この記事の要点
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土にも弾性と塑性の性質があります。鋼は降伏点を超えると、剛性が低くなりますが土も同じです。
土の降伏応力(に近い値)を、圧密降伏応力といいます。
今回は、圧密降伏応力の意味や、正規圧密、過圧密の関係について説明します。
※降伏応力については、下記が参考になります。
降伏点とは?意味・求め方・引張強さとの違い【鋼材の応力ひずみ解説】
土を圧縮します。すると他の材料と同じように、弾性変形します。ある応力に至ると、変形が急激に進みます。
この時の応力が、圧密降伏応力です。下図は、その関係を模式的に表しています。
横軸が応力で、縦軸が間隙比です。圧密すると、水や空気が排出されます。※圧密、間隙比については下記が参考になります。
つまり、圧密が進むにつれて間隙比が小さくなります。小さくなる値なので、縦軸は下側を向くのが普通です。
地盤は、これまで地殻変動や地震による荷重を受けてきました。これは土の堆積による外力よりも遥かに大きいと言われています。
一方で、土の堆積による力(以降、土被り圧)しか受けていない地層が、日本ではほとんどです。
その地層をサンプリングし実験します。すると、圧密降伏応力は有効土被り圧とほぼ同じ値になります。
有効土被り圧とは、堆積土の重量×深さによる値です。水が出るなら、水の単位体積重量を引きます。
下図をみてください。3層目の地層は、その上に堆積する地層の重量により圧密されます。この地層を実験に使う試料として取り出せば荷重から解放されます。
そのため、実験により改めて荷重を加えると圧密降伏応力までは変形が小さく、圧密降伏応力を超えると変形が大きくなります。
前述した関係をグラフに示します。
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前述した「有効土被り圧しか受けていない粘土」を、正規圧密粘土といいます。別の言い方をすれば、有効土被り圧が最大荷重である粘土です。
一方、地殻変動などの影響で、堆積した土被り圧よりも大きな荷重が作用していた粘土を、過圧密粘土と言います。
つまり、過圧密粘土は有効土被り圧よりも大きな力で圧密された影響で、有効土被り圧では沈下しにくいのです(既に圧密が進んでいた)。
過圧密と正規圧密は、相対的な表現です。下図で圧密降伏応力に達するまでは過圧密ですし、超えた時点で正規圧密です。
また過圧密粘土でも、過去に受けた最大の応力を超えるなら正規圧密に移行するでしょう。
過圧密については下記も参考になります。
混同しやすい用語
圧密降伏応力を整理した表を示します。
| 項目 | 正規圧密粘土 | 過圧密粘土 |
|---|---|---|
| 定義 | 有効土被り圧が最大荷重の粘土 | 過去に有効土被り圧以上の荷重を受けた粘土 |
| 圧密降伏応力 | 有効土被り圧≒圧密降伏応力 | 有効土被り圧<圧密降伏応力 |
| 沈下特性 | 荷重増加で変形が大きい | 降伏応力まで変形が小さい |
今回は、圧密降伏応力について説明しました。正規圧密と過圧密状態も含め、中々難しいと思います。
圧密や有効応力の記事とともに、じっくりと理解したいですね。下記も併せて参考にしてください。
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