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不安定構造物とは?1分でわかる意味、判別法、反力との関係、安定構造物との違い

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不安定構造物とは、力学的に成立しない構造物のことです。不安定構造物に外力を加えると、直ちに崩壊します。一方、力学的に成立する構造物を、安定構造物といいます。今回は、不安定構造物の意味、判別法、反力との関係、安定構造物との違いについて説明します。安定構造物の意味は、下記の記事が参考になります。

安定構造物とは?1分でわかる意味、反力数、静定状態、確認方法

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記事を書いた人

ハナダユキヒロ/建築学生が学ぶ「構造力学」

難解な構造力学、建築構造の用語を分かりやすく解説する専門家。高等専門学校在学中から建築学生が学ぶ「構造力学」を運営。その後、国立大学大学院⇒組織設計事務所⇒弊サイト運営に従事している。

著書:「わかる構造力学/工学社」、「わかる構造力学 改訂版/工学社」

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不安定構造物とは?

不安定構造物とは、力学的に成立しない構造物のことです。不安定構造物に、外力を加えると直ちに崩壊します。下図を見てください。左側の支点がピン、右側は支点が無いです。この構造物に外力が作用した瞬間、崩壊します。

不安定構造物の例

私たちの身の回りにある建築物は、当たり前ですが「安定」しています。不安定構造物は1つも無いです。


下図をみてください。単純梁といいます。単純梁は静定構造物といいます。※静定構造物の意味は、下記の記事が参考になります。

静定構造物と不静定構造物の違いと特徴

静定構造物

静定構造物は、安定構造物の1つです。しかし、1つの支点が壊れると、不安定構造物になります。


よって、実際の建築物は、普通、支点を増やして安定性を高めます。これを不静定構造物といいます。不静定構造物、静定構造物の違いは下記の記事が参考になります。

静定構造物と不静定構造物の違いと特徴


※外力の意味は、下記が参考になります。

外力のモデル、外力の種類とは?

不安定構造物の判別法

不安定構造物は、判別式により判断できます。下式をみてください。


nは反力数、sは部材数、rは剛節接合部材数、kは節点数です。この式より、mが0未満になれば、不安定構造物です。


また、


m=0 ⇒ 静定構造物

m>1 ⇒ 不静定構造物

です。

不安定構造物と反力の関係

不安定構造物は、反力を伝える支点の数が足りていません。下図の構造物は、外力が作用すると、部材が回転します。この回転の力に対して抵抗する支点が無いのです。回転を拘束する支点を、固定支持といいます。固定支持の詳細は、下記の記事が参考になります。

固定支持とは?1分でわかる意味、記号、境界条件、周辺固定支持

不安定構造物と回転の拘束

上図の構造物に、支点を1つ増やします。支点の数が増えると、安定構造物となります。

安定構造物

不安定構造物は、反力を伝えることができない、と覚えてくださいね。

不安定構造物と安定構造物の違い

不安定構造物と安定構造物の違いを、下記に整理しました。


不安定構造物 ⇒ 外力が作用したとき、ただちに崩壊する構造物。力学的に成立しない。

安定構造物 ⇒ 外力が作用しても、ただちに崩壊しない構造物。力学的に成立している。

まとめ

今回は不安定構造物について説明しました。意味が理解頂けたと思います。不安定構造物は、外力が作用するとただちに崩壊する構造物です。私たちの身の回りにある構造物は、全て安定構造物といえます。静定構造物、不静定構造物の意味も理解しましょう。下記の記事も併せて参考にしてくださいね。

静定構造物と不静定構造物の違いと特徴

安定構造物とは?1分でわかる意味、反力数、静定状態、確認方法

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