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引張材の有効断面積の算定

鉄骨造ではラーメン構造の他に、ブレース構造と呼ばれる構造形式が採用される場合があります。ブレース構造は、柱と梁にかけた斜め部材のことです。ラーメン構造が地震力を曲げモーメントで伝達するのに対して、ブレース構造は軸力伝達できるため、部材断面が小さくて済むメリットがあります。


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また、圧縮材と違って座屈することもありませんから、引張強度もF値そのままとることができて、ft=235N/muとなります。そのため、ブレース材は比較的小さい部材が多く、例えばアングル材とか、チャンネル材が用いられます。


このとき、ガセットプレートと引張材の断面を描くとこのようになります。

すると、ブレース芯と、本体に溶接して取り付けているガセット芯がずれていることが分かります。ブレース芯に作用している軸力は本体へ伝達する必要があるため、軸力はガセット芯を通ります。


本来なら、これを偏心引っ張り材として曲げ応力を考慮した計算をすれば済むのですが、毎回、この計算をするのは実務的にも煩雑です。


そこで、引張材が偏心している場合、引張材の断面積を部分的に無視するという断面算定の方法が一般的です。この断面積を「有効断面積」と言います。つまり、全断面が有効ではなく、部分的に断面が有効と言いたいのです。


さて、鋼構造基準では有効断面積は突出脚の1/2で良いとされています。これに、ボルト径分の断面積を引いた値が有効断面積です。

接合部指針では、突出脚の無効部分の長さをボルト本数によって決めています。傾向としては、ボルトを多く打った方が、無効部分の長さが短くなるため、ボルト本数を多くした方が、得と言えます。


よって、ボルトの検討でボルト自体は2本で済む場合でも突出脚の長さを多くして有効断面積を稼ぐために、最低でも3本は打っておきたいですね。ボルト本数が3本で突出脚の長さが1/2。4、5本になると、1/3、1/4と減じる長さが少なくなってきます。


手計算でざっくりと概算するときは、とりあえず突出脚を1/2した値を有効断面積としておきましょう。

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