この記事の要点
スリーブとは構造部材に空ける貫通孔(かんつうあな)のことです。
梁やスラブに空けることが多いですが、スリーブを空けた場合、基本的には補強筋が必要です。
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スリーブとは構造部材に空ける貫通孔(かんつうあな)のことです。梁やスラブに空けることが多いですが、スリーブを空けた場合、基本的には補強筋が必要です。
ただし、設計者(または監理者)の判断により、スリーブの補強筋が不要になることがあります。例えば、鉄筋コンクリート梁の場合、鉄筋を切らないスリーブ径なら補強筋は不要かもしれません。
今回は、スリーブの補強筋が不要になる条件、スリーブ径との関係について説明します。スリーブの意味は下記が参考になります。
スリーブってなに?梁のスリーブ位置や間隔、孔径、スリーブ補強
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梁やスラブにスリーブ(貫通孔)を空ける場合、基本的には補強筋が必要です。下図をみてください。これがスリーブ補強筋です。
鉄筋コンクリート部材は、鉄筋があるためスリーブを空けると鉄筋(あばら筋)を切ることになります。切られた鉄筋は機能しません。よって切断した鉄筋分、補強筋が必要です。
ただし、下図のようにあばら筋の間隔よりスリーブ径が小さい場合、あばら筋を切断する必要が無いです。
例えば、
あばら筋を切断することなく、孔の径が梁せいの 1/10以下かつ、150mm未満のものは、補強を省略することができる
とすることも可能でしょう。※設計者の判断で変わります。
また、梁にスリーブを設けると「せん断耐力」の低下が顕著です。梁に作用するせん断力は、梁スパンの中央で最小になることが多いです。よって、梁スパンの中央付近にスリーブを設けるべきです。スリーブの位置は下記もご覧ください。
スリーブってなに?梁のスリーブ位置や間隔、孔径、スリーブ補強
鉄筋コンクリート造のスリーブについては下記の書籍が参考になります。
スリーブの補強筋が不要かどうかは、スリーブ径が関係します。当然ですが、梁断面に対してスリーブ径の大きいと影響も増大します。なるべく小さなスリーブ径が、構造部材にとっては良いです。梁せいによりますが、φ150未満の径はそれほど影響ないでしょう。※各条件によります。
また、鉄骨梁のスリーブも同様のことが言えます。鉄骨梁に空けるスリーブは影響が軽微であることが多いです。RC梁と同様に、スリーブを空けてせん断耐力が確保できているか確認します。下記の書籍も参考になります。
根拠・参考
実務では、設計条件・仕様書・適用する規準により確認してください。
混同しやすい用語
スリーブ(貫通孔)
梁やスラブに空ける孔のこと。設備配管を通すために設けるが、断面欠損となるため原則として補強筋が必要。
スリーブ補強筋
スリーブにより切断されたあばら筋を補う鉄筋。スリーブ径があばら筋間隔より小さく鉄筋を切断しない場合は省略できる場合がある。
せん断耐力
部材がせん断力に抵抗する能力。梁にスリーブを設けるとせん断耐力が低下するため、スリーブ位置はせん断力が最小となる梁スパン中央付近が望ましい。
今回は、スリーブの補強筋が不要になる条件について説明しました。基本的にスリーブを設けたら補強筋は必要です。ただし、鉄筋を切断せず所定のスリーブ径に納まる場合は、補強筋を不要としても良いでしょう。もちろん個別の条件があるので、設計者や監理者の判断によります。下記の書籍も参考にしてください。
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。


試験での問われ方|管理人の一言
スリーブの補強筋は不要?に関する問題は建築士試験の構造分野で出題されます。定義と計算の両面から理解しておきましょう。
スリーブの補強筋は不要?の定義・適用条件・計算式は建築士試験の構造分野で出題される基本事項です。
用語の定義を正確に理解したうえで、関連する規準・法令との関係を整理することが大切です。