この記事の要点
接合部は部材同士を連結した部分で、接合部が壊れると建物崩壊につながるため母材以上の耐力を確保する「保有耐力接合」が基本である。
鉄骨造の主な接合方法は高力ボルト接合と溶接の2種類で、それぞれ力の伝達メカニズムが異なる。
この記事では、接合部とは何か、どのような接合部があるのかを整理します。
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接合部は、部材同士を連結した部分です。
接合部は、基となる部材(母材)よりも重要です。
接合部が壊れると、建物の崩壊に繋がるからです。
今回は接合部の意味、建築物における接合部の種類、作用する応力、接合部の設計法について説明します。
※母材については下記の記事が参考になります。
母材とは?意味・溶接での定義・鉄骨(接合部以外)との関係と対義語
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接合部とは、部材同士を連結(接合)した部分です。下図をみてください。赤部分が接合部です。
接合部は、母材以上に重要な部分です。例えば、鉄骨梁はスパンが長くなると「継手」がいくらか必要です。下図をみてください。赤印が継手部分です。もし継手部分が母材より弱いと、構造的に成立しません。
※母材は下記が参考になります。
母材とは?意味・溶接での定義・鉄骨(接合部以外)との関係と対義語
鉄骨造の接合部には、沢山の種類があります。種類の一覧を下記に示します。
各接合の特徴は後述しました。※鉄筋コンクリート造の接合部については下記の記事が参考になります。
柱梁接合部とは?RC造のせん断耐力・帯筋間隔・鉄骨造との違い
どんな建物でも、接合部は必ずあります。
例えば鉄骨造は、各部材に(柱や梁、ブレースなど)決まった長さ(定尺)があります。工場で製作するので、製作可能な長さがあるのです。また、それらの部材を、工場から現場まで運搬するとき、トラックの荷台に載るような長さにします。
よって、各部材を現場で「接合」し、組み立てます。鉄筋コンクリート造でも、同様に接合部があります。
一般的に使う接合部の種類を下記に示します。
高力ボルト接合は、機械接合の1つです。※機械接合の中には、リベット接合もありますが、現在では使われない方法のため説明を省略します。
高力ボルト接合は、接合面を摩擦処理し、高力ボルトで締め付けることで「摩擦抵抗力」を発生させます。この摩擦抵抗力で力を伝達する方法です。詳細は下記の記事が参考になります。
溶接は、母材同士を熱で溶かしながら溶着金属と一体化して接合する方法です。溶接の詳細は下記が参考になります。
溶接は、プレートや高力ボルトがでてこないので軽快な構造とできます。
接合部に作用する応力は下記です。
これは母材に作用する応力と変わりません。但し、接合の設計では「存在応力」に基づいた設計は行わず、母材の耐力以上とすることが普通です。
接合部は保有耐力接合を行うのが普通です。保有耐力接合とは、接合部を母材以上の耐力に設計することです。保有耐力接合については下記の記事が参考になります。
混同しやすい用語
継手
同一部材の長さ方向を連結した接合部分のこと。
接合部が異なる部材どうしをつなぐのに対して、継手は同じ部材の途中でつなぐ部分であり、柱の継手・梁の継手のように使われる。
接合部を整理した表を示します。
| 項目 | 高力ボルト接合 | 溶接 |
|---|---|---|
| 力の伝達 | 摩擦抵抗力 | 溶着金属による一体化 |
| 設計原則 | 保有耐力接合 | 保有耐力接合 |
| 特徴 | 取り外し・調整可能 | 軽快な構造、現場工数少 |
今回は接合部について説明しました。接合部の意味、種類など理解頂けたと思います。建築物の接合部には「何があるのか」概要を理解してください。高力ボルト接合や溶接など、主要な接合方法を勉強してくださいね。
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この記事で学んだ内容は、無料の○×問題集でも確認できます。
意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
建築士試験では「保有耐力接合の定義(接合部の耐力を母材以上にする)」がよく問われます。
接合部の種類(高力ボルト接合・溶接)の特徴もあわせて覚えましょう。(一級建築士 頻出:保有耐力接合の定義(接合部耐力?母材耐力)が繰り返し出題)