この記事の要点
フライアッシュセメントとは、石炭を燃やした際に出る灰(フライアッシュ)を混合したセメントで、環境負荷が小さいのが特徴です。
A種・B種・C種の3種類があり、フライアッシュの混合量によって区分され、水和熱が低く乾燥収縮が小さい。
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フライアッシュセメントとは、簡単にいうと石炭を燃やした灰(フライアッシュ)を混合したセメントのことです。
フライアッシュは石炭による火力発電などから大量にとれます。なおフライアッシュは副産物であるため
(フライアッシュセメントを目的に生成することはない)、環境負荷の小さなセメントの1つです。
今回はフライアッシュセメントの意味、特徴、種類、高炉セメントとの違いについて説明します。似たセメントに高炉セメントがあります。
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フライアッシュセメントとは、フライアッシュを混合したセメントのことです。他材料を混ぜたセメントを混合セメントといいます。
フライアッシュセメントは混合セメントの1つです。
高炉セメントとは?1分でわかる意味、B種の特徴、普通セメントとの違い
フライアッシュとは、石炭を燃やした時にでる灰(すす)のことです。石炭を燃やす火力発電所ではフライアッシュが大量に算出されます。
フライアッシュは副産物であるため(フライアッシュを目的に作られることはない)、環境負荷の小さなセメントです。
要するに元々捨てる予定だった材料を再利用している、ということですね。似たセメントに高炉セメントがあります。高炉セメントの詳細は下記が参考になります。
高炉セメントとは?1分でわかる意味、B種の特徴、普通セメントとの違い
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フライアッシュセメントの特徴を下記に示します。
・フライアッシュ自体は副産物なので環境負荷が小さい
・普通セメントと比べてワーカビリティが良い
・水和熱および乾燥収縮が小さい
その他、フライアッシュセメントの特徴は下表をご覧ください。
| 種類 | 特性 | 用途 | |
| フライアッシュセメント | A種、B種 | 普通ポルトランドセメントに比べ、ワーカビリテォーがよい。普通ボルトランドセメントに比べ、初期強度は小さいが長期強度は大きい。乾燥収縮が小さい。水和熱が小さい | 普通ポルトランドセメントと同様な工事、マスコンクリート、水中コンクリート |
フライアッシュセメントは、フライアッシュの混合量によりA種とB種に分かれます。
A種 ⇒ フライアッシュを5~10%混合したもの
B種 ⇒ フライアッシュを10~20%混合したもの
詳細な品質はJISR5213に明記されていますが、フライアッシュセメントの品質の概略を下表に示します。
| 品質項目 | JIS R 5213 | |||
| フライアッシュセメント | ||||
| A種 | B種 | C種 | ||
| 比表面積(cm2/g) | ≧2500 | |||
| 凝結 | 始発(min) | ≧60 | ||
| 終結(h) | ≦10 | |||
| 安定性 | パット法 | 良 | ||
| ルシャテリエ法(mm) | ≦10 | |||
| 圧縮強さ (N/mm2) | 1日 | ― | ― | ― |
| 3日 | ≧12.5 | ≧10.0 | ≧7.5 | |
| 7日 | ≧22.5 | ≧17.5 | ≧15.0 | |
| 28日 | ≧42.5 | ≧37.5 | ≧32.5 | |
| 91日 | ― | ― | ― | |
| 水和熱(J/g) | 7日 | ― | ― | ― |
| 28日 | ― | ― | ― | |
| 化学成分(%) | 酸化マグネシウム | ≦5.0 | ≦5.0 | ≦5.0 |
| 三酸化硫黄 | ≦3.0 | ≦3.0 | ≦3.0 | |
| 強熱減量 | ≦5.0 | ― | ― | |
| 全アルカリ | ― | ― | ― | |
| 全アルカリ(低アルカリ形) | ― | ― | ― | |
| 塩化物イオン | ― | ― | ― | |
| 鉱物組成(%) | けい酸三カルシウム | ― | ― | ― |
| けい酸二カルシウム | ― | ― | ― | |
| アルミン酸三カルシウム | ― | ― | ― | |
| 混合材の分量(質量%) | 5<, ≦10 | 10<, ≦20 | 20<, ≦30 | |
フライアッシュセメントと高炉セメントの違いを下記に示します。
フライアッシュセメント ⇒ フライアッシュ(石炭を燃やした時にでる灰)を混合したセメント
高炉セメント ⇒ 高炉スラグ(鋼を生成する過程で生まれる副産物)を混合したセメント
混同しやすい用語
高炉セメント
鉄鋼の製造過程で生じる副産物である高炉スラグを混合したセメントで、塩害や化学的侵食に強い特性があります。
フライアッシュセメントが石炭灰を混合するのに対して、高炉セメントは高炉スラグを混合しており、混合材の原料が異なります。
普通ポルトランドセメント
他材料を混合しない標準的なセメントで、施工のしやすさと汎用性が高い反面、水和熱が比較的高いです。
フライアッシュセメントは普通ポルトランドセメントに比べて水和熱が低く乾燥収縮が小さい点が異なり、マスコンクリートなどに有効です。
今回はフライアッシュセメントについて説明しました。フライアッシュセメントは、石炭を燃やした時に出る灰を混合したセメントです。
環境負荷が小さく、水和熱・乾燥収縮が小さいなどの特徴があります。似た用語に高炉セメントがあります。
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試験での問われ方|管理人の一言
試験では、フライアッシュセメントの主原料(石炭灰)と、高炉セメント(高炉スラグ)との違いが問われます。
水和熱が低い特性からマスコンクリートに有効であること、ワーカビリティーが改善されることも重要なポイントです。
A種・B種・C種の分類(混合量の違い)は、フライアッシュセメントB種と組み合わせて覚えると整理しやすいです。