この記事の要点
腐食代とは、地中などの腐食環境を見込んで鋼管厚に加算する余裕厚みであり、通常1mmを考慮する。
設計上は腐食代部分の強度を無視し、腐食代を控除した板厚で断面計算を行う。
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腐食代とは、腐食を見込んだ厚みのことです。地中は、水分、微生物など、鋼が腐食する環境が揃っています。そこで、あらかじめ腐食する厚みを見込んでおき、余分に鋼管厚を大きくします。今回は、腐食代の意味、設計、腐食速度、鋼管杭との関係について説明します。鋼管杭の特徴は、下記の記事が参考になります。
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腐食代とは、鋼管が腐食することを考慮して、予め大きくした板厚の部分です。下図をみてください。これが腐食代です。
地中は、地下水があり微生物が生息します。これらは簡単に鋼を腐食させます。地中に埋める構造部材として、「鋼管杭」があります。杭は建物を支持する部材です。腐食しては建物を支えられません。よって、鋼管杭は必ず腐食代を見込んで、板厚を大きくします。
腐食代は、通常、「1mm」を考慮します。鋼管杭では外周に1mm、H形鋼杭はフランジとウェブの板厚両側に1mm見込みます。
鋼管杭の中には、海洋に設置する場合もあります。地中よりも腐食の可能性が高いため、腐食代を見込むだけでなく、ポリマー素材を被覆した鋼管杭が使われています(より、腐食しにくい)。
鋼管杭の計算では、腐食代部分の強度など考慮しません。例えば、鋼管厚が12.7mmとします。このうち、腐食代を1mmとするので、計算上は、
t=12.7-2=10.7
で鋼管杭の計算を行います。鋼管の腐食代は、外周部1mmを考慮するので、直径で2mm控除される計算です。※鋼管杭の特徴は、下記の記事が参考になります。
鋼管杭とは?1分でわかる意味、特徴、施工方法、メーカーの種類
鋼管杭メーカーのカタログを読むと、腐食代を1mm、2mm考慮した断面性能がのっています。
なお鋼管杭の厚みは、
t=6.0~16.0mm
程度まで1mm刻みで大きくできます。
腐食速度は、まだ研究が進んでいない分野ですが、1年間で0.01mm腐食と言われています。腐食代は、1mm考慮するので、100年分の腐食を考慮した計算ですね。
腐食代は「ふしょくしろ」と読みます。
混同しやすい用語
腐食速度
腐食速度とは、鋼材が時間当たりに腐食する速度のことで、一般に年間0.01mm程度とされる。
腐食代が設計時にあらかじめ余分に確保する板厚の量(通常1mm)であるのに対して、腐食速度は実際に腐食が進行するペースを示す物理量であり、腐食代の算定根拠となる。
腐食代を整理した表を示します。
| 項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 腐食代の定義 | 腐食を見込んで余分に確保する板厚 | 通常1mm |
| 設計上の扱い | 腐食代分を控除して断面計算を行う | 鋼管は外周1mm控除(直径-2mm) |
| 腐食速度 | 年間約0.01mmの腐食が進行 | 1mm確保で約100年分に相当 |
今回は腐食代について説明しました。意味が理解頂けたと思います。腐食代は、腐食を考慮した部分の板厚です。地中部は、地下水や微生物の影響で、鋼が腐食しやすいです。あらかじめ腐食する厚み部分を考慮します。腐食代の意味を理解しましょう。また、鋼管杭の特徴など、下記の記事も併せて参考にしてください。
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
建築士試験では、腐食代の値(通常1mm)と、腐食代を控除して断面計算を行うことが出題ポイントです。外周1mmを控除するため直径では2mm差し引くことも覚えておきましょう。