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SS,SN,SM材とは?

日本の建築物に使用できる構造材料は数種類しかありません。鋼(スチール)、RC、木材、アルミニウムです。


その中でも鋼(スチール)は最も安定した工業製品です。木材は変形しやすく温度収縮します。RCは複合材料なのでひび割れやクリープ現象が起きます。しかし、鋼は力を加え続けても弾性域なら変形しません。


そのため、鋼は多くの工業製品で汎用的に用いられます。とても多様性のある材料と言えるでしょう。今回は鋼の『材質』に着目してSN材、SM材、SS材について特集します。


建築で使う材質は主にSN材、SM材、SS材。

まずスチールはSN材、SM材、SS材に分けられます。頭文字のSは紛れも無く「スチール」を表しています。それ以降の記号がどういう意味をもっているか知っていますか?


一番最初に出来ていた鋼材がSS材とSM材でそれぞれ「一般構造用鋼材」、「溶接構造用鋼材」を表しています。なぜかというと、


SM材・・・二番目のMは、"Marine"(船)を意味します。これは鉄板を加工して製作していた船体に使う材料であった理由からです。曲面は溶接して繋げる必要があったからですね。うーん…覚えにくい。


SS材・・・二番目のSは、"structure"(構造)を意味します。一番覚えやすい。


SN材・・・二番目のNは、"new"(新しい)を意味します。昔、建築で使われていたSS材に変わって、新しい建築用の鋼材という意味です。

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どうやって使い分けるか?

これらの材質をどうやって使い分けますか?大梁や小梁で使い分ける?


SS材

SS材は最も汎用的に用いられます。しかし、建築では主要な部材に用いません。『主要な部材』とは大梁です。大梁は必ずSN材を使います。


一方で、二次部材はSS材を用います。二次部材は弾性設計のみですから降伏比の規定がないSS材でも使えます。


但し、溶接部材には使えません。SS材は溶接性が悪いのです。


SN材

SN材は比較的新しい材料です。大梁に用いられます。SN材は降伏比や降伏耐力の上限を規定します。『降伏点が高ければ高いほど良いじゃないか?』と、思うかもしれません。が、現在の耐震設計は、大事地震時に部材の塑性変形を利用したエネルギー吸収を期待します。


つまり、部材の耐力にばらつきがあるのはダメです。『壊れると想定していた部材』がいつまで経っても壊れず、『壊れないで欲しい部材』が早い段階で崩壊してしまうからです。SN材は溶接性も問題ありません。


前述したように、SN材の降伏比や降伏耐力の性質については下記の記事が参考になります。


また、SN材はダイアフラムと呼ばれる接合部材に使います。SN材の性質を上手く利用した部材の1つです。下記の記事が参考になります。


SM材

SM材は溶接性に優れた材料です。例えば、梁同士を剛接合にしたいとき、溶接します。溶接は部材同士を一体化する技術です。が、溶接性が悪いと溶接不良の原因となります。そのため、SS材は使えません。


主に片持ち部材は、SM材、SN材が使われます。


まとめ

いかがでしたか。今回は材質の概要を説明しました。この程度理解すれば材質の使い分けが理解できると思います。

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