この記事の要点
ダブルナットとは、ボルト上に2つのナットを重ねて締め付ける緩み止め方法だ。
振動の多い機械や鉄骨の接合部で、1枚のナットだけでは緩むリスクがある箇所に使われる。
建築基準法でアンカーボルトにはダブルナットが義務付けられている。
締め付け手順は「下ナットを適切なトルクで締め→上ナットを締め→下ナットをわずか反時計方向に戻す」が基本だ。
上下ナットを互いに押しつけた状態にすることで摩擦による緩み止め効果が生まれる。
スプリングワッシャーは材料の弾性変形で緩み止めするため、ダブルナットとは原理が異なる。
締め方の手順は「下ナットの1次締め→マーキング→下ナットの本締め→上ナットの締め付け」です。
上ナットを締める際は下ナットをスパナで押さえます。
スプリングワッシャー(ばね座金)も同じく戻り止めですが、バネ形状の座金をナットと母材の間にかませる点で異なります。
この記事では、ダブルナットとは何か、絞め方はどのような手順で行うのか、スプリングワッシャーとどう違うのか、二重ナットとは何かを整理します。
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ダブルナットとは、2つ付けたナットのことです。振動に対する戻り止めとしてダブルナットを用います。アンカーボルトは必ずダブルナットとします。今回は、ダブルナットの意味、絞め方の手順、スプリングワッシャーとの違いについて説明します。
高力ボルトやアンカーボルトの締め方、ナットの規格は、下記が参考になります。
1次締めとは?1次締めトルク・マーキングの目的と本締めへの手順
ナットとは?種類・寸法の読み方とボルトとの違い・建築鉄骨での使い方
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ダブルナットは、2つ付けたナットのことです。振動や繰り返し応力に対する戻り止めとして、ダブルナットを使います。下図をみてください。これがダブルナットです。
アンカーボルトは、必ずダブルナットとします。アンカーボルトは、柱脚に用います。柱脚は、構造部材の中でも特に重要な箇所ですね。※柱脚は下記の記事が参考になります。
ダブルナットで、下側のナットを「下ナット」、上側のナットを「上ナット」といいます。
ナットで締め付けることで、高力ボルトに所定の張力が導入されます。振動や繰り返し応力で緩むと、張力が抜けます。これでは、接合部の耐力が満足に得られません。
ダブルナットは、絞め方の手順があります。下記に締め方を整理しました。
・下ナットの1次締め
・マーキング
・下ナットの本締め
・上ナットの締め付け
下ナットは、通常の高力ボルトの締め付けに必要なナットのことです。1次締め~本締めまでの工程は、高力ボルトの締め方と同様です。※詳細は、下記の記事が参考になります。
1次締めとは?1次締めトルク・マーキングの目的と本締めへの手順
下ナットの本締め後、上ナットを締め付けます。なお、上ナットを締めるとき、下ナットをスパナ等で押えて行います。
ダブルナットとスプリングワッシャーの違いを下記に整理しました。両方とも、ナットの戻り止めとして機能します。
ダブルナット ⇒ 名前の通り、ナットを2つ付けることです。上側のナットが戻り止めとして機能します。
スプリングワッシャー ⇒ ばね座金ともいいます。バネ形状をした座金を母材とナットの間にかませます。バネが閉じるまでナットを締め付けます。
混同しやすい用語
スプリングワッシャー(ばね座金)
バネ形状をした座金を母材とナットの間にかませることで、バネが閉じるまでナットを締め付けて戻り止めとする方法です。
ダブルナットがナットを2つ使って戻り止めするのに対して、スプリングワッシャーはバネ形状の座金1枚で戻り止めする点が異なります。
どちらも振動・繰り返し応力に対する戻り止めとして機能します。
ダブルナットを整理した表を示します。
| 項目 | ダブルナット | スプリングワッシャー |
|---|---|---|
| 構成 | ナット2個(下ナット+上ナット) | バネ形状の座金1枚 |
| 締め方 | 下ナット本締め後に上ナットを締付け | バネが閉じるまでナットを締付け |
| 主な用途 | アンカーボルト(柱脚)に必須 | 一般的な振動戻り止め |
今回はダブルナットについて説明しました。
意味が理解頂けたと思います。
ダブルナットは、2つ付けたナットのことです。
振動や繰り返し応力に対する戻り止めとして用います。
アンカーボルトでは、必ずダブルナットとすることを覚えてください。
ダブルナットの締め方の手順も理解しましょうね。
下記の記事も併せて参考にしてください。
1次締めとは?1次締めトルク・マーキングの目的と本締めへの手順
ナットとは?種類・寸法の読み方とボルトとの違い・建築鉄骨での使い方
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
ダブルナットの締め付け順序が重要です。
下ナットを本締めした後で上ナットを締め付けます。
上ナットを締める際に下ナットを押さえないと、下ナットが一緒に回転して張力が抜けてしまいます。
アンカーボルトは柱脚という重要箇所に使うため、必ずダブルナットとする規定を守ってください。(一級建築士 頻出:アンカーボルトのダブルナット締め付け順序(下ナット本締め→上ナット締め)が施工試験で繰り返し出題)