この記事の要点
地盤の設計を行うとき、土のせん断強さパラメータ(c・φ)が必要です。一面せん断試験は最もシンプルな試験法で、結果の読み取り方を理解しておくと地盤報告書の活用がしやすくなります。
この記事では、一面せん断試験の方法と粘着力・せん断抵抗角の求め方を解説します。
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一面せん断試験について供試体に作用させる垂直荷重Pを変化させて土のせん断強さsを求めるとき、垂直応力σとせん断強さsの関係は直線として得られます。
この直線は土のせん断強さを表しており、直線の切片が粘着力cを意味します。
今回は一面せん断試験と粘着力の関係、一面せん断試験における粘着力、せん断抵抗角の求め方について説明します。
粘着力、せん断抵抗角(内部摩擦角)の詳細は下記が参考になります。
土の粘着力cとは?1分でわかる意味、求め方、単位、n値との関係は?
内部摩擦角とは?1分でわかる意味、ざっくり地盤の特性を知る5つのTIPs、n値との関係
一面せん断試験(供試体を専用の器具を用いて垂直荷重およびせん断力を作用させ、
土のせん断強さ等を求める試験)について、供試体に作用させる垂直荷重Pを変化させて土のせん断強さsを測定します。
このとき、縦軸にせん断強さs、横軸に垂直応力σ(=P/A、Aは供試体の断面積)をとり、sとσの関係は下図のようにプロットされます。
さらに、プロットした点を線で結べば「直線(一次関数)」が得られます。
上図はクーロンの破壊規準を表しており、土のせん断強さsは「s=c+σtanφ」より、直線の切片が粘着力c、直線の勾配がφです。
土のせん断強さとは?τ=c+σtanφの求め方と砂質土・粘性土の違い
クーロンの破壊基準(S=c+σtanφ)とモール・クーロン破壊基準の違い
つまり、一面せん断試験の測定結果から粘着力やせん断抵抗角(内部摩擦角)が得られます。粘着力、土のせん断強さの詳細は下記が参考になります。
土の粘着力cとは?1分でわかる意味、求め方、単位、n値との関係は?
土のせん断強さとは?τ=c+σtanφの求め方と砂質土・粘性土の違い
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一面せん断試験による粘着力、せん断抵抗角の求め方を下記に示します。両者とも前述したσとsのグラフから「粘着力c、せん断抵抗角φ」が得られます。
・粘着力 ⇒ 一面せん断試験で得られるσ、sの関係を表す直線の「切片」を読み取る
・せん断抵抗角 ⇒ 一面せん断試験で得られるσ、sの関係を表す直線の「傾き」を算定する
なお、せん断抵抗角(内部摩擦角)の詳細は下記が参考になります。
混同しやすい用語
三軸圧縮試験
三軸圧縮試験は水平方向にも側圧を与えて実際の地盤状態を再現できる試験で、あらゆる土質に適用できます。
一面せん断試験は専用の器具で一面をせん断するより簡易な試験で、操作の特性が異なります。
せん断抵抗角と内部摩擦角
一面せん断試験で求めるφはせん断抵抗角とも内部摩擦角とも呼ばれる同じ値ですが、試験結果グラフの「傾き」から読み取る点を混同しないように注意してください。
一面せん断試験と粘着力の関係を整理した表を示します。
| グラフの要素 | 読み取る値 | 物理的意味 |
|---|---|---|
| 直線の切片 | 粘着力 c | 垂直応力ゼロ時のせん断強さ |
| 直線の傾き | せん断抵抗角 φ(内部摩擦角) | 摩擦による強度増加の割合 |
| 直線の式 | s = c + σ tanφ | クーロンの破壊規準 |
今回は一面せん断試験と粘着力の関係について説明しました。
一面せん断試験について、垂直応力σを変化させて試験を行うとき、せん断強さsと垂直応力σの関係を示す直線の切片が「粘着力」です。
粘着力、土のせん断強さの意味など下記も勉強しましょう。
土の粘着力cとは?1分でわかる意味、求め方、単位、n値との関係は?
土のせん断強さとは?τ=c+σtanφの求め方と砂質土・粘性土の違い
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
「直線の切片が粘着力c、傾きがφ」という読み取り方が頻出。
クーロンの破壊規準「s=c+σtanφ」との対応を理解しておこう。