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中庸熱ポルトランドセメントとは?読み方・特徴・強度発現・養生期間を解説

この記事の要点

中庸熱ポルトランドセメントとは、水和熱を普通ポルトランドセメントより低く抑えたセメントで、マスコンクリートの温度ひび割れ対策として用いられる

中庸熱ポルトランドセメントは初期強度の発現が普通型より遅いが、長期強度は同等以上であり、養生期間を長めに設定する必要がある。

この記事では、中庸熱ポルトランドセメントとは何か、中庸熱ポルトランドセメントはどう読むのかを整理します。

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中庸熱(ちゅうようねつ)ポルトランドセメントとは、普通ポルトランドセメントに比べて「ゆっくり硬化する」セメントです。


強度発現が遅く所定の強度を満足するまでの養生期間も長くなります。さらに、凝結時の水和熱が低く、乾燥収縮が小さい性質があります。


よって高温時や大断面のコンクリート(マスコンクリート)に使うセメントです。


今回は中庸熱ポルトランドセメントの意味、読み方、特徴と強度発現、養生期間との関係について説明します。早強ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメントの詳細は下記が参考になります。

早強ポルトランドセメントとは?読み方・記号・特徴・強度発現を解説

低熱ポルトランドセメントとは?水和熱・初期強度の特徴と用途・他セメントとの比較

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中庸熱ポルトランドセメントとは?特徴と強度発現

中庸熱(ちゅうようねつ)ポルトランドセメントとは、普通ポルトランドセメントに比べて「ゆっくり硬化する」セメントです。


早強ポルトランドセメントと真逆の性質を持つセメントですね。※早強ポルトランドセメントの詳細は下記をご覧ください。

早強ポルトランドセメントとは?読み方・記号・特徴・強度発現を解説


中庸熱ポルトランドセメントは、ゆっくり硬化するため所定の強度を発現するまで時間がかかります。


普通ポルトランドセメントだと3日で圧縮強度12.5N/m㎡以上ですが、中庸熱ポルトランドセメントだと7日で圧縮強度15.0N/m㎡以上です。


さらに4週強度を比較しても、普通ポルトランドセメントより小さくなります。下表に中庸熱ポルトランドセメントの強度を示しました。

品質項目 JIS R 5210
中庸熱ポルトランドセメント
比表面積(cm2/g) ≧2500
凝結 始発(min) ≧60
終結(h) ≦10
安定性 パット法
ルシャテリエ法(mm) ≦10
圧縮強さ(N/mm2 1日
3日 ≧7.5
7日 ≧15.5
28日 ≧32.5
91日

また中庸熱ポルトランドセメントは、水和熱が小さく「乾燥収縮が抑えられる」という性質を持ちます(※水和熱が小さいから強度発現が遅い)。


水和熱が大きいと乾燥収縮の原因になります。高温時や大断面コンクリート(マスコンクリート)は水和熱が高くなりやすいです。


よって、水和熱を抑える中庸熱ポルトランドセメントを用います。


中庸熱ポルトランドセメントの化学成分などを下表に示します。

品質項目 JIS R 5210
中庸熱ポルトランドセメント
水和熱(J/g) 7日 ≦290
28日 ≦340
化学成分(%) 酸化マグネシウム ≦5.0
三酸化硫黄 ≦3.0
強熱減量 ≦3.0
全アルカリ ≦0.75
全アルカリ(低アルカリ形) ≦0.6
塩化物イオン ≦0.02
鉱物組成(%) けい酸三カルシウム ≦50
けい酸二カルシウム
アルミン酸三カルシウム ≦8
混合材の分量(質量%) 0

似た用語に低熱ポルトランドセメントがあります。普通ポルトランドセメントの違いと併せて勉強しましょう。

低熱ポルトランドセメントとは?水和熱・初期強度の特徴と用途・他セメントとの比較

普通ポルトランドセメントとは?記号N・強度・使い方・規格を解説

中庸熱ポルトランドセメントの読み方

中庸熱ポルトランドセメントの読み方は「ちゅうようねつぽるとらんどせめんと」です。関係用語の読み方は下記の通りです。


低熱ポルトランドセメント ⇒ ていねつ(ぽるとらんどせめんと)

耐硫酸塩ポルトランドセメント ⇒ たいりゅうさんえん(ぽるとらんどせめんと)


低熱ポルトランドセメントの詳細は下記が参考になります。

低熱ポルトランドセメントとは?水和熱・初期強度の特徴と用途・他セメントとの比較

中庸熱ポルトランドセメントの養生期間

前述したように中庸熱ポルトランドセメントは「ゆっくり硬化」します。所定の強度を満足するためには、普通ポルトランドセメントと比べて養生期間を長めにとるべきでしょう。コンクリートの養生は下記が参考になります。

コンクリートの養生とは?意味・養生日数・温度管理と湿潤養生の方法(強度発現)

まとめ

今回は中庸熱ポルトランドセメントについて説明しました。中庸熱ポルトランドセメントは「ゆっくり硬化する」セメントです。


早強ポルトランドセメントと真逆の性質を持ちますね。水和熱が低く、乾燥収縮が抑えられることも覚えておきましょう。下記も勉強しましょう。

低熱ポルトランドセメントとは?水和熱・初期強度の特徴と用途・他セメントとの比較

普通ポルトランドセメントとは?記号N・強度・使い方・規格を解説

ポルトランドセメントとは?6種類の特徴・成分・使い方を解説

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理解度チェック

Q.

中庸熱ポルトランドセメントとは何ですか?読み方は?

答えを見る

「ちゅうようねつポルトランドセメント」と読み、普通ポルトランドセメントに比べて水和熱を低く抑え、ゆっくり硬化するセメントです。

Q.

中庸熱ポルトランドセメントの強度発現と養生期間の特徴は?

答えを見る

水和熱が小さいぶん初期(早期)の強度発現が遅く、所定の強度を満足するまでの養生期間が長くなります。一方で長期強度は普通型と同等以上です。

Q.

中庸熱ポルトランドセメントはどんな場所に使いますか?

答えを見る

高温時や大断面のコンクリート(マスコンクリート)に使います。これらは水和熱が高くなりやすく温度ひび割れや乾燥収縮が生じやすいため、水和熱を抑える中庸熱ポルトランドセメントが有効です。

ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

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