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高炉セメントとは?特徴・用途とポルトランドセメントとの違い

この記事の要点

大型の基礎や地下構造物で高炉セメントが指定されることがありますが、「なぜ普通ポルトランドセメントじゃないのか」と疑問に思ったことがある方は多いはずです。

水和熱の抑制が主な理由です。

この記事では、高炉セメントの特徴と、普通ポルトランドセメントとの比較を実務目線で解説します。

B種は高炉スラグが30%超60%以下で最も一般的であり、化学抵抗性・耐海水性が高く水和熱が低い特徴があります。

この記事では、高炉セメントとは何か、普通セメントとどう違うのかを整理します。

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高炉セメントとは、セメントに高炉スラグを混ぜたものです。混合させる高炉スラグの量でA種、B種、C種と分かれます。


高炉セメントA種は5~30%の高炉スラグを混合させたセメントです。高炉セメントは、普通ポルトランドセメントに比べて耐海水性、化学抵抗性などが大きいセメントです。


今回は高炉セメントの意味、B種の特長、普通セメントとの違いについて説明します。普通ポルトランドセメントの特長は下記が参考になります。

ポルトランドセメントとは?6種類の特徴・成分・使い方を解説

高炉セメントとは?

高炉セメントとは、セメントに高炉スラグを混ぜたものです。高炉スラグを混合させる量でA種、B種、C種と分類されます。下記に示しました。


高炉セメントA種 ⇒ 高炉スラグを5~30%混合

高炉セメントB種 ⇒ 高炉スラグを10~60%混合

高炉セメントC種 ⇒ 高炉スラグを60~70%混合


高炉セメントの品質を下図に示します。


図 高炉セメントの品質

高炉セメントA種とは?B種・C種との違いとデメリット・適切な使い分け

高炉セメントB種とは?記号BB・混合率・特徴・JIS規格を解説

高炉セメントC種とは?高炉スラグ60%超の特徴・記号・デメリット


また高炉スラグを混合させる量に応じて、高炉セメントの性質も変わります。


一般的に、高炉セメントは普通セメントに比べて、「化学抵抗性、耐海水性」が高い材料です。


また初期の強度発現は小さいですが、長期強度が普通セメントと同程度です。


普通ポルトランドセメントの特徴は下記が参考になります。

ポルトランドセメントとは?6種類の特徴・成分・使い方を解説


また高炉スラグ自体は、鋼を生成する過程で生まれる副産物です。よってCO2排出量を低減できるため、環境負荷の小さなセメントといえます。

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高炉セメントB種の特徴

高炉セメントB種の特長を下記に示します。


普通ポルトランドセメントに比べて、水和熱が小さい

普通ポルトランドセメントに比べて、初期強度は小さいが長期強度は普通セメントと同等

耐海水性、化学抵抗性が高い


詳細は下記も参考になります。

高炉セメントB種とは?記号BB・混合率・特徴・JIS規格を解説


なお高炉セメントA種の特徴は、普通セメントと同程度です。高炉セメントC種はB種の特徴をより強くした材料です。詳細は下記の書籍も参考になります。

建築工事標準仕様書・同解説 5―JASS 5 2018 鉄筋コンクリート工事

高炉セメントと普通セメントとの違い

高炉セメントと普通セメントの違いを下記に示します。


高炉セメント ⇒ 普通セメントに高炉スラグを混合させたもの。化学抵抗性、耐海水性が高い。高炉スラグ自体が副産物のため、環境負荷の低い材料。

普通セメント ⇒ 一般的に使用させるセメントのこと。普通ポルトランドセメントのこと。


普通ポルトランドセメントの詳細は下記をご覧ください。

ポルトランドセメントとは?6種類の特徴・成分・使い方を解説

混同しやすい用語

フライアッシュセメント

石炭火力発電所から出る石炭灰(フライアッシュ)を混合したセメントで、水和熱低減やワーカビリティ改善が特徴です。

高炉セメントが鋼の製造過程で生じる高炉スラグを混合するのに対して、フライアッシュセメントは石炭灰を混合しており、混合材の原料が異なります。

普通ポルトランドセメント

他材料を混合しない標準的なセメントで、初期強度が高く汎用性があります。

高炉セメントが高炉スラグを混合して化学抵抗性・耐海水性を高めているのに対して、普通ポルトランドセメントは混合材がなく初期強度は高いですが高炉セメントほどの化学抵抗性はありません。

高炉セメントの種類を整理した表を示します。

項目内容備考
高炉セメントA種高炉スラグ5~30%混合普通ポルトランドセメントと同程度の品質
高炉セメントB種高炉スラグ10~60%混合耐海水性・化学抵抗性が高い
高炉セメントC種高炉スラグ60~70%混合特殊用途向け・初期強度が低い

まとめ

今回は高炉セメントについて説明しました。意味が理解頂けたと思います。


高炉セメントは、普通セメントに高炉スラグを混合させたものです。高炉スラグの量でA種、B種、C種と分かれます。


高炉セメントの特徴も覚えましょうね。下記も勉強しましょう。

高炉セメントA種とは?B種・C種との違いとデメリット・適切な使い分け

高炉セメントB種とは?記号BB・混合率・特徴・JIS規格を解説

高炉セメントC種とは?高炉スラグ60%超の特徴・記号・デメリット

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理解度チェック

Q.

高炉セメントとは何ですか?

答えを見る

セメントに高炉スラグ(鋼を生成する過程で生まれる副産物)を混ぜたものです。普通セメントより化学抵抗性・耐海水性が高く、環境負荷が小さいセメントです。

Q.

高炉セメントA種・B種・C種の混合率は?

答えを見る

A種は高炉スラグ5〜30%、B種は10〜60%、C種は60〜70%です。高炉スラグの分量によって分類されます。

Q.

高炉セメントの強度発現の特徴は?

答えを見る

初期の強度発現は小さいですが、長期強度は普通セメントと同程度になります。

ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

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