この記事の要点
圧密沈下とは、粘性土地盤が荷重を受けて土中の水分(間隙水)が徐々に排水されることで、時間をかけて沈下する現象だ。砂地盤の即時沈下(荷重直後)と異なり、粘性土では沈下が数年〜数十年にわたって続く。軟弱地盤上の建物で問題になる沈下の主な原因だ。
圧密の進行速度は透水係数が大きいほど速く、粘土層が薄いほど早く終わる。最終沈下量は間隙比の変化から圧密沈下量を計算する。不等沈下(場所によって沈下量が違う)になると建物が傾いたり、ドアが開かなくなったりする。
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圧密沈下とは、圧密現象による沈下です。圧密沈下では、時間の経過と共に土中の水分が抜け、沈下が起きます。
粘性土で起きやすい沈下です。今回は、圧密沈下の意味、原因、即時沈下との違い、粘性土との関係について説明します。
なお、今回の記事は、「圧密」のメカニズムを理解すると、スムーズに読めます。圧密のメカニズムは、下記が参考になります。
圧密沈下とは、時間の経過とともに土中の水分が抜け、沈下が起きる現象です。
土は、土粒子、水、空気の3つで構成されます。土粒子同士のすき間は、水や空気が入っています。
この空気や水が、力によって押し出され、抜けるのです。特徴として、圧密沈下は、時間をかけてゆっくりと生じます。
圧密沈下は、不同沈下の原因にもなります。※不同沈下の意味は、下記も参考になります。
不同沈下とは?1分でわかる意味、原因、読み方、ひび割れの関係
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圧密沈下の原因は、粘性土特有の「圧密」という現象です。※圧密の意味は、下記が参考になります。
粘性土は、土粒子のすき間に空気と水が入っています。時間が経過すると、この水と空気が押し出されます。
空気と水が抜けると、その分の体積が減少するので、沈下が起きます。
圧密沈下と即時沈下の違いを下記に整理しました。
圧密沈下は、時間をかけてゆっくり進行する分、建物が建設された後に発覚する場合もあります。
※即時沈下の詳細は、下記も参考になります。
圧密沈下は、粘性土で起きやすいです。砂質土では起きません。ただ、全ての粘性土で圧密沈下が起きるとはいえません。
過圧密状態では、それ以上、圧密が進行しないと考えられます。過圧密状態については、下記が参考になります。
圧密沈下量の計算の考え方は難しくないです。圧密は、土中の水分と空気量が抜けて起きます。
よって、土層の体積ひずみ(体積変形)を計算し、圧密層の厚さ分を合計すればよいです。
上記の考え方に基づき、建築学会の基礎構造設計指針では下式が提案されています。
εは体積ひずみ、e1は圧密前の間隙比、e2は圧密後の間隙比です。Sは圧密沈下量、e1iはi層の間隙比、e2iはi層の、圧密後の間隙比、ΔHiは分割した地層i層の層厚です。
詳細は、下記リンク、または建築学会の基礎構造設計指針をご確認ください。
圧密沈下量の計算方法|S=Sc×U・最終圧密沈下量と圧密度の求め方
体積ひずみとは?意味・求め方の式(εv=ΔV/V)と土の圧縮性・沈下への関係
圧密沈下は時間とともに増大します。
基礎構造設計指針によれば、経過時間が1年で沈下ひずみが8%以上、そこから10年~100年まで時間の経過と共に沈下が進みます(1年以降は、沈下速度は緩やかです)。
混同しやすい用語
圧密沈下を整理した表を示します。
| 項目 | 圧密沈下 | 即時沈下 |
|---|---|---|
| 発生する土 | 粘性土(起きやすい) | 砂質土(起きやすい) |
| 進行速度 | 長時間かけてゆっくり進行 | 即時的に進行 |
| 原因 | 土中の水分・空気が抜け体積減少 | 砂・礫の排水による変形 |
今回は圧密沈下について説明しました。圧密沈下は、時間と共にゆっくりと進行する沈下です。
粘性土に起きやすい沈下だと覚えてくださいね。併せて、圧密降伏応力、過圧密、有効応力の意味は理解するといいですね。
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