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集中荷重の作用する単純梁の解き方は?1分でわかる曲げモーメント、せん断力、たわみ、2点集中荷重の計算は?

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集中荷重の作用する単純梁の反力Pa/L、Pb/L曲げモーメントはPab/Lせん断力はPb/L、-Pa/Lです。


aは左支点から集中荷重の作用点までの距離、bは右支点から集中荷重の作用点までの距離、Lは単純梁のスパンです。


a、bは変数なので前述の公式により、任意の位置に作用する集中荷重による応力が算定できます。


今回は、集中荷重の作用する単純梁の解き方、曲げモーメント、せん断力、たわみ、2点集中荷重の計算について説明します。

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記事を書いた人

ハナダユキヒロ/建築学生が学ぶ「構造力学」

難解な構造力学、建築構造の用語を分かりやすく解説する専門家。高等専門学校在学中から建築学生が学ぶ「構造力学」を運営。その後、国立大学大学院⇒組織設計事務所⇒弊サイト運営に従事している。

著書:「わかる構造力学/工学社」、「わかる構造力学 改訂版/工学社」

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集中荷重の作用する単純梁の解き方は?曲げモーメント、せん断力、たわみは?

集中荷重の作用する単純梁はもっとも基本的な梁の問題の1つです。


また、本問題はより難解な梁の問題やラーメン構造、トラス構造を解くための基礎となる部分なので、必ず理解しましょう。


集中荷重の作用する単純梁の反力、曲げモーメント、せん断力は下記の通りです。


・反力 ⇒ Pa/L、Pb/L

・せん断力 ⇒ Pb/L、-Pa/L

・曲げモーメント ⇒ Pab/L


それでは上記の反力、応力の公式を導出します。

集中荷重の作用する単純梁1

上図より水平力は仮定した反力のみなので、

集中荷重の作用する単純梁2

です。外力が作用していないので、当然、反力もありません。


次に、鉛直方向の力のつり合いを考えます。

集中荷重の作用する単純梁3

ここが一番の難関ですね。モーメントのつり合いを考えます。A、B点はローラー支点、ピン支点なのでモーメントは生じません。


よって、A(B)点でのモーメントのつり合いはゼロになります。


A点における全てのモーメントを求めます。回転方向が時計回りの値を正とすると、梁中央に作用する力Pによるモーメントは

集中荷重の作用する単純梁4

です。B支点には仮定した反力RBが上向きの力で作用します。RBはA点を軸に反時計回りの回転を起こすので

集中荷重の作用する単純梁5

です。これらのモーメントの合計は0になるので

集中荷重の作用する単純梁6

となります。


RA、RB共に正の値です。つまり、仮定した反力の方向が正しいことを意味します。仮に反力が負の値であれば、仮定した反力の向きと反対向きに反力が作用しています。


次に応力を求めます。基本的な考え方は反力の求め方と同じです。ただし応力は部材断面に生じる力なので、まずは部材を切断して作用する応力を仮定します。


切断する位置は支点から任意の点(x)としますが、荷重の作用点を境に応力が変化する可能性を考慮して切断します。

集中荷重の作用する単純梁7

よって、点Aを原点とするとき「0からa」と「aからL」の任意の点xで切断します。


このとき切断面には正の向きの応力が作用すると仮定します。水平方向の荷重は無いので軸力は0です。

集中荷重の作用する単純梁8

なお、点Bを原点として同様に切断してもよいです。その場合「0からb」と「bからL」の任意の点xで切断します。


梁を任意の点で切断しても応力と荷重、反力はつりあうので、ΣH=0、ΣV=0、ΣM=0のつりあいを考えれば良いのです。


※水平力は無いのでΣH=0は省略します。「0からa」と「aからL」の区間と順番に計算します。


[0からaの区間]

集中荷重の作用する単純梁9

本例題の反力はRA=Pb/L、RB=Pb/Lでした。よって、

集中荷重の作用する単純梁10

です。次にモーメントのつりあいを考えます。点xでの曲げモーメントを求めたいので、点xが中心となるようモーメントを求めましょう。

集中荷重の作用する単純梁11

となります。 aからLの区間も同様の手順で応力を求めます。


[aからLの区間]

集中荷重の作用する単純梁12

です。

集中荷重の作用する単純梁13

です。 以上より、せん断力は0からa区間まではPb/L(正のせん断力)が作用し、aからL区間では-Pa/L(負のせん断力)となります。


また曲げモーメントは支点では0となり、x=aのとき最大値になります。単純梁の反力、曲げモーメントの詳細は下記も参考になります。

単純梁の反力は?1分でわかる求め方、公式と計算、等分布荷重との関係

単純梁の曲げモーメントは?1分でわかる求め方(計算)、公式、等分布荷重と集中荷重との関係


単純梁のたわみの公式は下式が参考になります。

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2点集中荷重の作用する単純梁の反力を求めましょう。基本的な考え方は変わりません。集中荷重が1つ増えただけです。

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2点集中荷重の作用する単純梁の計算は下記も参考になります。

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まとめ

今回は、集中荷重の作用する単純梁について説明しました。集中荷重の作用する単純梁はもっとも基本的な梁の問題の1つです。


本問題の考え方(梁の力のつり合い)はラーメン構造、トラス構造でも使うのでぜひ理解しましょうね。

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