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鋼の化学成分一覧|SN400・SN490の添加元素と機械的特性への影響

この記事の要点

鋼の主成分は鉄(Fe)で、炭素(C)・シリコン(Si)・マンガン(Mn)といった元素が少量添加されています。

添加量の違いが強度・延性・溶接性に直接影響するため、建材として使う鋼種ごとに規格で成分範囲が定められています。

設計事務所で実務をしていると、SN400BとSN490Bを使い分ける場面でこの成分の違いを確認することがありました。

特に溶接を多用するラーメン構造では、炭素当量が高いと溶接割れのリスクが上がるので、発注前にミルシートの成分表を確認する習慣がついています。

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鋼の化学成分として、鋼には色々な成分が添加されています。

建築物で使う鋼材は、SN400AやSN400Bなどの種類があります。

この材質に応じて、添加する成分も変わります。

今回は、鋼の成分と一覧、化学成分の役割と特性、鉄との違いについて説明します。


鋼材の種類は、下記の記事が参考になります。

鋼材の種類は?種類一覧・用途と材質の特徴・記号(SS・SN・SM材の違い)

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鋼の成分は?

鋼とは、鉄に0.02~2.14%以下の炭素を添加した材料です。炭素を添加することで、強度が上昇します。一方で、炭素量を増やし過ぎると、「伸び」が低下し、脆い材料となります。


単に「鋼」といっても、色々な種類があります。建築で良く使う鋼材として、


SS400

SN400A

SN400B

SN400C


などがあります。鋼なので、所定の炭素量が添加される点は同じです。ただ、鋼材に求められる性能毎に、添加する化学成分が違います。

鋼の成分と一覧

鋼に添加される化学成分は、沢山の種類があります。その中でも、下記の基本的な成分があります。


・炭素(C)

・ケイ素(Si)

・マンガン(Mn)

・リン(P)

・硫黄(S)


前述したように、炭素を添加することで強度を高めることができます。

鋼の成分の役割と特性

鋼の成分の役割と特性を下記に整理しました。


炭素(C) ⇒ 降伏点、引張強さ、硬さを上昇させる役割がある。添加しすぎると、伸び能力が低下するので注意が必要

ケイ素(Si) ⇒ 脱酸剤として添加する。降伏点、引張強さを若干高める効果もある

マンガン(Mn) ⇒ 降伏点、引張強さ、衝撃特性を高める

リン(P) ⇒ 溶接性、冷間加工性、衝撃特性を阻害する不純物。添加量を抑える成分

硫黄(S) ⇒ 衝撃特性、耐ラメラテア特性を低下させる不純物。添加量を抑える成分


上記が基本元素ですが、その他、銅、ニッケル、クロム、モリブデンなど色々な成分が添加されます。

鋼と鉄の違い

鋼と鉄の違いは、炭素量の違いだけです。下記に炭素量の違いと、「鋼」「鉄」について整理しました。


鉄 ⇒ 炭素量が0.02%未満

鋼 ⇒ 炭素量が0.02から2.14%以下

鋳鉄 ⇒ 炭素量が2.14を超える


炭素を添加すると降伏点、引張強さ、硬さが上昇しますが、一方で、伸び能力が低下します。鋳鉄は炭素量が多く、伸び能力が低下した鋼材で、構造部材として使うことは無いです。

鋼材の種類と化学成分

鋼材には色々な材質があります。材質ごとに特徴があり、添加する化学成分も変わります。※鋼材の種類は下記の記事が参考になります。

鋼材の種類は?種類一覧・用途と材質の特徴・記号(SS・SN・SM材の違い)


鋼材の種類と化学成分の関係を紹介します。


SN400A ⇒ 炭素、マンガン、ケイ素を添加する。溶接しない鋼材で、伸び能力の規定も無い。耐力の規定を満足するよう成分を添加する

SN400B、SN400C ⇒ 伸び能力が規定される材料。よって、炭素を添加するが、添加しすぎると伸び能力が無くなる。炭素は低めにし、マンガン、ケイ素で強度を高める。

混同しやすい用語

鉄は炭素をほとんど含まない純粋な金属元素で、工業的には純度の高い素材として存在します。

鉄が純金属であるのに対して、鋼は鉄に炭素(0.02〜2%)などの成分を加えた合金で、強度・靭性・溶接性など機械的性質が大きく向上します。

試験での問われ方|管理人の一言

建築士試験では炭素(C)・リン(P)・硫黄(S)が溶接性や靭性に与える影響が問われます。

炭素が多いほど強度は上がるが溶接性が下がる点を押さえましょう。(一級建築士 頻出:炭素(C)・リン(P)・硫黄(S)が溶接性や靭性に与える影響(炭素多→強度↑溶接性↓)が繰り返し出題)

鋼の化学成分を整理した表を示します。

成分記号主な役割・特性
炭素C強度・硬さを上昇/添加過多で伸び低下・溶接性悪化
マンガンMn降伏点・引張強さ・衝撃特性を向上
リン・硫黄P・S溶接性・衝撃特性を阻害する不純物

まとめ

今回は鋼材の種類について説明しました。

意味が理解頂けたと思います。

鋼は色々な化学成分が添加されています。

今回紹介した5つの化学成分は基本です。

必ず覚えてくださいね。

また鋼材の種類(SN400A、SN400Bなど)に応じて、化学成分に違いがあります。

各化学成分の役割、特性を理解しましょう。

鋼材の種類は、下記の記事が参考になります。

鋼材の種類は?種類一覧・用途と材質の特徴・記号(SS・SN・SM材の違い)

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ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。

2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。

著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

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