーブとは、元々は英語のsleeve(配管)が語源です。但し、英語の意味そのままではありません。建築用語でスリーブと言えば、構造体に配管を空けるために「孔」のことを言います。

日本語では、「梁貫通」とも言います。口に出しやすいスリーブの方が一般的かと思います。スリーブは、構造体に空ける孔です。これは好ましいものではありません。例えば、皆さんが住んでいる部屋の梁の一部に、ポッカリと孔が空いていたらどうですか?


なんとなく危なそうですよね。よって、スリーブを空けるときは、スリーブの孔径、位置、間隔、など適切に対応します。また、スリーブを空ける場合は、例外を除いて必ず補強が必要です。

なぜスリーブが必要?

そもそも、なぜスリーブが必要になるのか言及します。建物には、様々な配管が存在します。電気や機械、空調など。設備機器とつなぐ配管です。これらのスリーブは、室内から見えることはありません。なぜなら、天井の中に隠れているからです。そうしないと、配管が部屋の中に現れて見た目も悪いですし、生活環境に影響を及ぼします。


つまり、配管を通す位置は天井から床下からの空間内で通す必要があるのです。下図をみてください。このようなイメージです。

また配管は、自由に曲げたり配管の形状を変えることはできません。基本的には、真っ直ぐ通す方が楽です。上図をみて分かるように、天井と床下の空間が狭いと、どうしても梁を貫通して配管を通す必要があります。


以上、スリーブが必要になる理由を分かって頂けたでしょうか。

スリーブ径の規定

スリーブは適当な大きさを空けていいわけではありません。スリーブ径には、下記の規定があります。


孔径は下記の規定によります。

例えば、梁せい2000の場合、2000/3=650〜600以下のスリーブまで空けられるという意味です。

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スリーブ位置の規定

スリーブ位置とは、梁に対して孔を空ける位置のことです。下図をみてください。

左図は、スリーブ位置が上過ぎます。上側のコンクリート部分がほとんど残っていません。これでは断面欠損と同じで、梁が壊れて終います。右図は正しいスリーブ位置です。基本的に梁せいDの中心位置(D/2)にスリーブの中心がくるように設定します。


どうしても中心で抜けない場合は、孔の端部からコンクリート面までの距離がD/3は残るようにします。例えば、梁せい2000の場合、2000/3=700程度はコンクリート部分を残しておきたいですね。

 

スリーブ間隔の規定

スリーブは間隔による規定もあります。極端な例をいうと、スリーブを連続して設けると、とても長い孔が空いてしまいます。下図をみてください。

これでは明らかに問題があると思いませんか。では、スリーブの間隔はどうすれば良いでしょうか。下記がスリーブの間隔に関する規定です。

以上の規定が設けられています。下図をみてください。

例えば200と100mmのスリーブが並列する場合、2つのスリーブ間隔は孔径の平均値の3倍ですから、中心間距離は450mmとする必要があります。


また柱際にスリーブを空けることも、許されていません。これは、柱と梁の一体性が失われるためです。

 

スリーブ補強

最後にスリーブ補強について説明します。スリーブは、構造体に孔を空けて終わりではありません。梁に空けるスリーブは、梁の鉄筋を切断するわけですから、適切な補強が必要です。


在来工法の例

在来工法とは、従来的な補強方法で、補強筋を配置します。特殊な製品や工法は用いず、スリーブ径に見合った補強筋を計算によって算定し、配置します。下図は、在来工法による補強例です。

既製品の例

一方で、メーカーによる既製品もあります。既製品は特殊な工法や材料を用いた補強筋で、かつ施工が簡単なことが特徴です。


建設現場では、多少お金が掛かっても仕事が早く終わることが最優先ですから、在来工法から既製品への変更は実務では、度々発生します。下図は、スリーブ補強の既製品例です。

配筋も大分簡単に見えますね。


まとめ

今回はスリーブについて説明しました。特に、スリーブ径、スリーブ位置、スリーブの間隔は頭に入れておくと良いでしょう。

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