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両端固定梁とは、両端が固定端の梁です。両端固定とすることで、曲げモーメントやたわみを小さくすることが可能です。
両端固定梁、単純梁の違いは「たわみ」をみるとよく分かります。同じ外力が作用しても、両端固定梁の方がたわみは小さく、単純梁のたわみは大きくなります。 曲げモーメントは下図の赤線のようになり、中央部の曲げモーメントは両端固定梁の方が小さくなります。 今回は、両端固定梁の意味、その曲げモーメント、たわみの解き方について説明します。※固定端については下記の記事が参考になります。100円から読める!ネット不要!印刷しても読みやすいPDF記事はこちら⇒ いつでもどこでも読める!広告無し!建築学生が学ぶ構造力学のPDF版の学習記事
両端固定梁とは、両端が固定端となる梁です。両端を固定端とすることで、曲げモーメントやたわみを小さくした不静定梁です。※不静定梁については下記の記事が参考になります。
不静定梁とは?1分でわかる意味、解き方、重ね合わせの原理、例題
両端固定梁の端部曲げモーメントを、「C(しー)」といいます。また両端ピン接合の曲げ応力はMo(えむぜろ)、せん断力をQo(きゅー)です。この3つをあわせて「CMQ(しーえむきゅー)」といいます。※CMQについては下記の記事が参考になります。
両端固定梁のCは、不静定構造物の応力算定などに役立つこと、実務の構造計算で使いやすいため、他の支持条件の応力に比べて特別です。CMQの応力は暗記すべきでしょう。
また、実際の構造物の端部は、「固定」又は「ピン」のように両極端な支持条件はありません。ピン接合と仮定する端部でも、剛性はあります。同様に、固定端と仮定しても実際は、少し剛性が落ちます。
※ピン接合、剛性については、下記が参考になります。
両端固定梁は不静定構造です。たわみ角法や固定法で解けますが、今回は重ね合わせの原理から解きます。重ね合わせの原理を使えば、難しい不静定解法を使わなくても、不静定梁が解けるのです。
※重ね合わせの原理は、下記が参考になります。
重ね合わせの原理とは?1分でわかる意味、不静定梁の解き方、たわみ
下図の両端固定梁の反力、曲げモーメント、たわみを計算してください。
上図のように、両端が固定端の梁は未知数が6つ(水平の反力がないため4つ)あります。よって反力のつり合いだけでは解けません。
そこで考え方を変えて、両端ピンの梁に逆向きの曲げモーメントが外力として作用する梁とします。
さらに上図の梁は2つの外力が作用する別々の梁として解き、曲げモーメントおよびたわみを重ね合わせ(足し合わせ)れば、両端固定梁の結果が得られます(梁A、梁Bとしました)。
さて、単純梁に荷重が作用すると下図のようにたわみます。このとき、支点にたわみは生じませんが、「たわみ角」が起きています。※たわみ角については下記が参考になります。
たわみ角とは?1分でわかる意味、公式、単位、例題から学ぶ計算法
一方、固定端では「たわみ」及び「たわみ角」は生じません。よって、下記の関係が成り立ちます。
梁A、Bのたわみ角の計算過程は省略しますが、反力のつり合いで解けるのでトライしてみましょう。梁A、Bのたわみ角の等式の関係より、
です。上記より算定したMを「固定端モーメント」又は「C(しー)」といいます。詳細は下記が参考になります。
固定端モーメントとは?1分でわかる意味、片持ち梁とC、両端固定梁
いかがでしょうか。重ね合わせの原理を使えば、案外簡単に不静定構造物の応力が計算できましたね。
また、中央の曲げモーメントは、下記の関係で計算します。
中央曲げモーメント=単純梁の曲げモーメント-固定端モーメント
よって、下記の値です。
たわみも前述した方法で計算します。梁Aは下向きのたわみが生じます。一方、梁Bは上向きのたわみなので、両端固定梁のたわみは両者を差し引いた値です。よって、下記が成り立ちます。
よって、両端固定梁のたわみは下記です。
下記も参考になります。
今回は両端固定梁の解き方について説明しました。不静定梁でも、重ね合わせの原理を使えば簡単に解くことができますね。固定端モーメントの値や、両端固定梁のたわみは暗記しましょう。下記も参考になります。
固定端モーメントとは?1分でわかる意味、片持ち梁とC、両端固定梁
重ね合わせの原理とは?1分でわかる意味、不静定梁の解き方、たわみ
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