この記事の要点
柱脚回転剛性とは、柱脚の曲げモーメントに対する固さ(変形しにくさ)のことで、単位はkN・m/radで表す。
露出柱脚は根巻き・埋込み柱脚より回転剛性が低く、アンカーボルトの径・本数・長さで値が決まる。
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柱脚回転剛性は、柱脚の曲げモーメントに対する固さです。曲げモーメントに対して、どのくらい抵抗するか示します。今回は柱脚回転剛性の意味、露出柱脚、剛性の上げ方、剛性の単位について説明します。剛性、柱脚の意味は、下記が参考になります。
柱脚の種類は?1分でわかる種類と意味、鉄骨と基礎、アンカーボルト、ベースプレートの関係
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柱脚回転剛性は、柱脚の曲げモーメントに対する固さです。剛性とは、「物体の変形のしにくさ」を表します。
柱脚回転剛性の値が大きいほど、部材は変形しにくいです。下図をみてください。2つのラーメン構造があります。AよりBの方が、柱脚回転剛性が大きいです。よって、同じ水平力が作用しても、AよりBの変形が小さいです。
なお、回転剛性を「曲げ剛性」ともいいます。曲げ剛性の意味は、下記が参考になります。
柱脚回転剛性は「ちゅうきゃくかいてんごうせい」と読みます。関係用語の読み方を下記に示します。
露出柱脚 ⇒ ろしゅつちゅうきゃく
露出柱脚は、基礎柱天端にアンカーボルトで結合します。柱脚を基礎などに埋め込まない(露出している)ので、回転剛性が低いです。露出柱脚の回転剛性は、アンカーボルトの位置、本数、径、長さにより決定します。
根巻き柱脚、埋込み柱脚に比べて変形しやすいです。柱や梁の断面が大きくても、柱脚回転剛性が低ければ変形が大きくなります。アンカーボルトの径、本数に注意しましょう。
柱脚の種類、特徴は、下記が参考になります。
柱脚の種類は?1分でわかる種類と意味、鉄骨と基礎、アンカーボルト、ベースプレートの関係
柱脚回転剛性を上げ方の例を、下記に示します。
アンカーボルトの径、本数を増やす
鉄骨柱を埋め込む
鉄骨柱を根巻きする
露出柱脚の柱脚回転剛性を上げる場合、アンカーボルトの断面積を増やします。意匠上の影響もない簡単な方法です。
さらに剛性を上げたい場合、鉄骨柱を埋め込む、根巻きする方法もあります。建物の変形は小さくなりますが、構造形式がガラッと変わるので意匠計画と共に見直しが必要です。埋め込み、根巻き柱脚の詳細は、下記が参考になります。
柱脚の種類は?1分でわかる種類と意味、鉄骨と基礎、アンカーボルト、ベースプレートの関係
根巻き高さとは?1分でわかる意味、配筋、モデル化、柱脚の告示
柱脚回転剛性の単位は、
kN・m/rad
を使います。
混同しやすい用語
曲げ剛性(EI)
曲げ剛性とは、部材断面のヤング係数(E)と断面二次モーメント(I)の積で表される部材自体の曲げに対する固さのことで、単位はN・mm2やkN・m2で表す。
柱脚回転剛性が柱脚という接合部の回転に対する固さ(kN・m/rad)であるのに対して、曲げ剛性は部材断面そのものの固さを表す点で異なる。
柱脚の種類と回転剛性の特徴を整理した表を示します。
| 柱脚の種類 | 回転剛性 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| 露出柱脚 | 低い | アンカーボルトで基礎に接合、変形しやすい |
| 根巻き柱脚 | 中程度 | RC根巻きにより剛性向上 |
| 埋込み柱脚 | 高い | 基礎に埋込み、変形しにくい |
今回は柱脚回転剛性について説明しました。意味が理解頂けたと思います。柱脚回転剛性は、柱脚の曲げモーメントに対する固さです。変形のしにくさと考えても良いでしょう。回転剛性の小さい露出柱脚では、柱脚回転剛性の値に注意しないと変形が大きくなります。下記の記事も併せて勉強しましょうね。
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
建築士試験では「露出柱脚は回転剛性が低いため変形しやすい」という特性が問われることがある。露出・根巻き・埋込みの3種類の柱脚の回転剛性の違いと、アンカーボルトによる剛性向上の考え方を整理しておこう。