この記事の要点
モーメントのつり合い条件(ΣM=0)は、ある点まわりの回転モーメントの合計がゼロであるという力学の基本条件です。静定構造物の反力計算ではこの条件を一点に対して適用することで、未知の反力を方程式として求められます。
支点反力を求める手順として「ΣM=0をひとつの支点まわりで立てて他の反力を消去する」というアプローチが最も効率的です。この手順を習得すると、単純梁だけでなく片持ち梁やゲルバー梁の問題にも同じ考え方で対応できます。
静定構造の問題を解くとき、モーメントのつり合い条件は必須です。
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モーメントのつり合い条件とは、回転させようとする力が全て釣り合う条件です。
静定構造の問題を解くとき、モーメントのつり合い条件は必須です。
今回はモーメントのつり合い条件の意味、力のモーメントのつり合いと、計算方法について説明します。
力のモーメント、梁の計算方法は下記が参考になります。
梁の反力の求め方|つり合い条件式と演習問題で計算を身につける
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モーメントのつり合い条件とは、
回転させようとする力が全て釣り合う
条件です。力のモーメントの意味は、下記が参考になります。
つり合い条件式の詳細は、下記が参考になります。
下図をみてください。両端ピン支点の梁があります。ピン支点とは、鉛直、水平方向の変形を拘束し、回転方向は自由に変形します。反力は変形を拘束するとき生じるため、自由に変形する回転方向には「反力(モーメント反力)」が生じません。
よって、ピン支点のモーメント反力は「0」です。モーメントのつり合い条件では、支点のモーメントの値が「0」または「既知」であることを利用して、つり合い式をたてます。
支点、反力の意味は、下記の記事が参考になります。
下図をみてください。両側ピン支点の梁があります。力のモーメントを計算して、各支点の反力を求めてください。
A、B支点ともに力のモーメントが0になります。これを利用して、モーメントのつり合いを計算すれば良いです。
∑=0
10x1.0-4Rb=0
10=4Rb
Rb=2.5
A点を起点に考え、モーメントを整理します。まずA点から右側1.0mの位置に10kNが作用します。A点に対して時計回りなので、正の値です。
次に、B点には外力(10kN)と反対方向の力(反力)が生じると仮定します。これをRbとすれば、A点から4.0mの位置でRbによる反時計回りのモーメントが生じます。
以上を整理すると、Rb=2.5という答えが導かれます。荷重の種類や数が変わっても、上記に示した基本の考え方は同じです。なお、A点にも反力Raが作用します。A点を起点にするとき、モーメントは作用しません(Ra×0=0)。
ポイントは、「どの点を起点に考えるか」「時計回り、反時計回りを正確にとらえる」ことです。
力のモーメント、梁のつり合い条件は下記が参考になります。
混同しやすい用語
力のつり合い条件とモーメントのつり合い条件
力のつり合い条件は「水平・鉛直力の合計が0」、モーメントのつり合い条件は「回転力(モーメント)の合計が0」です。
反力を求めるには通常この2種類のつり合い式を連立して解きます。
曲げモーメントとねじりモーメント
曲げモーメントは部材を曲げようとする力の回転効果、ねじりモーメントは部材を軸まわりにねじろうとする回転効果です。
どちらもモーメント(力×距離)ですが、作用する方向と影響が異なります。
支点反力
外力に対して支点が構造物を支えるために生じる力です。
ピン支点にはモーメント反力が生じないことがモーメントのつり合い計算で重要なポイントで、固定支点には鉛直・水平・モーメントすべての反力が生じます。
モーメントのつり合い条件を整理した表を示します。
| 項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| つり合い条件 | 回転させようとする力の合計=0 | ∑M=0 で表される |
| ピン支点の特性 | モーメント反力が生じない | 反力は鉛直・水平のみ |
| 計算の起点 | モーメントが0 または既知の点を選ぶ | 式が簡略化できる |
今回はモーメントのつり合い条件について説明しました。
意味が理解頂けたと思います。
モーメントのつり合い条件は、回転させようとする力が全て釣り合うことです。
支点のモーメント反力が0になることを利用して、反力などを求めます。
まずは力のモーメント、支点などの意味を勉強しましょう。
下記が参考になります。
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この記事の内容を○×クイズで確認する
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
試験ではΣM=0(モーメントのつり合い)を使った反力の算定が頻出です。任意の点まわりのモーメントの総和をゼロとする条件を立式し、未知反力を求める計算手順を確実にマスターしておきましょう。
モーメントのつり合いはΣV=0・ΣH=0との連立で用います。支点が2つの単純梁・片持ち梁への適用は試験の定番です。集中荷重・等分布荷重それぞれの計算パターンを繰り返し演習しておきましょう。