この記事の要点
構造計算で材料のヤング率を使うとき、「応力とひずみが比例する(弾性状態)」という前提に基づいている。
この関係が成り立つ範囲を逸脱すると、材料は塑性変形に入り、計算の前提が崩れる。
この記事では応力とひずみの関係・フックの法則・ヤング率の意味と鋼材の値・弾性域と塑性域の違いを解説する。
例えば、歪みが2倍になると応力も2倍になります。
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応力と歪みの関係は比例関係にあります(弾性状態のみ)。例えば、歪みが2倍になると応力も2倍になります。これをフックの法則といいます。今回は、応力と歪みの意味、関係式と換算方法、ヤング率、鋼材との関係について説明します。
応力と歪みの関係を表した図を、応力歪み線図といいます。詳細は下記が参考になります。
応力ひずみ線図とは?ヤング率との関係・見方と材料別の特徴(鋼材・コンクリート・脆性材料)
応力、歪み、フックの法則の意味は、下記が参考になります。
ひずみ・ひずみ度とは?意味・公式(ΔL/L)・単位・応力との関係を解説
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応力と歪みは、弾性領域では比例関係にあります。下図をみてください。鋼材を引張ったときの、応力と歪みの関係図です。
応力ひずみ線図とは?ヤング率との関係・見方と材料別の特徴(鋼材・コンクリート・脆性材料)
降伏点までは、直線的に応力と歪みが増加しています。この範囲では、歪みが2倍になると応力も2倍になります。これが「比例関係」です。発見者のロバート・フックになぞらえて、「フックの法則」といいます。詳細は、下記も参考になります。
比例関係の意味は、下記も参考になります。
降伏点を超えると、応力と歪みの関係は直線で無くなります。応力の低下、停滞、上昇など色々な現象がありますが、いずれも「歪みが2倍になると、応力も2倍」という関係で無くなります。
例えば上図の降伏棚をみてください。応力は1倍(値が増減しない)で、歪みが増加しています。比例関係とは言えません。
降伏点までの範囲を、応力と歪みの比例関係が成り立つ「弾性領域」といいます。降伏点を超えると比例関係が成立しない「塑性領域」です。詳細は、下記も参考になります。
応力と歪みの関係式を、下記に示します。
σ=Eε
σは応力、Eはヤング率、εは歪みです。各用語の意味は、下記が参考になります。
ヤング係数(弾性係数)とは?求め方と公式、単位、材料ごとの値【図解】
ひずみ・ひずみ度とは?意味・公式(ΔL/L)・単位・応力との関係を解説
上式は、弾性領域のみで成立します。比例関係になるか確認します。歪みεが2倍になるとき、
ε'=2ε
σ'=Eε'= 2Eε
σ:σ'= Eε:2Eε=1:2
ですね。
前述した応力と歪みの関係式をみてください。
σ=Eε
ヤング率Eの形に直します。
E=σ/ε
です。ヤング率は応力をεで除した値です。数学で勉強しますが、これは比例関係にある直線の傾きに等しいです。詳細は、下記が参考になります。
下図をみてください。AとBで、直線の傾きが違います。Aの方が、傾きが緩いです。同じ応力で歪みが大きいので、「柔らかい材料」だと判断できます。
下記の記事も参考になります。
応力ひずみ線図とは?ヤング率との関係・見方と材料別の特徴(鋼材・コンクリート・脆性材料)
鋼材の応力と歪みの関係を下図に示します。
応力と歪みの関係を整理した表を示します。
| 項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 関係式 | σ = E × ε(フックの法則) | 弾性状態でのみ成立 |
| ヤング率E | 鋼材:2.05×10? N/mm2 | 材料の剛性を表す |
| 線図の特徴 | 弾性域は直線、塑性域は曲線 | 降伏点を超えると塑性変形 |
今回は応力と歪みの関係について説明しました。
意味が理解頂けたと思います。
応力と歪みは、比例関係にあります。
関係式を覚えてください。
また、鋼材の応力と歪みの関係を元に、弾性領域と塑性領域の違いを理解しましょう。
直線の傾きとヤング率の関係、材料のかたさにも注目したいですね。
下記も参考になります。
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
応力と歪みの関係は?に関する問題は建築士試験の構造分野で出題されます。
定義と計算の両面から理解しておきましょう。
応力と歪みの関係は?の定義・適用条件・計算式は建築士試験の構造分野で出題される基本事項です。
用語の定義を正確に理解したうえで、関連する規準・法令との関係を整理することが大切です。